安心して「顔パス」を使える技術を進める
携帯電話でメジャーになってきた顔認証ですが、最近は色々な場面でも使われるみたいですね。
今この原稿を書いているノートパソコンも顔認証で画面が立ち上がります。
でも一方で顔はまさに個人情報であり、カメラから行動履歴をチェックされることはプライバシーの侵害にも繋がりましょね。某国はお構いなしに監視を続けているみたいですが、、、、なんか恐ろしい、、、
そこで今日はそんな顔認証に関して、最新セキュリティの技術や規制を
*NECの新しい顔認証の仕組み解説
*様々な承認方法の特徴
*各社の顔認証開発や利用
*各国での対応とそこからみえる課題
という項目でみていきながら
技術革新でも、野放図な利用は不信を招く
という点から欧米諸国は規制に動きだしていることを合わせて知って、今後はどういう風にプライバシーが取り扱われるかを知っておきたいと思います。
顔認証でアイスの買い食いもバレてしなう世の中になるぐらいなら死んだ方がましだと思う私はアイスとダイエットの2頭追っている永遠のドリーマーです。
*NECの新しい顔認証の仕組み解説
従来の顔認証は保管時は暗号化されたデータでも、認証をする際には「生データ」に戻して、カメラに映る映像と照合する形でした。
つまり暗号化されたデータは、生データに度々戻されてしまうので、そのタイミングでデータが流出すれば個人情報やプライバシーの侵害の被害は大きくなります。
ところが、今回NECが開発した技術はその問題をクリアにしました。
NECは米国立標準技術研究所(NIST)でも高く評価されていて首位を何度も取っているそうです。
21年8月の審査では1200万人の登録されたデータベースから照合するテストで誤差率は0.22%だったそうです。
同社の技術は人口が14億人のインドの国民IDにも採用されているぐらいです。
そんなNECが開発した顔認証はデータベースの暗号化した写真を生データに戻さずに照合するのです。
手順としては
① 顔データを暗号化してサーバー登録・保存する
② 入退場ゲート前のカメラで撮影する
③ 暗号化されたまま顔データを照合する
④ 承認後にゲートが開く
となります。
承認時にデータが仮に漏洩しても復元が難しいので悪用されるリスクが大きく下がるというものでした。
人工知能(AI)と深層学習(Deep Learning)が組み合わされて進化している顔認証はアイフォンで採用されて広く社会に認知され広がりました。
*様々な承認方法の特徴
認証方法には大きく分けると
顔認証
入館証などのICカード
パスワード
担当者が身分証で照合
の4つが主流だと思います
それぞれの特徴でいけば
*本人確認の制度について
顔認証
〇 AIが大幅に進化
入館証などのICカード
△ 紛失や貸し借りの問題あり
パスワード
△ 漏洩で流出する事や忘れてしまうことも
担当者が身分証で照合
〇 1人ずつ目視で確認
*そのコストについて
顔認証
△ 読み取り機のコストは高い
入館証などのICカード
× 読み取り機+カードのコストでもっと高い
パスワード
〇 特別な装置は不要
担当者が身分証で照合
× 人件費は割高で24時間対応は厳しい
*情報漏洩時の影響について
顔認証
×→〇 新サービスで機密性向上
入館証などのICカード
〇 顔写真・氏名入りは×
パスワード
△ 漏洩の事例が問題になる
担当者が身分証で照合
△ 身分証送付の場合、流出・紛失も"
このように顔認証は総合的に優れている認証システムと言えそうです。
*各社の顔認証開発や利用
そこでNECだけでなく他の企業も顔認証に関して開発や利用が進んでいます。
企業別に事例を挙げています。
NEC
顔データを暗号のまま照合する技術を開発。
日立ソリューションズ
顔認証データを数値に置き換えて保存する。
リキッド
身元確認を厳重にしたサービス提供
富士通
読み取り機に他人の顔写真を使う不正を防ぐ機能を採用
JR東日本
駅構内で指名手配者や不審者に検知
成田国際空港
保安検査や搭乗ゲートを顔パスで行う
丸紅
本社ビルの入退場にマスクにも対応する
と積極的に使う企業も増えています。
インドの調査会社「マーケッツ&マーケッツ」によると20年に38億ドルだった顔認証市場は25年には85億ドルに達する見込みだと予測しています。
*各国での対応とそこからみえる課題
市場規模が大きくなるにつれ、犯罪も増えてきたり、欧米では強く認められている個人の権利との間に規制や課題が出てきています。
日本では法的な規制に関して
顔認証
同意なく店舗で利用
公共空間で捜査利用
3つとも合法扱いですが
アメリカでは
顔認証
→合法
同意なく店舗で利用
→テキサス州などで違法
公共空間で捜査利用
→サンフランシスコ州などで違法
と州ごとで規制が進み始めています。
更に個人の権利を重視する欧州では
顔認証
→合法 ただし同委に強制は違法
同意なく店舗で利用
→違法
公共空間で捜査利用
→合法、ただし策定中の規制案では違法
と規制が進んでいるのが、グローバススタンダードですね。
日本は法律上は規制が緩やかであったり、技術革新で情報漏洩のリスクが減ったとしても、野放図な利活用が続けば、どこかで必ず漏洩問題が起きて大きな信用を失ってしまうことになりかねません。
そうならない為に個人情報である顔データの取得に関して必要性や利用内容を丁寧に説明することが必要であり、時には個人の権利を強く認めている欧米各国から学ぶ事も必要だと思います。
ガラパゴスでは世界から孤立してしまう、そんな一面も考える時代になったと思います。
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
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