サッカーの本場ヨーロッパの人々に自分の実力を認めさせるには。
どうも、キックコーチ武者修行旅と題して1ヶ月間海外を飛び回っている田所剛之です。
今日は、昨日に引き続いてロンドンにて2件のトレーニング指導をして来ました。
一つ目がどちらかと言うとエンジョイ系で色々な層が集まっているスクール、二つ目がかなりレベルの高い子どもたちが集まっているアカデミーでした。
サッカー大好きおじちゃんにめちゃくちゃ気に入られた話
まず、一件目のトレーニングですが1人女の子が来ていてそれのおじいちゃんと思われる方がトレーニング開始前から積極的に話しかけてくれてお前のキックを見せろと何度も言ってきました。
言われるがままボールを蹴ってみると、今日は非常に調子が良くてめちゃくちゃ強いボールが蹴れました。
それを見たおじいちゃんが一気に僕のことを気に入ってくれてなぜかヘッドロックされました笑
子どもたちも僕のキックを見て驚いていて、そこからの集中力はかなり高かったと思います。
僕は普段のトレーニング指導からできる限りお手本を見せて良いイメージを掴んでもらえるように心掛けてはいるのですが、ロンドンの人たち相手でもいい手本を見せられさえすれば目の色が変わるのを見てその重要性を改めて認識しました。
正直言って僕は日頃の忙しさを言い訳にして自分自身のキックをあまり練習できていなくてお手本をバチっと決めきれないことも多いので、そこはかなり反省しました。
日本に帰ったらもう一度キックの練習をやり直します。
ただ、そうして圧倒的なお手本を見せるというスタイルはまだ若くて体が動くからこそできることであって、これが年齢を重ねて体が動かなくなった時には全くもって通用しないことを考えると他の説得力の付け方も考えなければいけないとも同時に考えています。
そんな年齢まで自分がキックコーチを続けている可能性は限りなくゼロに近いですが、いろんな方法で人の心を掴めるような選択肢を持っておきたいです。
子供の集中力を持続させるには?
今日のトレーニングは午前中がエンジョイ系、午後がガチ勢系だったので同じような内容のトレーニングでも僕の話を聞くのを途中でやめてしまってボーッとしている子と最後まで前のめりに話を聞いてトライしている子の差が顕著に見えました。
これは日本でスクールを開催している時にも生じる現象ですが、僕が思うに1番の原因は僕の話を聞くことが自身の成長につながることをイメージできているか否かだと考えています。
もちろんサッカーに取り組む姿勢自体の問題は大きくありますが、前のめりに取り組める子はこの人の話には何かヒントがあるかもしれないと思っているのに対して、そうでない子は話の内容がよく理解できていないとかそもそも自分の課題が認識できていないとか自分が上達した姿をイメージできないとかいった問題を抱えているのではないかと思っています。
この差はこれまでの成功体験の数やそもそもの現状のサッカーのレベルなど様々な要因が絡んで生じると思いますが、コーチとして僕はこの点へのアプローチが可能だと信じています。
具体的には、話を分かりやすく伝える、課題が浮き彫りになるようにトレーニングメニューを設定する、お手本を見せて正解のイメージを焼き付けるなどなどいろんな方法があると思います。
日本語での指導はこの辺が割と自然にできるようになってしまっていましたが、英語での指導を通して改めてこの課題を認識し、シンプルに伝えつつも本質を突いた指導ができるように再度模索していきたいと思います。
親やコーチたちの心を掴むには?
また、キックコーチとしてこっちで結果を残すためには子供たちだけはなく親やコーチの心を掴むことも重要なのは間違いないです。
こっちに来てより強く感じたのは、親やコーチは子供の変化に敏感だということです。
僕はキックコーチとして彼ら彼女らのキックを見ているとかなり先の道を見てもっとこうなれるのに、もっとこうしたいなとかいったことを考えてしまって、もう少しやれたなと満足できずにトレーニングを終えることも多いのですが、親やコーチと話すとこんなにうまくなるなんて想像できなかったとか彼のここがこう良くなったと具体的に指摘してくれることが多かったです。
僕はより良いキックに向かえるようにできるようになったことを褒めるよりも次こうすればもっと良くなるよといった風に伝えがちなので、まずできるようになったことをしっかりと本人に伝えて成功体験としてあげることが必要と感じています。
それは親やコーチに向かったアピールのようなものではなくて、子供にとってもプラスでしかないと思います。
なんだか今回は完全に自分専用の振り返りノートのようになってしまいました笑
今回ロンドンでたくさんトレーニング指導ができて、コーチたちからもお褒めの言葉はいただけて結果としてはかなり良かったと思いますが、彼らに対して大きな衝撃を与えるには至らなかったと反省しています。
こいつやばいなと思わせられるくらいじゃないと、ただのお客さんコーチとして終わってビジネ留守には展開していかないと思うので、この先より腕を磨いてもう一度ロンドンに殴り込みに来たいと思います。
明日からはマンチェスターに行きます。
ロンドンと違って仕事は全く入れられていませんが、色々と学んできたいと思います。
それではまた!