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ケニア1部のプロ選手たちにキック教えてみた。
どうも、キックコーチ武者修行旅と題して1ヶ月間海外を飛び回っている田所剛之です。
↓旅の詳細、活動内容はこちら
毎日めちゃくちゃ忙しくて充実していて日記、youtubeともに更新が遅れていますが、全日程分確実にアップします。
今回は2日目ですが、早速ケニア1部リーグのNairobi City Starsの選手のトレーニングを指導させていただけることになりました(日本人選手1人、ケニア人選手1人)。
これまで日本にて日本人相手のトレーニングしかしたことがなかったので、今回が初の英語でのトレーニング指導でした。
英語はそこまで得意ではないので若干の緊張はあったものの、それ以上に自分の指導が海外でも通用する自信はあり、ケニア人の圧倒的な身体能力を持つ選手を爆発的に進化させられる可能性に胸を躍らせてトレーニング場に向かいました。
詳しいトレーニングの様子は後日youtubeに載せるのでぜひチャンネル登録お願いします!
このnoteの記事では、トレーニングを通じて感じたことを書いていきます。
日本人は舐められるのか?
いきなりハードな内容ではありますが、海外で活動をする上でこれは避けられない問題だと思います。
僕も海外に来る上で(特にケニアの後に行くヨーロッパにおいて)、アジア人差別を受ける覚悟は持っていて、それを跳ね返してやろうという気持ちでいます。
今日のトレーニングを受けてくれた2人は日本人のFWの選手とケニア人のGKの選手だったので、最初はFWの選手のシュートをGKの選手に受けてもらうという形で始めました。
そんな中で、僕もシュートを打ってみるという流れになったのですが、その時にあんなに小さな体で強いシュートが打てるわけがないと言われました。
この後詳しく書きますが、その選手はとても人柄が良く一切差別的なニュアンスは含まれていませんでしたが、一発かましてやろうと思いその選手の正面に無回転シュートをぶち込んで手を弾き飛ばしてやりました笑
そのあとはスイッチが入ったのか少し甘いコースのシュートを止められてしまいましたが、これで一気に打ち解けたような感じがありました。
小さい体でも強いシュートが打てるという事実は、キックがパワーだけでなくテクニックを必要とすることの現れでもあるし、体が小さいというのはむしろギャップを生むための武器として使えるのではないかとさえ思いました。
とはいえ、甘いコースに入ったシュートをしっかり止められたのは悔しいので日本に帰ったらたくさんキックの練習します。
また、今日はチームの練習試合後にトレーニングを行ったので、トレーニングを受けてくれた選手以外でもキックコーチが来たという話を聞きつけてキックのコツを聞きに来てくれたり、グラウンドにいた全然別のチームのケニア人が寄って来て一緒にトレーニングしてみたりと、とても良い雰囲気で過ごすことができました。
本当にみんながみんな良い人でかなり助かりました。
ケニア人選手のキックは?
実際にケニア人選手の練習試合を見学して、また何人かのケニア人選手とキックに関する話をして感じたのは、やはりフィジカル面に関しては天性のものがある一方で、技術面に関してはかなりの伸び代があるということです。
技術面と言っても単純なボールコントロールやプレーの正確性といったものではなく、実現したい動きに合わせた重心のコントロールやバランスの取り方がうまくできていないという印象を受けました。
具体的に言うと、両足で前にジャンプして同じ分だけ後ろに素早く戻るという重心コントロールの練習として僕がよく使っているメニューをやってもらいました。
後ろにジャンプするのが苦手なようでかなり苦戦していました。
僕のジャンプを見てどうしてそんなに軽くできるのかと聞いて来たので、これはテクニックの問題であってこうすれば楽にできるよと伝えると大きく改善されました。
また、この選手はゴールキックを蹴る時に姿勢が安定しないという課題をこれまでにも感じていて、それが原因で膝の辺りを痛めているという自覚があったようです。
それが僕のトレーニングを通して学んだ体の使い方の技術によってなくなるような気がするとトレーニング後に言ってくれました。
この選手は僕の話をすごく真剣に聞いてくれて、僕が英語での表現が出てこなくて詰まっている時にも言いたいことを汲み取って助けてくれて、また良い感覚が得られた時には分かりやすくフィードバックをくれて、本当に助かりました。
初めての外国人選手とのトレーニングが彼で良かったです。
ちゃっかりインスタも交換したので、なんとなく貼っておきます笑
この選手に限らず、練習試合を見ていても全体的な印象として減速のスキルが十分でないと感じました。スピード感はあるもののほとんどがそのまま相手とぶつかるようなパターンで、試合中にも何度も激突が起きて選手が倒れていました。
キックの基本は減速にありますし、ディフェンスやドリブルなど他のプレーでもすぐに止まれることは非常に重要なので、ここにはかなりの伸び代があると感じています。
自分のトレーニングは海外で通用するのか?
今回のトレーニングはかなりうまくいきましたが、それは先ほどもお話しした選手Mukolweの人柄に助けられた部分が大きく、特に英語の表現力は圧倒的に足りていないと感じています。
とはいえ自分のトレーニングで使う語彙はかなり限られているのは間違い何ので、どのような表現が選手に伝わりやすいかというのを試行錯誤していく中で定めていきたいと思っています。
振り返ればそれは日本語での指導でも同じことが言えて、キックコーチとしての活動を始めてから2年半近く経って指導力が上がったのは選手に伝わる表現を模索し続けているからだと我ながら思います。
なので、今回感じた課題は純粋に英語力が足りないというだけの話ではなく( もちろんそれもありますが)、単純に場数を踏んで学んでいくべきものなのかもしれないとも思います。
イギリスでもできる限りトレーニング指導ができる機会を作れるように現在いろんなサッカーチームにメッセージを送っているところなので、今回の滞在だけでも経験値をたくさん得られるようにがんばります。
ケニアには日本人のプロ選手がいます!
最後に、ケニアで活躍している日本人選手の紹介をさせていただきます。
今回の機会を頂けたのはこのチームでプレーしている草場勇斗選手のお陰です。
彼はプロ選手を目指して日本からケニアへと渡航し、最初は4部リーグのチームからのスタートでしたが、現在は1部リーグのチームにてプレーしています。
実際に今日お会いしましたが、自身の技術向上に真摯に取り組む姿が印象的で、ケニア人のチームメイトからも愛されていることが伝わってきました。
彼のSNSもぜひチェックをお願いします!
明日の予定はまだ正確には決まっていませんが、何か面白いことが起こり続けるような予感がしています。
ヨーロッパでの活動の種も仕込みつつ、ケニアでも最大限の経験値を得られるようにがんばります!!
それではまた明日!