見出し画像

指の長さでわかる10のこと 運動能力、収入から男性としての魅力まで、海外研究で明らかに

手相占いで未来を覗くのも良いが、指の長さを測ってみるのも有効だ。海外の科学的調査により、その人の素質や身体のつくりなど、指の長さからかなりの情報を読み解けることがわかってきた。2本の指が語る10の傾向をチェックしてみよう。

具体的に参考になるのは、人差し指と薬指の長さの比率だ。2本の指を比べるだけで、その人の思考パターンや身体的特徴などが見えてくるという。この比率は「第2指・第4指比」または「2D:4D比」と呼ばれる(Dは指を意味するdigitの頭文字)。ご自身の人差し指の長さを薬指と比べてみて、短ければ2D:4D比は「小さい」、同じか長ければ「大きい」と判定される。

では、なぜこの比率が性格などのバロメーターになるのだろうか? 米ナショナルジオグラフィック誌は、秘密は男性ホルモンにあると解説している。私たちは胎児のとき、男児であっても女児であっても、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンの一種を子宮内で浴びる。この量が多ければ多いほど、一般に薬指の長さは長くなる。テストステロンは健康維持に貢献するだけでなく、攻撃性や性的指向などさまざまな面で人格形成に関わってくる。よって、2D:4D比が小さい(人差し指が薬指より短い)ほど、より挑戦を好むなどの傾向が出てくるわけだ。
それでは、2D:4D比でわかる10の興味深いトピックを見てみよう。

◆1.運動能力に優れる

2D:4D比が小さい(人差し指が薬指より短い)人は、 アスリートの素質があるかもしれない。大学の学生を対象にした過去の調査によると、学校代表に選出された選手たちは、ほかの学生よりも人差し指が短い傾向にあるようだ。出生前に多くのテストステロンを浴びるほど、スポーツを成し遂げる上で必要な精神的なタフさが増すためだと考えられる。

また、肉体面でも有利なようだ。別の研究において、人差し指が短いほど筋肉量が多い傾向にあることが確認されるなど、指の長さと身体能力には関係があることが分かってきている。

◆2.男性として魅力的

指の長さはモテる機会の多さも示している。2011年の研究では、人差し指が短い男性は平均よりもハンサムであることが多いと判明した。胎児のときにテストステロンを多めに浴びると、よりワイルドな顔立ちになりやすくなる。有名人で例えるとウィル・スミスやブラッド・ピットのようなタイプの風貌となり、女性の興味を引きやすいようだ。

 別の研究によると、指の長さから男性器のサイズがわかるという。20歳以上の男性144人を対象にした調査では、2D:4D比が小さい(人差し指が薬指より短い)人ほど、平常時・伸長時ともに長さが長い傾向が確認されたという。

◆3.同性愛の傾向

では、女性の人差し指が短い場合、何を意味するのだろうか? 一つの傾向として、女性に対して興味を持っている可能性があるようだ。英BBCは、英エセックス大学による研究結果を報じている。

 研究チームは、女性の一卵性双生児、かつ片方が同性愛者だという18組を対象に、指の長さを調査した。すると同性愛の女性にのみ、人差し指と薬指の長さが違うという特徴が確認されたという。ちなみに男性の場合、2D:4D比と性的指向には関連が見られないとのことだ。男性はとくに左手の指の長さが違うことが多く、これは一般的なことだ。

◆4.攻撃的?

男性ホルモンが多いことは、長所だけでなく短所にもつながる。米タイム誌が創設した科学誌のディスカバーによると、人差し指が短い場合、攻撃性がやや高く、ちょっとしたことで手が出てしまうことがあるようだ。性別でも違いがあり、男性の場合は自ら進んでケンカを仕掛けるパターンが多いのに対し、女性の場合は仕掛けられた挑発に乗りやすいという。

 口論についても同じことが言える。男女とも、人差し指が薬指よりも短い人は舌鋒鋭く、口論を好む傾向にある。もちろん全員に当てはまるわけではないので、あくまで一つの傾向として理解したい。

◆5.異性に優しい

攻撃性が高い一方で、異性に対しては献身的となるケースがあるようだ。人格心理学の学術誌に掲載された論文によると、とくに男性にこの傾向が顕著だ。

 調査では男女それぞれ77名ほどの被験者に対し、5分または3週間以上続いた異性との交流すべてを振り返ってもらい、その時の行動を分析した。すると、人差し指が薬指よりも短い男性は、「友好的」と見られる異性への行為が、そうでない人々よりも3分の1ほど多いことがわかった。反対に、「好戦的」とみなされる行為は3分の1ほど少なかったという。

◆6.理系の思考能力

性格だけでなく、2D:4D比はさまざまな能力を暗示している。数学的素質もその一つだ。男女の別にかかわらず、人差し指が短い人は、言語よりも数学の能力に優れる傾向がある。SATと呼ばれるアメリカの大学進学のための共通試験において、人差し指が薬指よりも短い生徒たちは、語学よりも数学のセクションで高得点を取る傾向が確認された。さらに女子については、逆に人差し指の方が長い場合、語学の成績が数学より優れていることも判明している。

ちなみに数学力だけでなく、空間認知力にも2D:4D比は影響する。一般に男性の脳の方が空間認知に向いていると言われているが、人差し指が短い女性も同様に優れた方向感覚を発揮する傾向にある。

◆7.リスクを恐れない

男性に限って言うならば、人差し指が短い人々は、比較的好んでリスクを取るようだ。トレーダーとして成功している男性には、2D:4D比が小さい人が多く見られる。

 英ケンブリッジ大学の研究では、ロンドン市内で超短期取引を生業としている男性トレーダーを対象として、彼らが生み出している利潤および業界で生き残っている年数を調べた。結果、2D:4D比の小さい人ほど業界で活躍しているという結論に至っている。研究チームは、男性ホルモンの影響でリスクを好む気質が形成されたのではないかと分析している。また、ホルモンによって視野運動と肉体的反応が俊敏になり、瞬発力を求められる超短期のトレーディングに有利に働いている可能性があるようだ。

◆8.高収入

トレーダーに限らず、人差し指が短い人々は経済的な成功を実現しやすい。ロシアの研究によると、2D:4D比が小さい人ほど高い収入を得ていることが明らかとなった。

 結果は男性・女性ともに共通だという。胎児期により多くの男性ホルモンに曝されている人ほど、その後の人生で経済的な余裕ができやすいことになる。ただし現段階で断言はできないものの、結果は逆U字形のグラフを描いているようにも見られるという。つまり、度を超えて大量のホルモンを浴びてあまりにも人差し指が短い場合、反対に収入が減少してしまう恐れもあるようだ。

◆9.がんなどのリスク

反対に、2D:4D比が大きい(人差し指が薬指と同じまたは長い)人にはどのような特長があるのだろうか? 大きな優位点のひとつに、病気にかかりづらく健康的であるということが挙げられる。

 2010年にイギリスの医療専門誌が掲載した論文では、こうした人々は、人差し指の長さが薬指よりも長いまたは同じ人よりも、前立腺がんにかかる可能性が33%ほど低いとされている。60歳未満の人々に限れば、87%も低くなるようだ。さらに膝関節症を患う可能性も低く、こちらはとくに女性において顕著だ。

◆10.コロナに強い?

同じく人差し指が長い人々は、男性であれば、コロナで死亡するリスクが相対的に低いようだ。英サン紙は、41ヶ国に住む20万人の人々を対象にした調査の結果を報じている。

それによると人差し指が長い人々が多く住む国は、そうでない国と比べて、コロナによる男性の死亡率が3分の1程度に留まっているという。詳しいメカニズムは現時点で判明していないが、男性ホルモンのテストステロンがACE2と呼ばれる化合物の生成を体内で促し、これがウイルスに対する抵抗力を高めている可能性がある。研究者は、人差し指が長い傾向にあるオーストラリア、ニュージーランド、そして東アジアの国々は、生物学的にコロナに対して有利である可能性があると述べている。

いいなと思ったら応援しよう!