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独立すると、ずっと仕事することになるのか

ぼくが会社員だったとき、よく独立した人に話を聞いていました。

すると多くの人が「土日なんてなくなるよー」とか「めちゃくちゃ忙しくなるよー」と言っていました。

それを聞いて「ちょっと怖いなあ」と思っていました。「そんなの耐えられるかしら」と思っていました。

ぼくは2018年に会社を辞め、2019年に法人化。それから1年半ほど経ちましたが、たしかに今(こうして)土日や休日も仕事をしていたり、朝も夜も関係なく仕事をしています。事務所にはほぼ毎日通って、何かしらの作業をやっています。

作業をしていないときも、ずっと仕事のことを考えるようになりました。手を動かさなくとも、やっぱり脳は自然と仕事のことを考えてしまう。

「会社員時代に聞いた話は本当だったんだな」と思っています。

タイトルの「独立すると、ずっと仕事することになるのか」という問いに答えるのなら「そうです。」ということになります。

独立してみて意外だったこと

ただ、ですね。

意外だったこともあります。

それは仕事が苦痛でなくなったということです。おかげさまで、けっこう毎日楽しく仕事をやらせてもらっています。

ずっと仕事をしているのは「不安だから」とか単純に「仕事が終わらないから」ということもあるのですが、「楽しいから」という部分が大きい気がしています。

当然ながら、社員や関係者、クライアントさん、理解してくれている家族のおかげなのですが、ずっと仕事をしているのが楽しい。これはほんとにありがたいことだなと思っています。

プラモデルみたいにパーツがはまっていくのが楽しい

この記事は、あくまで個人の感想です。

ぼくはフリー礼賛、独立礼賛の立場ではありません。独立するにはそれなりに経験や実力がないと危ないと思います。あたりまえですが、ちゃんと稼ぐ力がないと年収も落ちると思います。

……という前提をお伝えしたうえで言いたいのは、会社をつくるのって楽しいよ、っていうことです。

なんかミニ四駆とかゾイドをつくっていくのに似ています。

社名を考えて、登記をして、事務所の物件を探して、契約をして、電話やネットをひいて、社員を雇用して、雇用契約書をつくって、保険の手続きして、弁護士さんに事業の契約書をつくってもらって……というぐあいにいろんなパーツをぐわーっと集めて、プラモデルみたいにカタチにしていく。

そういうのがめんどうっちゃめんどうなんですが、「おお、なんか会社っぽい!!」とか言いながら、ちょっとずつできていく感じはワクワクします。

誰も知らなかった会社、自分ひとりだった会社に、社員が入り、関係者が増え、お客さんが増えていって「みんなの会社」になっていく。

このプロセスになんか感動しますし、おもしろいところだなと思うんです。

ぜんぶ自分の責任になる代わりに「納得度」は高い

当然大変なことも多いのですが、「納得度が高い」のは独立してよかったことのひとつです。

どんな仕事も、ぼくが「やる」と決めて請け負ったものです。だから仮に大変な仕事だったとしても、それはぜんぶ自分のせいになります。

誰かから押し付けられたわけじゃないですし、誰かに言われたからやるわけでもない。すべて自分に責任がある。だから、めちゃくちゃ納得度が高いんです。

独立すると、ぜんぶ自分の意志でものごとを決めるようになります。その決定によって24時間の行動が決まる。「他人のせいにできない」というのは、ある種のプレッシャーでもあるのですが、「納得度が高い」というのは、ぼくにとってすごく幸福度の高いことだったりします。

「仕事は仕事」と割り切りたい人は会社員がオススメかも

編集者だからということもありますが、映画を観に行ったり、街に出かけたり、誰かと話したりしていても、ぜんぶ仕事につながっていきます。

遊んでいても「なにかこれを仕事に活かせないかな?」とか、新聞を読んでいても「ここにチャンスがありそうだ!」とか、これまで以上に考えるようになりました。

なので、独立すると仕事なのかプライベートなのかよくわからなくなります。ずっと手を動かしてるわけではないですが、四六時中仕事のことは考えるようになる。

ただ、会社員時代に想像していたような「つらいもの」ではなくて、完全に自分の責任で自由に動けるので、すごく納得度は高いし、楽しいです。

「仕事は仕事、休みは休み」というように、勤務時間をパキッと決めて休日は趣味やプライベートに浸りたいという人は会社員がいいかもしれません。一方で、仕事とプライベートの境はなくなるけれど、責任をもって納得度高く動いていきたい、という人は独立という選択肢もいいかもしれません。

というわけで、独立するとずっと仕事することになるよ。でも楽しいよ。という話でした。

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