見出し画像

妊娠してから出産まで

長年の不妊治療でもしかしたらできないかもと思っていた時に、運良く子供を授かることができました。


1. 妊娠が分かった瞬間の気持ち

移植後、仕事の都合で判定日より1日前に病院に行って血液検査をしました。
hCG値の値が20くらいで、医者からはあまり期待しない方がいいよと言われてしまいました。

ただ、いままで10年近い不妊治療をしていて、1回だけ、ほんの少しだけhCG値の値が出たことがあったくらいなので、もしかしたら妊娠したのでは??という期待が大きかったです。

あまり期待したらダメだという自己防衛の気持ちと、もしかしたら妊娠しているかもという期待の気持ちの制御に、心臓が早くなっていました。

後日また値を確認し、妊娠確定できました。

2. 妊娠初期:喜びと不安の入り混じる日々

いままで妊娠しなかったので、もしかして妊娠継続もうまく行かないのでは?という不安がありました。
やはり考えすぎてしまうので、考えないようにと意識していました。

男の自分としては別のカラダのことなので、その辺りの気持ちの切り替えは妻よりもやりやすかったのかもしれないです。
妻は自分のカラダの変化などもあるので、どうやっても意識してしまうと思うので。

幸い、つわりの症状が軽かったのはよかったです。

とはいえ辛そうな妻

3. 妊娠中期:安定期の過ごし方と準備

お腹が目立ち始めると、記念に写真を撮っておきたくなります。
妊娠が経過するにつれ、エコーで順調に育ってそうだったので、流れてしまうかもという不安は少しづつなくなっていきました。

エコー
ねこ

あまり家にいるのも良くないと思って、毎週末どこかに出かけて、少し歩いたりするようにしていました。

ベビーグッズの大体は最悪すぐ買いに行けるし、翌日にはネットで届くので後回しにして、チャイルドシート、ベビーカーなど大きいものを買いました。
あとは病院から指定された出産準備セットを、徐々に買っていく感じでした。

それよりも、赤ちゃんを受け入れるために部屋を掃除して、家具を整理して、レイアウト変えて、収納家具を追加して、などがかなり大変でした。
妻が重いものを持てないので、1ヶ月以上かけて毎週末作業していました。

荒れ果てた世界

4.妊娠後期:出産への期待と不安

お腹に足の跡が見える時があるというので、それを撮影したかったのですがそれを見る前に、予定日の1ヶ月前に破水しました。

深夜に「プチンって言ったかも、破水したかも」というので一応病院に電話して、すぐ診てもらうことになりました。血や羊水はほぼ出てなかったのですが、念の為、助手席をゴミ袋で覆って、ペットのトイレシートを敷いて病院へ向かいました。

くるま

病院についてからも、歩くことはできました。

歩く妻

妻だけ病棟に入って確認してもらったらやはり破水してるということで、そのまま出産することになりました。
初めてなのに破水に気づける妻すごい。

待つ夫

「生まれそうになったら電話するので、帰宅して待ってて」ということでした。かなり遅い時間になっていてうっかり寝坊するかもなので、帰宅してすぐ上長に連絡しておいて、翌朝メンバーにも共有しました。
寝坊どころかあんまり寝れなかったですw
気が気じゃないだろうということで、午後から休みをもらって、病院からの連絡を待っていました。

妻を置いて帰宅直前の駐車場

結局、その日の深夜に電話が来ました。

5.いよいよ出産

病院に着くと、意外と普通にしている妻がベットにいました。

ベッドにいる妻


数時間待っていたのですがまだ産まれないようで「ご主人は仮眠してていいですよ。生まれそうになったら起こします」との配慮があり、お言葉に甘えました。

そろそろというので妻の元へ。
赤ちゃんの心拍音が大きめに流れていて、陣痛タイミングもモニタリングできるようになっていました。それに合わせて妻がいきむ形で挑戦していました。
無痛分娩にしてもらっていたので、陣痛タイミングを掴むのがむずかしいぽいです。

しばらくいきんでいたのですが、なかなか産まれず、赤ちゃんの心拍が弱くなったりしていたようでした。もしかしたらダメなんじゃ?と考えてしまって血の気が引いて少し足がガクガクと震えていました。鏡は見れなかったのですが多分顔面蒼白になっていただろうと思っています。
「もうそろそろやばそうだからこのタイミングで出そう」となって、ハサミで広げて、吸盤で引っ張りつつ、妻のお腹を思いっきり押して出産することができました。
破水してから33時間後くらい?ですかね、朝に生まれました。
へその緒が2周首に巻き付いていたので、ひっかかっていたのかもということでした。

早産で血中酸素濃度が低いかもということでNICUで見てもらうことになりました。小さいながらも赤ちゃんは泣いていて、とりあえず大丈夫そうとのことで安堵しました。

昼くらいに帰って寝ました。

6.家に帰れるまで

妻の方もダメージがあって、血が出過ぎて当日シャワーの時に立ちくらみになってしまったそうです。
退院まで、気分転換用にお菓子や、効果があるかわかりませんが栄養ゼリーをほぼ毎日買っていきました。

赤ちゃんは、NICUのほうで見てもらっていました。
スタッフにお願いすると、自分がいる時に妻と一緒に透明な箱越しに赤ちゃんに会わせてくれます。

NICU

結局10日くらいNICUにいることになったので、妻の方が先に退院し、後日NICUを出るタイミングで再度妻が病室に泊まり、赤ちゃんのお世話の仕方を習うことに。

結局産まれてから2週間くらい経ってから、家族揃って帰宅となりました。
ねこは赤ちゃんがこわいのか近づきませんw

ちっちゃい

7. 妊娠・出産を通じて感じたこと

今回、母子共に無事で本当によかったです。
不妊治療をつづけたこと、保険適用になったこと、治療が進歩してること、医療が進歩してること、いろんな方の努力や協力で子供を授かることができました。

不妊治療をづづけなかったら産まれなかったし、保険適用にならなかったらタイミングが後ろになって難しかったかもしれません。何十年か前だったら治療で妊娠までいかなかったかもしれないし、出産時に無事に産まれなかったかもしれない。このタイミングで生むことができたのは、いろんな人が積み上げてきた努力の上に偶然が重なって、本当に運が良かったんだなと思います。

写真と動画をいっぱい撮れますように

妻が入院してる間に、出生届や保険証の手続きなど全て終わらせました。
この書類がないとこっちの手続きが進まないとかあるので、RPGでキーアイテムを手に入れながら攻略してる気分です。
それを経て得た勇者のしるし(保険証と医療証)を病院の受付でかざすと、NICU代が全額現金で返ってきました。すごい。

ここから先は

0字

スタンダードプラン

¥500 / 月
このメンバーシップの詳細

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?