光の啓示01

光の啓示「第1章 表か裏か」

第1章 3つの選択のつづき 表か裏か。

右手の親指で100ルピーをいきよいよく弾いた、100ルピーはまっすぐ天井に上がり落ちてきた。
すかさず左手の甲と右手の手のひらでキャッチ!!
さあ、どっちだ!?


そっと開いた右手、コインが見えた。

うぁ!


表を期待していた私は意気消沈、


ち~ん・・・・。
裏?!


帰国かよ~。
部屋から出て、テラスの椅子に座り。


私:ワヤン、裏だったよ。

ワヤン:裏って?


私:日本に帰る。


ワヤン:そうなの?


私:帰るまでの1週間、とにかくアートを学んで帰るからよろしく。

ワヤン。


ワヤン:OK、タカ。


そうと決まれば、即行動!が信条。
子供のころから、あれこれ考えない性格。


私:ワヤン、そういえばウブドは絵画の村って言ってたよね。
  今日は、美術館回りをするよ。


ワヤン:タカ、今日は村のセレモニーの準備があるから一緒に行けない。


私:OK、ワヤン。一人で行くから大丈夫。


ワヤン:タカ、プリ・ルキサンから行ってみては。


私:プリ・ルキサン?
  わかったそこからいってみるよ、テリマカシー、ワヤン。


それにしてもこの2日は今までに経験したことのない濃い時間、本来の目的と全く違う旅になった。

長めの朝食を済ませた私は、ワヤンに簡単なプリ・ルキサンまでの地図を描いてもらいAYUを出た。

バイクで5分もしないうち到着、近!
プリ・ルキサンミュージアムは、インドネシア語で「プリ・ルキサン」とは絵画の王宮を意味するらしい。

画像1


王宮から西側のチャンプアン方面へ少し行ったところにあるむかしは駐車場も狭く、今は展示棟も4棟あり駐車場も広くなった。


当時は、絵画と木の彫刻だけだったが、今はファインアートも展示されている。
ここにこればバリのアートヒストリーが分かる内容です。


絵画は墨絵や細密画などが中心で、初期から第二次世界大戦前の作品も展示してあります。
作家もレンパッド、オランダ人画家ボネなどバリアート史を飾る堂々とした顔ぶれ、それにバリの文化の歴史の同時にわかる全体的に見ごたえあるミュージュアムです。


アート作品を通して、その土地の歴史や文化もわかるのか、面白いかも。
そんなことを思いながら作品鑑賞。
宗教的な作品が多いのも特長かもしれない。


今ではカラフルな作品が多いのだが、昔は絵の具や下地のせいか、
全体的に暗い感じがする。


じっくり観るとアートも面白いかも?
絵もいいけど彫刻もありだな、他には何があるのかな?


残りの時間どれだけ吸収できるかが勝負だ。
あ~、もっと居たいなぁ。
そんなことを思いながら中庭のベンチでしばし休憩。
鳥のさえずりも、心地いい。


午後2時、もうこんな時間。
ランチでもするか。
敷地内のレストランでミ・ゴーレンとテボトル(甘い紅茶みたいな)
でランチタイム。


その後、館内をじっくり回り閉館時間。
もう閉館。時間が経つのが早い。
帰り道、通り過ぎるウブドの景色見ながら、
”アートは深いな”と思うのでした。


つづく

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1989年の夏、私がアート活動を始めたきっかけになったある出来事から現在に至るまでの経験や出来事を記憶にある限り綴っていきます。

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