パーソナリティを形成するもの(915)
ある人のパーソナリティ(人格)とは、環境に対して、その人独自の適応(言動などに出てくるもの)を決定するような心理のことを言います。パーソナリティを表す語句には、次のようなものがあります。
人格 行動の主体。
自分の意志による行動に対して道徳上の責任を受け止める主体。
知・情・意の全体的な統一性をあらわす。
性格 心理学の面からは、パーソナリティ(人格)と同義だが、
一般的に情意的な側面をさす。
習慣化されて作られていくものと、
与えられた役割によって作られていくものがある。
品格 その人に感じられる
気高さや上品さ、人柄・徳性の様子。
さて、ここで考えてみたいのが、「パーソナリティ(人格)は、いつ形成されるのか」ということです。別の言い方をすれば、先天的なものかのか、あるいは後天的なものなのか、ということです。
まずは、先天的なもの(すなわち、環境からの影響を受けにくいもの)ですが、一般的に2つに分けられます。
・感情や情緒の特徴的な型のことを「気質」と呼ぶ。
{参考}クレッチマーによると、さらに3分類になる。
内閉性気質=敏感と鈍感の共存。
循環性気質=躁(そう)性とゆううつの共存、同調。
粘着性気質=環境に対する粘着性と爆発性の共存。
・ほぼ無意識的に身体が反応するものを「体質」と呼ぶ。
次に後天的なものです。後天的なものとしては、能力と性格が該当します。
・生後に教育や各種経験などから新たに身に着けた「能力」
・他者との対応から薫習された「性格」
要するに、生後の生活環境によって大きく影響されていくものです。
これらのことから分かるのは、能力は自分自身の意志と継続心をもってすれば、時間と共に徐々に獲得していくことができるということです。
昔は書籍を購入するためのお金がかかりましたが、今ではかなりのことがらをインターネットで入手できます。極端な話をすれば、大学生活を遊びの場と考えている人よりも早く能力を身に付けることさえできます。
もう一つの性格は、生活環境が良い場合には周りからの影響をそのままに受け止めていけば、良い性格に結びつくでしょう。もしも生活環境が良くない場合には、その環境を反面教師と捉えていくことで、意外としっかりとした性格形成ができるのではないかと思います。ただ後者の場合は、良い方向にガイドしてくれる人がいることが望まれます。
パーソナリティは、能力×性格×気質の組み合わせということになりますので、自分を顧みて伸ばすべき所はどれなのかを考えていくことが必要になるのです。
品格については、別の機会に譲ることにします。
最後に一つだけ補足しておきます。性格形成において、身分・職業・年齢層・環境などを同じくする人たちと長く生活していると、自然に特有の気風・性格が出来上がっていくものです。「職人気質(かたぎ、形気とも書く)」というのが代表例です。
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