「なぜそれが有利な情状か?」の手がかりに~量刑実務大系(判例タイムズ社)
近年,刑事裁判については,弁論を考えてから弁護方針を立てるようになっていると思います。
刑事裁判で弁論を考えるとき,「なぜこれが有利な情状なのだろう?」と考えることはありませんか。
例えば,本人以外による弁償,社会的制裁,飲酒酩酊時の犯行,などなど・・・
その手がかりとして,私は「量刑実務大系」(判例タイムズ社)を推したいです。
本書は大阪地裁刑事部の部総括クラスの裁判官が勉強会での発表を論文にまとめ,それに対し研究者がコメントを加えたものとなっています。
平成17年から平成22年の論文であり少し古いものの,今も十分に参考になると思います。
全部で5冊セットですが,とりあえずは第1巻,第2巻,第3巻まであれば足りるかもしれません。
私はこの本を通読できてはいませんが,今も「なぜこれは有利な情状なのだろう」と迷ったとき,しばしば見返します。
必ずしも買わなくてもいいかもしれませんが,手元にあるととても便利に思います。
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