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高柳総一郎
2020年10月16日 23:24
「ボケコラ! わりゃあどこに目ェ付けとんなら!」 上島安奈がヒロシマ駅に降り立ってすぐ、ブレザー姿の同世代──即ち女子高生に肩がぶつかって言われた言葉がこれである。 女子高生が、だ。 彼女は同じく女子高生だったが、ボケコラと言われたこともなければ言ったこともなかった。父親の会社の都合で、というよくある話での転校。17歳の安奈にとっては悲しさ半分期待半分といったところだった。 その矢先に、