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ヒロシマ女子高生任侠史・こくどうっ!

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毎日1ツイート! コツコツ続ける女子高生任侠譚! 極道都市ヒロシマでの青春は、血と汗と裏切りと──ほんの少しの涙!
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2020年9月の記事一覧

ヒロシマ女子高生任侠史・こくどうっ!(1)

ヒロシマ女子高生任侠史・こくどうっ!(1)

 その日のヒロシマは雨だった。
 しとしとと降り始めた雨は、夕方から夜にかけてざあざあと道を濡らし、視界が塞がれるようだった。
 流川通りにあるメイドカフェの前に車が止まったのは、夜六時のことであった。

「白島の姉貴、お疲れです」

 止まった車の前に、女子高生がすばやくかけよるとドアを開け、大きな黒い傘を差した。
 ヒロシマの名門、元町女子高校の制服である。車の後部座席から降りてきたのも、同じ

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