心の友WAKAMOTO
僕と胃腸薬のWAKAMOTOは、かれこれ16年くらい前からずーっと友達です。
もしかしたらWAKAMOTOはそんなこと露ほども思ってないかもしれませんが、少なくとも僕はそう思っています。
出会いのキッカケは、僕が中学生時代に腹痛でたびたび学校を休むようになり、困った母親がWAKAMOTOを買ってきて登校前の僕に飲ませるようになったことでした。
当時の僕は、中学校に上がって環境がガラリと変わったストレスに身体がついていかず、これまでにないほど欠席率が上昇していました。
ただでさえ元々胃腸が弱かったので、そこに精神的な要因まで上乗せされたらこうなることは仕方ないとも思います。
しかしそれでも、学校に行きたいという気持ちはありました。というか当時は行かないとダメだという気持ちに駆られていました(フリースクールとか学校に行く以外の方法もあることを当時知っていたら、多分行かなかったけれど)。
母親も何とかしないとと様々な手段を考え、行きついた先がこの胃腸薬WAKAMOTOというワケです。
実はWAKAMOTOは以前からちょいちょい絡んで(飲んで)いたのですが、この件があってからは朝必ず飲むようになり、それからは腹痛に見舞われることも圧倒的に少なくなり、以来僕にとってWAKAMOTOは心の友になりました。
これはもちろんWAKAMOTOの持つ効果のおかげの部分もありますが、おそらくそれ以上に「WAKAMOTOを飲んだから大丈夫!」という僕自身の精神的安定が得られた部分も大きいと思います。
WAKAMOTOは飲む時に舌に触れた時の味も、何だか安心できる優しい味なので、そこも僕にとっては大きかったです。
あれから時が経ち、今やすっかり大人になった僕ですが、未だにWAKAMOTOは僕の傍に存在しています。
机の上にいるWAKAMOTOを見て、「お前は変わらんなぁ」と心の中で言いながら、毎日飲んでいます。
これから先、もしかしたらWAKAMOTOと別れる日が訪れるかもしれません。
僕がもう大丈夫とWAKAMOTOから卒業したり、WAKAMOTOが製造中止になってしまったりということが、あるかもしれません。
でも、その時まではWAKAMOTOと共に、1日1日を過ごしていきたいと思います。
心の友よ、これからもよろしく頼む。