令和3年度(2021年度)特別区、国家一般職、国税専門官合格体験記 K.Mさん(男性・ウ―バー配達員)
K.Mさんの簡単なプロフィール
名前 K.M
性別 男性
職業 ウ―バー配達員
予備校の有無 独学
合格先 特別区、国家公務員一般職、国税専門官
Q.合格先の成績を言える範囲で教えて下さい。
《特別区》
500位くらい。
《国家一般職》
関東甲信越で400位くらい。
《国税専門官》
1400位くらい。
Q.合格・内定した時の気持ちはどうでしたか?
A.昨年は採用漏れになってしまい、今年も一次提示に落ちたり官庁訪問がうまくいかなかったりなど、自分には内定が出ることは永遠にないのではないかとすら思っていたので、本当に信じられないという気持ちでした。今まで迷惑や心配をかけてきた家族・友人・彼女によい報告ができることが何よりも嬉しかったです。
Q.筆記対策は、どのようにしていましたか?
A.基本的には、第一志望の特別区の対策を中心にやっており、専門科目と数的処理は特別区の過去問を7周はしました。しかし、最近は特別区の問題は難しくなっており、国家一般職レベルの問題を解けるレベルまでやることをおすすめします。 基本はひたすら問題集を回し、アウトプットを繰り返すことだと思います。私は彼女のお下がりのTACのV問題集2018年度を使っていました。ただ、改正があった民法、時事的要素のある財政学などはスー過去を別で購入しました。問題集はなんでもいいと思いますので、無難にスー過去でいいと思います。 スー過去なら、問題をすべて解く必要はなく、一周目から三周目は雷マークがついているところと自分の志望先の過去問を解き、四周目以降は国家一般職レベルの問題などをやっていくのがよいと思います。志望していないのであれば、星3で国家総合職の問題などは特にやらなくてもいいかな、と思います。 法律系や経済系はひたすら暗記というよりは体系的に理解することが得点力に繋がってきますので、初学者の方は参考書も合わせて使用することをおすすめします。私は、民法は寺本康之のTHE BEST、経済学は最初でつまずかない経済学を使用しました。 このように、最初にインプットを軽く行い、その後はひたすらアウトプットを繰り返していく、というのが公務員試験攻略の王道だと思いますが、ここで私は、アウトプットの最中にもう一度インプットに立ち返る重要性を強調したいです。 というのも、私は、何度も同じ問題を繰り返している中で、解いたことのある問題は解けるけども、初めての問題が一向に解けるようにならず、成績が伸び悩んだ時期があったためです。そこで、問題集を4周したあたりで一度アウトプットを中断し、参考書を読んで、それを自分なりにノートにまとめていくという作業を行いました。これは、専門の全科目になるとかなり手間と時間がかかり、200時間以上の時間を要しましたが、かなり効果があり、科目に対する理解がより深まったことで、経済学などで見たことのない問題が出てきても解けるようになりました。 これにより、特別区の専門試験は35点をとることができ、あまり対策していなかった国税専門官(会計学・商法ノー勉)は28点、同じく対策していなかった国家一般職は31点を取れました。
Q.面接対策は、どのようにしていましたか?
A.昨年は区面接に落ちてしまい、採用漏れとなってしまったので、面接対策の重要性は身に沁みてわかっていました。ですので、特別区の一次試験が終わってすぐに面接対策をはじめました。 特に、特別区は3分プレゼンがあり、これが成功するか否かが合格に直結してくるので、できるだけ早くそれを作ってしまうことが合格への近道だと思います。 また、特別区の二次試験はゴリゴリのコンピテンシー面接ですので、面接カードを作ったあとは、想定問答集を作ることをおすすめします。学生時代の経験などについて、その時の気持ちや行動原理など、細かいところまで突っ込んできて、その場で思い出すというのは難しいので、ある程度想定しておくのがいいと思います。最終的に、「その経験でどんなものを得られたか、その得られたものを特別区の業務にどう活かしていけるか」というところは絶対にちゃんとした回答を作っておくべきだと思います。 国税専門官の面接は、C評価でしたしあまり的確なアドバイスはできません。強いて言うなら、国税専門官っぽいキャラになれるように、ストレス耐性があり、時には毅然とした態度を取れるということなどを、過去の経験を交えて話せるとよいと思います。 国家一般職の面接は特に何もありません。面接官もなんかやる気なかったです。多少変な受け答えしてもC評価以上はもらえます。筆記で余裕を作っておきましょう。 また、私は高齢(入庁するときには28歳)・大学留年、中退・正社員歴なしというとんでもない地雷経歴なのですが、これらの大きな試験の二次試験での面接では特に不利を感じませんでした。経歴はほとんど関係なく、そのときの受け答えを純粋に点数化してもらえる感じで、公平感を感じました。 地雷経歴による不利を感じるようになるのは、このあとの官庁訪問・区面接・採用面接でした。
Q.面接の内容はどんな感じでしたか?
A.特別区の二次試験では、徹底したコンピテンシー面接で三分間プレゼンテーションで話した経験や、面接カードに書いた経験について、その時の状況や気持ちについて事細かに聞いてくる感じです。面接官は三人いて、一人ずつ担当が決まっており、真ん中の人は三分間プレゼンテーションについて、左の人は面接カードの2つ目について、右の人が面接カードの3つ目について、それぞれ深堀りをしていく、という形でした。 また、特別区の二次試験特有のものとして、終盤にいきなり突拍子もない質問をしてくる、ということもあります。私は特別区の二次試験を二回受けているのですが、昨年の試験では、急に「マイナンバーカードをもっと普及させていくためには、あなたはどうしていくべきだと思いますか?」という質問が来ました。恐らく、ほとんどの受験生はこんな質問に的確な答えなんてできないと思うので、そこまで気にしなくてよいのかなと思います。個人的には、こういう「これからどうしていくべきか?」という質問が来たら、既にやっている政策を述べた上で、「こういった施策を、これからも粘り強く行っていくべきだと思います」というのが無難で汎用性が高いかなぁ、と思います。
Q.試験対策で参考にしていたメディアや情報等があれば教えてください。
A.寺本康之のみん公、高上さんのYouTube、Twitterが特に参考になりました。また、特別区の論文対策は吉井英二がかなり役に立つと思います。
Q.試験対策で大変だったと感じたことは何でしたか?
A.筆記試験対策を頑張っていた時期は、目標に向かって進むだけですので、ある意味気楽でしたが、面接対策は何をどこまでやればいいかということがわからず、精神的にかなり苦しみました。 ただ、高上さんに相談し、高上さんに方向性を示していただけたおかげで、かなり視界がクリアになりました。 やはり、独学での面接対策は限界があると思います。私は完全に高上さんのおかげで合格できたと思っており、高上さん信者になっているため、高上さんに相談することをおすすめしますが、それ以外でも誰か信頼できる先生一人にお願いして、方向性を示してもらうのが一番だと思います。 ただ、私はジョブカフェも利用していたのですが、そこでは、正直そこまで的確なアドバイスをいただけなかったので、やはり、公務員試験のプロにお願いするのがよいと思います。多少お金もかかってしまうかもしれませんが、面接対策に対してはお金をかけてでもプロにアドバイスをもらうべきだと思います。 ただ、新卒でそれなりに会話ができる方だと、そこまで必要ではないかもしれません。それ以外のコミュ障、高齢、地雷経歴の方は、絶対にプロの方にお願いするべきだと思います。
Q.試験対策において、もっとこうしておけばよかったと思うことはありますか?
A.あまり無いですね…強いて言うならば、もっと早く、二次試験前などに高上さんに相談していれば、第一提示で合格できたかも、という気持ちはありますが、それぐらいです。 筆記対策、論文対策などは概ねうまくいったかなと思います。
Q.なぜ自分が合格できたと思いますか?
A.筆記対策については、今までの勉強の経験から、今自分には何が足りないか、何をしていくべきか、というところを常に意識してやってきたので、それが合格に結びついたのだと思います。 筆記はうまく行っていたのですが、面接についてはかなり困りました。二次試験は通るものの、区面接や官庁訪問などがまるでうまく行かずほとんど内定が取れませんでした。 ただ、そこで高上さんに相談することで、なんとか面接を突破することができました。 高上さんに相談する中で、特に大事なことだと感じたことは「素直さ」と「反省」でした。 私もそうだったのですが、経歴に不安のある方のほとんどは、特に「反省」という部分にかけていることが多いと思います。面接官は、受験生が成長できる人間か、ということを見定めています。自分の犯した過ちについて真摯に反省し、原因を分析し、その原因を踏まえてどう改善しているか、こういった事ができていないと、成長する人材とは言えません。 ですので、自分の経歴について小手先でごまかすようなことをせず、ちゃんと自分のだめだった部分を告白し、それを今どう改善しているか、ということを素直に話すべきだと思います。高上さんに相談する前の私はまさに自分の経歴について小手先口先でごまかしていたので、それが一番良くなかったと思いますし、そこを改善できたからこそ、内定を取ることができたのだと思います。 民間などでも、企業は就活生に挫折経験を聞いてくることは多く、そこから成長できる人材かどうかというところを見極めようとします。とすると、地雷経歴はかなりの挫折ですので、そこから自分はどう成長したかということを述べられればかなりプラスに働くと思いますので、むしろ自分の経歴をプラスに捉えて、前向きに頑張って欲しいと思います。
Q.高上の添削指導を受けてどうでしたか?
A.上でも書いていますが、本当に、高上さんに合格させていただいたという気持ちが強いです。 添削はめちゃくちゃ丁寧にしてくれて、自己分析も何日にも渡って付き合っていただき、本当に感謝しかないです。 自己分析の過程などで、自分の目をそらしてきた過去に向き合ったり、高上さんに厳しい言葉を頂いたりと、辛いこともありましたが、すべて合格のためには必要な過程でした。 私は、色々な面接で落とされたりしていましたが、面接試験の前は楽観的でした。なぜなら、昔から社交的で友達も多く、人と話すのも得意だという自負があったからです。ですが、かなりの数の面接を落とされ、倍率が二倍に満たない地方上級の面接にも落ちました。 すべて経歴のせいというわけではありませんが、経歴が駄目な受験生は本当に厳しいです。今から公務員試験を受ける方も、それは覚悟していくべきだと思います。 ですが、そんな自分でも、高上さんの指導により内定を取ることができました。ここまでしてくれる方は他にいないと思います。 面接で悩んでいる方は是非相談してみてください。こんな人間でも受からせてくれるすごい方です。 高上さん、本当にありがとうございました。
Q.最後に、これから受験する方にアドバイスをお願いします。
A.最後まで諦めないということと、一人で悩みすぎないということを伝えたいです。 損切りの概念も大事かもしれませんが、公務員試験は諦めなければ必ず受かる試験だと思います。 ただ、努力の方向を見誤らない事が大事だと思います。特に、面接対策は一人で何とかしようとしすぎず、うまくいかないのであればプロの指導を受けてください。 高齢・大学留年、中退・正社員歴なしという自分でも受かることができました。ですのでほとんどの方は努力の方向性と量さえ大丈夫なら、受かることができると思います。 皆様のご健闘をお祈りしています。頑張ってください。
高上からのメッセージ
K.Mさん、合格おめでとうございます。
私は、K.Mさんの区採用面接対策(第1提示区面接カードの添削による敗因分析や自己認識のお手伝い、第2提示区面接カードの添削及び想定質問作成、メンタルの整え方等の指導)をさせて頂きました。
K.Mさんとは、毎晩、深夜3時くらいまで面接対策でよく話しましたね。中学時代の経験から今に至るまで、時には好きな漫画やゲームの話まで挙げてK.Mさんの考え方を探っていきました。その過程で私はK.Mさんに厳しい指摘もしましたし、K.Mさんの考え方がわかってからは、迷いをなくすためにも方針を示した後は自力で答えに辿り着くよう厳しく指導しました。特に、某省庁の内定を蹴って特別区に絞るようにしたのは覚悟が決まって良かったかなと思います。自分自身の過去の失敗や挫折、経歴と向き合って反芻し認めていくのは本当に大変だったと思います。それができたからこそ、自分に負けないメンタルが出来上がっていったんだと確信しております。
K.Mさんは、素直で仲間意識が強い方で、相手の話を素直に聞き入れたり、相手の調子に合わせたりすることができ、そして仲間とともに何かを成し遂げることができる方です。また、自分の中の混沌とした迷いとも呼べる意識をクリアにすることができれば、何事でもブレイクスルーすることができる方でもあります。そういった方だからこそ、学生生活で本業から逸して失敗することにつながってしまったのかなとも感じております。誤解がないようにお伝えしますと、K.Mさんの学力は高校・大学ともに偏差値65以上で高いです。だから、学力が低いから失敗から学べていないとか、失敗したのは学力が低いからだとか、そういうわけではありません。失敗の原因は単に心のあり方であったということです。
最後に、応援メッセージになりますが、お仕事でも生活でも感謝の心を忘れずに周囲の人と支えあいながら、そして、何かに取り組むときはあれもこれも手を出しすぎずに、目の前の優先度の高い課題に集中して一つ一つ潰していくような具合で、取り組んでいくと成功していくと思います。迷ったときは、視野を広げる、呼吸を整える、初心忘るべからず原点回帰です。何かあれば、いつでも相談に乗ります。これからも応援しております。
高上
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