my sweet art: VISUALIZE 60
創立60年になる日本デザインセンターの近年の60プロジェクトを紹介するエキシビジョン。2020年11月から2回に分けて開催されていて、僕はvol.2を訪問してきた。
触れる時の質感までデザインされてるから思わず手に取りたくなる
展示内容は、ロゴデザインやポスターといった広告的な仕事ではなく、プロダクトや空間のデザインプロジェクトの紹介が中心。日本デザインセンターの社是でもある「本質を見極め、可視化する(VISUALIZE)」を体現した代表作たちは、プロジェクトのアウトプット1つ1つが、ブランドやプロダクトの本質を深く掘り下げて創造されているので、見る方はその論理の紐解きに時間がかかるのだが、その時間も楽しいものだった。
展示されてるプロダクトは願わくば質感を含めて体感できたらと思ってしまうほど、素材へのこだわりも深いに違いないモノばかり。ただ、触覚での体験は叶わなかったものの、無印良品のガラパゴス諸島の映像など一部の展示には天井に設置された指向性スピーカーから聴覚へのアプローチがあり、展示体験の深さを提供してくれていたのは満足度が高まるポイントであった。
vol.1の時に知っていれば行ったのに…と感じさせられるほど個人的には思考や表現の引き出しを拡げるタネをたくさんもらえる展示だった。
マットグレーな空間
プロジェクトナンバーへのライティングで観客を誘導。
犬のための建築
自分が小さくなって体験したくなるようなユニーク設計。
三越伊勢丹のショッピングバッグ
実際に折ったり持ったりしたかった〜!
HOUSE VISION
smartphone を複数並べて動画を流す展示方法が新鮮だった。
ASAHI SUPER DRY
PKGデザインの要素が12に分解され、それぞれの意味を伝えてくれる構成。
RTBが細やかにデザインに落とし込まれていることに感動した。
おまけ:指向性スピーカー
幾つかのプロジェクトの前に立つとそこだけ音声が聴ける仕掛けは
会場体験を豊かにしてくれていた。
\エキシビジョンのHP/
\エキシビジョンの本/
購入しましたが60プロジェクトを厚さ4cmに詰め込んだ充実の内容です。巻末には原さんを始めとする日本デザインセンターの皆さんによる本展示の振り返りと今後の展望対談もあり。