045 乾燥の間奏
乾燥機付きの洗濯機から取り出したばかりの服の皺をスチームアイロンで伸ばしながら、ぼくの弛みきった身体のせいで、すぐに新たな皺が生まれるんだろうなって思う。
数ヶ月前に乾燥機付きの洗濯機に買い替えてから、ぼくの生活は少しだけ楽になった。
下着やタオル、部屋着など多少の皺が付いても気にならないものは洗濯乾燥し、それ以外は色物と白物に分けて洗濯のみをおこなう。
白物は黄ばみやすいし、すぐに洗濯すべきなんだけど、毎回選択するのも、どこか水を無駄にしているような気がして、数日分をまとめて洗っている。
だから、早めに洗濯できるようにと、一度白い服を着ると、連日、白い服を着続ける。
色物が着たくなったら、洗濯と同時に色物のターンだ。
「家事のだわりは女性に面倒くさがられるよ?」
そんなことを誰かに言われた。
タオルのたたみ方とか洗濯物の干し方とか。
友人夫婦はハンガーの向きで揉めたそうだ。
「俺はこっち向き派だから、合わせて欲しい?」
「なんで私が合わさなきゃいけないの?」
僕はTシャツの干し方で揉めた。
「Tシャツは二つ折りで干してほしい」
僕くらいのサイズの服になると、Tシャツの自体が重くて、すぐに首が伸びてしまう。だから二つ折りで干してほしいって意味だったんだけど、その説明が抜けていたのかな。
「じゃあ自分で干したら」
そこから数日、自分の洗濯物は自分で洗う羽目になった。
今思えば、彼女は小柄だったから、そんな経験したことなかったんだろうな。改めて「ごめんなさい。」
「ピーピー」
洗濯終了を伝えるアラート音が鳴った。
秋の風に揺れる洗濯物たち、きっと気持ちいいだろな。
***
-もの-
The Wailars バンドTシャツ
都築響一さんの作品に「捨てられないTシャツ」という本がある。数年前にプレゼントしてもらってから、お気に入りの一冊で、着ることがないのに捨てられない思い出のTシャツが詰まっている。
そんな捨てられないTシャツ、僕にも何着かあって、今回紹介するのは岡山・倉敷で活動する「The Wailars」というバンドのTシャツ。
僕がレゲエやカリプソといった中米音楽にハマったきっかけでもあり、いつまでも尊敬している先輩たちが集まるバンド。
このTシャツ自体結構前のもので、毛玉だらけだし、何よりサイズが・・・
このライブ、当時カメラマンで入っていたからどっかに映り込んでるかも。
かっこいいなーほんまに。
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