花束みたいな恋をした
坂元裕二の良さが際立つのはやっぱドラマだよねーふんふんとか思いながら見てたら不覚にも最後泣いてしまった。
なんかいっぱい失くしてきたんだな。
恋愛映画のメソッドでもある事件とか病気とか三角関係とかわかりやすい原因がないから、何でダメだったのか、見終わった誰もがやいのやいの言わずにはいられない。
自分は3日くらい、彼らの掛け違えたボタンのどこを直してあげたら違う未来に辿り着けたのかとかずっと引きずってました。
麦くんがわかりやすく地雷を踏むから彼のダメなところに目が行きがちだけど、変わろうとしてる彼に対して待つばかりの絹もいかんよねみたいなことを妻に話したら「そこは察して欲しいじゃん」と言われそっと気持ちをしまった。多分見る人の性別や年齢で意見が違って、どれも正解で、でもそれが映画の評価には関わらないという不思議な映画。
結局浅瀬でしか分かり合えていなかった彼らの底にあったのがガスタンクとミイラなのに、そこはお互い共有できてなかったことがわかる観覧車のシーン、吹っ切れて笑ってるように見えるけどすごく残酷だと思った。
彼と仲の良い、でもダメな先輩に対する男女間の評価の差とかもリアルだった。
あとこういうところで度々ショーシャンクがディスられるの悲しい。とても好きなので。
モノローグ多すぎだし映像的な快楽はあんまりないけど、クロノスタシスを歌う有村架純が見られるだけで行く価値あります。
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