中古パソコンの選び方(3)ハードディスクについて

さて、今日は3回目のハードディスクです。マニアな話はありません。初心者向けです。

ハードディスクという言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、なんだかよくわからないという人も多いと思います。

これ、前回の話の続きでいうと、ファイルを保存しているキャビネットのこと。扉を開けると、キングジムのファイルがたくさん入っているイメージでいいです。

このキャビネットであるハードディスクですが、要素としては大きく二つあります。容量とスピード(規格)

【容量】

まず簡単な方からいきましょう。容量です。容量は大きい方がいい。単純にそう考えて良いです。容量はメモリと同じ「ギガ」です。メモリとハードディスクを混同してしまう原因は、この単位が同じだからというのが大きな理由ではないかと思います。同じギガでも、メモリは机の広さ、ハードディスクは容量の大きさを意味します。

ではどの程度の容量が必要なのか。中古パソコンだと容量はいろいろあります。128G(ギガ)とか、256、512、1T(テラ)などです。1Tは、ざっと1000Gと考えてください。

まず、128は少ないです。最低でも256、ちょっと心配なら512、1Tあれば(普通は)まず大丈夫というのが目安です。

256で足りる場合は、エクセルしか使わないとか、そういう感じのときですね。ちょっと画像とか動画を保存するとか、そうなってくると512あった方がいいです。

この容量は単純に保管スペースの容量なので、スピードとは関係なさそうなんですが、関係はあります。基本、容量が大きい方が早いと考えてください。細かい説明は省きます。結論だけで構いません。あまり差がないときもありますが、大きくなって遅くなることはない、と考えていいです。

【スピード(規格)】

題名はスピードとしましたが、別な言い方をすると「規格」と言った方が正確かもしれません。

規格も説明しだすとキリがないくらいあるので、大枠を説明します。

まず、旧規格と新規格があると考えてください。新品の場合はすべて新規格と思いますので、考えなくて良いです。

旧規格と新規格で一番違うのはスピードです。段違いです。なのでここは覚えておいてください。

旧規格ですが、これは特に何も表記されていないことが多い。「ハードディスク 500G」とかです。親切な人なら、「ハードディスク(S-ATA)」と書いてあるかもしれません。

旧規格というのは、物理的に新規格のものとは異なります。ハードディスクの構造そのものが違うというか。旧規格は、ハードディスクの中にキラキラした円盤が入っていて、これを高速で回転させ、レコード針のようなもので読み取ったり、書き込んだり(保存したり)します。要するにレコードプレーヤーが入っているわけ。そう考えて間違いありません。

なので、ブーンという回転音がするんですね。高速回転するので、空気穴もある。回転速度もいろいろ。

これ、遅いんです。そして壊れやすい。円盤を物理的に回してますから。

それで、新規格の方ですが、これも表記はいろいろ。新規格という意味は、「旧規格のレコードプレーヤ-タイプではないもの」の意味です(新規格というのは、私の造語なので一般的なものではないです)。レコードプレーヤータイプではないものというのは、具体的にどんなものなのか、というと、スマホに使われているようなものです。スマホの中で、円盤は回転してませんが、ファイルは保存できますよね。今どきの保存方法と考えていいです。USBメモリーみたいなものです。あるいはSDカードと考えてもらってもいいです。

新規格のハードディスクは、どのように表記してあるかというと、「SSD」、「NVMe」などと書いてあります。詳しく説明すると大混乱すると思うので、まあ、この言葉が出てくれば、レコードプレーヤータイプではないのだなと思ってください。

NVMeってどんな形なのか、ちょっと見てもらった方がいいかもしれないので、ロジテックさんのページにリンク貼っておきます。読まなくていいです。混乱すると思うので。小さいんですよ、NVMeは。

CPUのところで第8世代以降を狙えと書きましたが、このころは、まだ旧規格と新規格が混在しているんです。なので、当然ですが、新規格を狙ってください。

単純に「SSD」とだけ書いてある場合と、SSDに加えて、あるいは単純に「NVMe」と書いてある場合は、基本、NVMeの方が早いと考えてください(同じこともありますが)。少なくとも新しいと言える。確実に早いと言い切れるのは、「NVMe PCIe」と書いてある場合。同じNVMeでも、これまた規格が混在しているんです(ちょっと古い規格と新しいものがある)。この辺りを説明しだすとわけがわからなくなってしまいますが、そこまで詳し
く追求しなくても支障ないです。

単純なSSDとNVMeがどのくらい違うか、ですが、旧規格と新規格ほどの差はないと考えてもらって良いです。事務処理にちょっと使う程度なら無視してもいいかもしれないです。もちろん、最新のNVMeとちょっと昔の単純SSD(詳しく言うとS-ATA接続のSSD)はかなり違います。

「M.2」という用語が出てくる場合もありますが、これはNVMeタイプのハードディスクの差し込み口のタイプを言っているので、M.2と出てきたら、「NVMe」のことだなと考えてもらっていいです。

パソコンというのは同じこと(物)をいろんな表現や用語で説明することが多いので混乱するんですね。昔はフロッピーディスクというものがありましたが、ディスケットと言ったりもしたんです。同じものです。ビデオカードとグラフィックボードも同じ物。統一してほしいですね。

というわけで長くなりましたが、中古パソコンの選び方をまとめておきます。

  1. CPUは最低でも第8世代以降

  2. メモリは最低8ギガ、できたら16ギガがお勧め

  3. ハードディスクはSSDで最低256ギガ、一般的には512ギガあれば足りる。可能ならNVMeのPCIeタイプ。

これくらいでいいと思います。まだ他にもたくさん要素がありますし、マニアの人からすると、「雑すぎる」と言われそうですが、中小企業で使うにはこれくらい知っておけばいいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?