「一商人として」相馬愛蔵・黒光

ここでは経営者の方々に読んでためになる本も紹介していこうと考えています。

今日は新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵とその奥さんの黒光さんの著書、「一商人として」です。

これ、青空文庫で無料で読むことができます

新宿中村屋は、東証スタンダードに上場するほどまでに発展してまして、今や大企業です。中華まんとかカレーとかのイメージでしょうか?

この本は、創業までの話とか、創業後のいろいろな逸話などが書いてあり、非常にためになる本です。相馬さんの考え方がよくわかります。

本の内容は前半が愛蔵さん、後半が奥さんの黒光さん(本名ではないです。文学に傾倒していた人なので、ペンネーム的なものかと)と分かれています。

後半の奥さんの部分を見ると、奥さんは「明治の女」という感じで、ピシッとしているんですね。この奥さんも経営には相当の影響を及ぼしたであろうと思います。二人三脚で経営したというべきかもしれません。

この夫婦は共にキリスト教に関係してまして、この時代、キリスト教に関係したり、傾倒していった経営者というのは、割と多い印象があります。森永キャラメルの森永太一郎さんもそうですね(どうでもいい話ですが、安倍元首相の奥様の昭恵さんは森永さんの親戚)。

山崎パンを創業した飯島藤十郎さんも新宿中村屋に勤めていたことがあって、その影響でキリスト教的な思想を持つようになったのではないかと思います。山崎パンとキリスト教って意外な感じがするかもしれませんが、今でも山崎パンのサイトを見るとそれがわかる部分があります。

堅実に、着実に無理なく発展してきたという感じの新宿中村屋。ぜひ創業者の考え方を参考にしてみてください。

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