中古パソコンの選び方(2)メモリについて
さて、前回に引き続き2回目です。今日はメモリについて説明します。今日も初心者向けです。マニアの人は読まなくていいです。
【メモリ】
そもそもメモリって何なんだ、ってことですよ。記憶という意味ですが、だったら”メモリー”じゃないのかと思いますけど、なぜかパソコンの部品を言う場合は、メモリ、と伸ばさないことが多いような。別にどちらでもいいです。所詮、日本語ではない。
記憶、という日本語になるためか、メモリのサイズをハードディスクの容量と勘違いしている方が多くいらっしゃいます(ハードディスクは明日説明します。今はわからなくていいです)。
パソコンが遅くなるとこう言われます。
「写真とか、たくさん保存しているからですよね?消した方がいいですか?」
まあ、関係ないとは言えませんが、基本関係ないです。これ、メモリがなんなのか、ハードディスクがなんなのかをよく理解していないために起こる誤解です。最後に説明します。
メモリとはどういうものなのか。まずこれを説明します。
メモリは○ギガです、っていう場合の数字は、要するに、机(作業台)の広さを意味していると思ってください。8G(ギガ)よりも16Gの方が数字が大きいので、机が広いってこと。
机が広いと作業しやすいわけで、効率がよくなる=処理が早いと考えてください。つまり、メモリの数字は大きい方がいいわけです。これ基本中の基本。
では机で何の作業をするのか、ということですけど、パソコンを立ち上げるとまずウインドウズが立ち上がります。そしてパスワードを入力したりする。
このウインドウズが立ち上がる、というのは、背表紙に「ウインドウズ」と書いた大きなファイル(冊子)を机の上に広げているという意味になります。キングジムなんかの青いファイル、見たことあるかと思いますが、あれを広げているわけです。
ウインドウズは結構大きなファイルなので、これを広げるだけで、かなり机の面積を占拠してしまいます。ここまでいいでしょうか?
ウインドウズが立ち上がったあと、メールのソフトを立ち上げたり、インターネット見たり、いろいろするわけです。それぞれのソフトを立ち上げるということは、これまた、そのソフトの(キングジム)ファイルを机の上で広げるという意味になります。
ウインドウズのファイルは開いたままです。ですから、残りの机の領域にメールソフトとか、エクセルとか、その他のフォルダが開かれていきます。
通常、ネットを見ながらエクセルに入力するとか、常に複数のソフトが立ち上がっているのが普通。右下の方で小さくなっているヤツもありますが、立ち上がっていることに変わりない。
要するに、いろんなファイルを開きながら、あれを見たり、こっち見たりしてパソコンくんは仕事していくわけです。
ここで問題が生じます。机が狭いところにいろんなものを立ち上げると、「もう広げるところがないよー」となります。机の上がいっぱいになれば、近くのゴミ箱の上にファイルを広げたり、なんとかして開こうとします(本当にそうするんですよ)。あるいは、一旦、ファイルを別の場所に持っていって、空きを作ってから別のファイルを開いたり。
つまり、とんでもなく効率が悪くなるんです。アナログで状況を想像してもらえばわかると思います。あたふたしてしまう。
メモリのサイズ、”○ギガ”の数字が小さいと、机が狭くて処理の効率が悪くなるので、遅くなるんです。
ではどの程度必要なのか。ウインドウズ11の場合、最低でも8ギガ、出来たら16ギガは欲しいです。もちろん32ギガなら言うことなし。
ウインドウズのバージョンが上がるたび、必要とされるメモリのサイズは大きくなります。ウインドウズ7の頃なら8ギガもあれば十分でした。ウインドウズの機能が追加増強されていくので、開くファイルも大きくなって、より大きな机の面積を必要とするんです。これ、昔からこういうことの繰り返しです。
さて、まとめますと、メモリのサイズは机の面積を表し、大きければ沢山のファイルを同時に開くことができて、作業効率が上がる、つまりパソコンのスピードは速くなるということです。
メモリが小さいと、ウインドウズのファイルを開くだけで一杯一杯になってしまったりします。そこに何か別のソフトを立ち上げるともう机からファイルが落ちてしまうようなことになります。これ、固まるとか、突然ウインドウズが終了するとか、そういう現象になります。
ここで、最初に出てきた、「写真とかたくさん保存するから遅くなる」という考え方をもう一度検証しますね。
写真とか保存しているのは、机の後ろのキャビネット(ハードディスクと呼ばれている部品)。このキャビネットも大きい方がいいですね。たくさん保存できますから。
しかし、キャビネットにたくさん保存してあっても、整理して入れてあれば、そんなに効率が悪くなるわけではないですよね。
あくまでも問題は机の広さなんです。キャビネットにたくさんファイルがあっても、さっと取り出して、さっとしまえば効率は落ちない。
なので、いろんなものをたくさんパソコンの中に保存してあるからといって遅くなるわけではないんです。保存スペースの話と、机の広さの話は別の話です。混同している人が多いです。
少し詳しく言うと、机の広さが足りないときは、キャビネットの扉を開けて空いている場所にファイルを広げて作業したりもするんです、パソコンくんは。でもどうみても効率は悪いです。机に行ったり、キャビネットに行ったりするわけですから。
では次回はキャビネット(=ハードディスク)の話をします。
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