4. 高槻市の親は、公立学童を希望している
昨日の記事では、高槻市の濱田市長が、「市政方針演説」の中で、「市立学童の改善」については全く触れず、「民間学童の整備」について話している、という話題をご紹介しました!
「民間学童って、実際に検討できる選択肢なのかしら???」って、疑問が湧いていきます。
現実には、民間学童には、子育て家庭が実生活を営む上で、すごく幾重にも不便があります。
1つは、学校の敷地内にない。
「送迎はどうする?」問題。
学校区内に、十分な民間学童はないので、校区外を検討することになります。
すると、送迎の問題もあるけれど、「子どもにとっては友だちがいない」問題。(子どもにとって、毎日慣れ親しんでいる人間関係の輪の中で過ごせることは安心の源です。)
「料金」問題。
小学校には子どもは通っているわけですから、小学校敷地内や隣接する土地の市立学童なら、自分一人で安心して下校もできるんです。
だけど、民間学童は違います。
毎日のことです。
親が仕事で急遽遅くなることも、警報が出て、急遽、学童が早く閉まることもあります。
そういう「もしも」に対応できる状態でないと、学童に申し込むことはできない。そもそも、学童って、子どもにとって第二の家。
第二の家での生活に、子どもや親が無理をするような状況では、日常生活が破綻するんですよ。
「高槻市立学童保育室の希望者多し」との報告
令和 5年第5回定例会で、決算審査特別委員会委員長、宮田俊治議員が下記のような報告をされています。
※2点目以降の報告内容は「学童」がテーマではありませんが、子育て世帯に関係のあることなので、省略せずにご紹介します。
実は、私も調べました。
民間学童の可能性について。
料金問題については、民間学童の種類にもよりますが、子どものことを考えたら許容範囲内のお値段の場所が多いと感じました。
共働き家庭なら、料金問題は壁にならないかもしれません。
保育園を利用していたお母さんの話を聞くと「保育園を利用していた世帯には払える金額だ」とお話されていましたしね。
だけど、送迎問題は、親の気合いでは乗り越えられません。
「親が送迎できない場合がある」かもしれない限り、その学童は選択肢から外さざるを得ないのです。
まとめ
そもそもね、「なんで、市民が公立学童を求めている」という報告が議会で発表されているのに、「公立学童をなんとかしよう」という方向じゃなくて、「民間学童を広めよう」という考え方に傾くのか理解できなかったんです。
それで、ぶつくさぶつくさ台所で料理しながらボヤいていたら、夫が、こんなことを言いました。
「公立学童の収益は、市にとって税収源とはならない。(むしろ税金の出費)でも、民間学童の収益からは市税収入が発生するんだよ」
なあるほどぉ、これは、腑に落ちる論理だ!
と思った私。
いや、実際のところは知りませんよ。単なる市民の憶測ですから。
それにしてもさ、
子どもが学童に行っている家庭って、つまり、親が働いてダブルインカムで市税収入をお支払いしてもいる家庭。(もちろん、シングル親の家庭もありますが)
労働力不足といわれる日本で日本の経済を回すために働き、少子化を食い止めるべく子育てに奮闘する親が「子どもが安心できる環境には、公立学童が必要だ」と言っているのに、なんで、その方向性は模索されることもなく、働く親と子どもが我慢を強いられているの?
⇑ これ、高槻市以外は、〇カ年計画と、事業計画を立てて、公立学童が国の基準を守れるように整備を進めてきて、2024年、大阪府下の市町村では、高槻市以外の市町村すべてが、児童一人あたり1.65㎡の基準を順守しているんです。
学童の実態、高槻市以外はどうなの?
次回、高槻市の隣街「茨木市」の例についてご紹介します。