編み物シーズンがきた。
年の後半に入ると一気に物欲が炸裂する。
9月になれば手帳シーズンに突入し 11月ぐらいになると編み物欲がムクムクとしてくるからだ。
今年はずーっと暑かったので 編みたい欲はなりを潜めていたのだが 流石に11月ともなるとムラムラしてきたので ひたすらに靴下を編んだ。
気がつくと靴下を編んでしまう。
靴下ばかりを編む人を「ソックニッター」と呼ぶ文化がある。私はソックニッターではないが 何か編みたいと思った時に編むのは靴下だ。
何故かというと 他人様にプレゼントしやすいのだ。
手編みのもののプレゼントというと マフラーとかセーターとか帽子とか手袋とかを創作物で見聞きするのではないかと思うが 個人的に最適なのは靴下だと思っている。
何故ならば、下手糞だったとしても使ってもらえる可能性が高いからだ。
靴下というのは人目につくものではないし 手編みの靴下というものは何よりも防寒的側面が強い。
不恰好だとしても暖を取れればいいじゃないか 誰に見せるわけでもなし。
そんな気分で使ってもらいやすいものなのではないか。
サイズ感というものが少々必要になるが なんとなくこれぐらい って具合にしておけば 大体はどうにかなる。伸びるし。
そして初心者を一歩脱したい時におすすめなのも靴下だ。
靴下の爪先やカカトには セーターを編んだりする時に必要になる技術というものが盛り込まれていたりする。
大物で挫けるのは辛いので 靴下で慣れていくといいんではないかと考える。
ちなみに 本当の初心者におすすめするのは マフラーではなくカウルだ。
正直 マフラーはそこそこ編めるようになっても難しい部類だと思う。縦の縁をキレイに出すというのはコツがいるし 神経を使う。
そんなわけで 靴下をせっせと編み 靴下用の糸を買い 毛糸玉を眺めてはうっとりしている。
靴下用の糸というのはカラフルなものが多く 自然界から色が減っていく頃合いに目に楽しいものである。
さて 今週は何を編もうか。
そんなことを考えているのは なかなかに楽しい時間である。