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モンスターを飲んだら◯◯がモンスターになってしまい、××が止まらなくなってしまった話
エナジードリンクのモンスターにハマっている。
パイプラインパンチというピンクの缶のモンスター。
それまでモンスターは、「ジャンキーが飲む意識低い系のエナジードリンク」と敬遠していた。(ちなみに意識高い系のエナジードリンクはレッドブルだと思っている)
しかし、このモンスターは違う。砂糖とカフェインとわずかな体に良さげ成分が入っている他のモンスターとは一線を画している。
何故なら、このモンスターには果汁が入っているから。
果汁は意識が高い成分だ。意識の高い人はミキサーを使って、絞りたてのフレッシュジュースを飲む。あと、スムージーも飲む。
そんな意識高い成分の「果汁」が入ったエナジードリンク、モンスターのパイプラインパンチ。
エナジードリンクなのに果汁が16%も入っており、原材料の名称の項目には「炭酸飲料」ではなく「16%混合果汁入り飲料(炭酸ガス)」と表示されている。
主役が炭酸ではなく、果汁入り飲料。炭酸はあくまでおまけ。
なんて意識が高いのだろう。毎日スムージーを飲んでいる人も好んで飲みそうなモンスターだ。
ちなみに入っている果汁は、パッションフルーツ、オレンジ、グァバなどである。
そんな意識高い系のモンスターをロックで飲むのにハマっている。そのままだと少し濃いと感じるから、氷を溶かして、絶妙な薄さで飲むのが良い。
これを飲みながら読書する週末が、最近の至福のひとときになっている。
しかし、このモンスターを飲むと、困ったことが起こる。
膀胱がモンスターと化してしまうのだ。
飲み始めたときは何ともないのだが、飲んで数十分くらい経つと、膀胱の「モンスタータイム」が始まる。
その為、トイレから戻ってきて読書を再開するも、すぐにまたトイレに行く始末。とてもせわしなくて読書に集中することができない。
トイレから出てビチャビチャの手を振りながら、どうしたものかと考えていたところ、ある名案を思いついた。
「トイレで本を読んだらいいじゃないか!」
まさに逆転の発想。コペルニクス的転回。逆転人生。
トイレで読書をすれば、部屋からトイレまで移動しなくても済む。
また、水を流すのも、数回したのをまとめてやれば節水にもなる。気持ちにも地球にも優しい。これはやらない手はない。
次の尿意がやってきて、私は本を持ってトイレに行った。そして用を足して、水を流さず、そのまま読書を再開する。
さぁ、いつでもこい、尿意。
あるいはモンスターと化した膀胱。
私は今、トイレにいる。
パンツも下ろしている。
もちろん、手も洗っていない。
準備は万全だ。
これでいつ襲いかかられても、私の読書は守られる。
お前を迎え撃つ体勢は整っている。
どこからでも、かかってきなさいっ!!
だがしかし、奴は私の気迫に圧倒されてしまったのか、その後、いっこうに尿意はやってこない。どうやらさきほどのやつで膀胱の「モンスタータイム」は終了してしまったようである。
そして私は気づく、トイレがとても暑いことを。汗が滝のように流れてくる。これはもう読書どころではない。
汗をトイレットペーパーで拭い、水を流し、手を洗って部屋に戻る。エアコンの冷風が、汗ばんだ体を優しく包み込んでくれてとても心地よかった。
やはり、トイレで読書などするものではないと痛感した。
イスに深く腰掛けて、徐々に引いていく汗を感じながら本を開く。
目の前には飲みかけのモンスター。エアコンがきいているとはいえ、氷はだいぶとけてしまっていた。
暑いところにいたせいで喉がカラカラになっていた私は、結露で濡れたコップを持ち上げ、残りのモンスターを一気に流し込んだ。
「キンキンに冷えてやがるっ!!」
渇いた体にモンスターが染み渡った。