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【その1】今度は登山マイブームがくるのか?! 初めて自ら山に登った話①

「たかとし先生は登山とかされたりしないんですか?」

同じ理科の先生とパソコンで調べ物をしていた時のこと。何をどう調べたのか覚えていないが、あるサイトに「登山系YouTuber」なる人物の写真が表れた。

「なんだ登山系YouTuberって。本当に色んな種類のYouTuberがいるんだな…」

そんな呟きをこぼしたところ、その先生から冒頭の質問を投げかけられた。

登山なんて、これまでの人生でやってみたいと思ったことがない。

登山は小中学校の校外学習で行った程度。でこぼこした山道を喉をカラカラにしながら何時間も歩かされた。ちょっと足を滑らしたら深い谷底へ真っ逆さまに落ちてしまいそうな道を、震えながら歩いた。嫌な思い出だ。

嫌な想い出しかない登山に挑みたいとは思わないし、何より、趣味はひとりでするものが多いので、登山は絶対に手を出してはいけない。

「登山なんてデンジャラスな趣味、怖くてできません。私は、1人で楽しめることを趣味とすることが多いので、キャンプもソロキャンプとしてハマっていました。

だからこそ、登山はソロでやってはいけないと思っています。

だって登山は、滑落したり、蛇や蜂に襲われたり、熊に食い殺されたり、遭難して発見されるまで焼肉のタレを何日間も舐め続けたりするかもしれないんですよ?

友達いっぱいなら登山もあるのかもしれませんが、ソロで登山なんて自殺行為です。だから登山をやりたいだなんて思ったことがありません」

私が「山に登らない理由」について力説した。

「それって、どんだけ過酷な山を想像してるんですかwww そんな山、ある程度の経験を積んだ上級者が登るようなとこでしか起こらないですよ。いや、ゼロではないですが、少なくとも初級者が登るようなとこはないです。そんな過酷なこと、めったに起こらないですよ」

私の登山への恐怖は一笑に付された。

その先生は子供の頃から親に連れられて登山をしてきたとのこと。だから登山が自分の人生に組み込まれていて、物心ついた頃に「なんでみんな山に登らないんだろう?」と疑問に思ったほどだったらしい。

あまりにも私の山への恐怖を笑うものだから、私もなんだか、自分の警戒心が馬鹿馬鹿しいと思うようになった。何もそんなに恐れることではないのかもしれない。

「なるほど、そんな怖くないのなら、試しにどこかに登ってみるのもありですね。やっぱり初めて登るならば高尾山ですよね?」

「高尾山ですってw いや、まぁ、確かに初心者向けではありますけど、山って感じしないですよ。私は以前、飲み会帰りに『ちょっと高尾山登って行くか』ってそのままの格好で登ったりしましたから。それくらい軽く登れる山です」

そんな「このあと、カラオケ寄っていこうぜ」みたいな感覚で簡単にできるものなのか…

私の登山に対してのハードルがこのやりとりで下がっていくのを感じた。それから、高尾山以外の初心者向けの山を検索してみた。すると、私の住んでいる埼玉県に高尾山よりも標高の低い、初心者向けの山があることを知る。

飯能市にある、天覧山という山である。

天覧山(画像はwikipediaより)

標高195m。登山口からわずか10分で頂上へ着くことができ、小学生のハイキングコースとして定番の山らしい。

「初めての山なら最適。道も舗装されているから、スニーカーで登れる」
「小学生の遠足の定番!」
「幼稚園と小学3年生の子どもと一緒に登ってきました」

ネットを調べていると、だいたいこのような声が寄せられていた。

高尾山に行くよりもこっちに行った方が良いかもしれない。飯能駅は私の家の最寄り駅から1時間程度で行けて、電車賃も往復で1400円くらい。非常に手軽に行ける場所ではある。

YouTubeで検索したところ、たくさん動画が出てくる。どうやら有名な山のようだ。

これは天覧山と隣の多峰主山を登るコース。これが定番のハイキングコースで、このように複数の山を渡り歩くことを「縦走」というらしい。

YouTubeで動画を見た感じ、そんな大変そうな雰囲気はなかった。むしろ、緑に囲まれながら歩くのは、ちょっと楽しそう。

「試しに登山、やってみるかなぁ…」

そんなわけで、私の人生初の登山(自ら進んで行うタイプの)を実行してみることにした。

別にこの日のためにウェアや靴を購入したりはしない。ネットでは「軽装でOK」とあったので、家にある服で行く。これでもし、本格的にやりたいと思ったら、少しずつそろえたら良い。

これで

「登山、楽しいじゃん。もっと色んな山に登ってみたい。登山を本格的に始めるぞ!」

になるのか。

「もう登山なんて、こりごりだー!」

になるのか。

その続きは、また今度。

つづく!!

追記。続きはこちらから ↓↓↓


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