【映画】『ぼくの名前はズッキーニ』は愛を知らない子供たちが愛を学んでいく、大人向けの感動クレイアニメだった。(18/365)
★★★★★:4.5点
クレイアニメ(ストップモーションアニメ?)だけれど、見た目と裏腹にとても重たい映画だった。大人向けのクレイアニメ。
不慮の事故で母親を亡くし、孤児院へと送られるズッキーニが、同じ施設の子供達と交流をして成長していく物語。
ズッキーニの父親は、他の女性と一緒になって家を出てしまう。そしてアル中になる母親。ズッキーニは母親が散らかしたビールの空き缶を積み上げて遊んでいたところ、うっかり手が滑って空き缶を盛大に倒してしまう。その音に腹を立て「またビンタしてやる」とズッキーニに詰め寄る母親。その恐怖からズッキーニは母親を突き飛ばし、不幸にも彼女は帰らぬ人となってしまう。
彼の本名はズッキーニではないのだが、母親からその愛称で呼ばれていたことから、ズッキーニと名乗る。
愛を知らない孤児院の子供たちが、笑ったり、泣いたり、ぶつかったり、支え合ったりする姿がとても感動した。孤児院を取り巻く大人達もみんな優しく温かい。また、彼らの表情がとても豊か。これは実写では出せない。
わずか60分ちょいの映画だったけれど、心に残るものがたくさんあった。ぜひ、オススメしたい1作である。