邪悪さがないはみ出しもの達と共に汗かきBANSOするSweat Equity Partnersについて
はじめまして。Sweat Equity Partners(以下SEP)の代表取締役をしている弘中と申します。
わたしは2018年に入社をしたfor StartupsでCXOの採用支援やオウンドメディアEVANGEの立ち上げを経て、2021年10月1日にSEPというチームを起業しました。
SEPは現在4期目を迎えていますが、「何をしている会社なのかわからない」といった声を多くいただいてます。これまでの道のりでは試行錯誤を繰り返し、多くの挑戦がありました。
それでも、この仕事の大変さと同時に楽しさも実感しています。そこで、これまでの取り組みや、私たちが目指す未来について、少しでも皆さんにお伝えできればと思い、文章を書いてみることにしました。
SEPの取り組みに共感し、「邪悪さのない、はみ出し者たちが描く理想を一緒にカタチにしたい!」と思ってくださる方が、私たちのPartner(仲間)として加わっていただけると、とても嬉しく思います。
SEPを創業した背景
私たちは邪悪さがないはみ出しもの達の信念をカタチにするために起業しました。そのためにも、「新たなるHuman Capitalist集団を作りたいな〜」と創業時は思っていました。
「Human Capitalist」とは、わたしが大学院を卒業して2018年に入社したfor Startups, Inc.(当時ネットジンザイバンク)で最初に就いた職業で、中長期的リターンを狙ってスタートアップに投資をするVenture Capitalistと肩を並べ、その国のGDPを上げられるポテンシャルを持っているスタートアップにその企業の中核を担う人材を中長期視点で紹介する仕事でした。
2018年当時先輩のHuman Capitalistが、国内外の優秀な人材を、メルカリ、SmartNews、Smart HR、ココナラ、アンドパッドといったユニコーンスタートアップに取締役や執行役員として何十人も紹介している背中を今でも思い出します。
そこで私は、EVANGEというオウンドメディアの立ち上げとCXOの採用支援を経験させていただく中で、さまざまなファウンダーやCxOの皆様と会うことができましたし、起業支援を含めてさまざまなボードメンバーの採用支援をすることができました。
特に「とにかく日本をぶち上げたいから」という理由でZEALSの清水CEOが虎ノ門ヒルズで開催した、iNTERFACE SHIFTの関わりはとても忘れがたく、彼らのようなホンキな経営者を支える仕事を一生やっていきたいと心に思いました。全ては前職のfor Startupsのおかげです。
ただ、人材紹介という仕組み上、初期費用がないシード期のスタートアップの採用支援はほとんどできず提供価値も限定的だと感じたため、もっと深く関わり共に事業や組織を成長させていけるようなスタートアップファーストな仕組みを新たに作れないか?と考え始めるようになりました。
そんな2021年の春頃、起業前のSiremo金田CEOと共同創業者でクラウドワークスの元CFO佐々木さんと渋谷で飲んでいて、もっと企業成長に真摯に向き合っていたい!と話していたところ、佐々木さんから「だったら一緒にやりましょうよ!」と誘っていただいたのが起業のきっかけでした。
それからは佐々木さんと早朝ファミレスに集まったりや公園で走りながらGoogle Documentにして70ページ以上にもわたる議論を続けて、どんな形がスタートアップの採用支援にとってベストなのか?を研究し、2021年の10月に、企業の成長の「パートナー」としてBANSOすることで「Sweat」をかき、その対価を「Equity」として受け取るSweat Equity Partnersを創業しました。
創業から現在までの軌跡
SEP1期目(Sweat Equity Modelの確立と普及)
初めてSweat Equity Modelで契約してくれたSiremo金田CEOと佐々木さんと
一年目はSweat Equity Modelの開発がテーマでした。
慣れないSOについて佐々木さんに教えてもらいつつひたすら勉強をして、最終的には既存のSOの仕組みを前提に紹介業の枠組みに落とし込むことができました。
簡単に説明すると、紹介したタレントが入社した際に、SOが付与される仕組みです。年収の高さではなく紹介したタレントの事業に与えるインパクトの大きさに従って付与される比率が高まるというスキームです。
シード段階ではお金は受け取りません。この仕組みによってその事業の成長角度の最大化=私たちのリターンの最大化という共存関係が作れます。
「紹介料としてSOをください」これだけ聞くと怪しいとしか思われないと思います。笑
だから、当時は既存の人材紹介モデルをその時は一旦捨て、BANSOしたいという想いを伝え、Sweat Equityという新しいモデルづくりにコミットしました。
その結果、現状4つのスタートアップがSweat Equity Modelで契約してくれており、後述するボードメンバーの支援をはじめとした様々なBANSOを実現してます。
SEP2期目(小西さんのJOINと財務状態の立て直し)
1期目はシードの企業からお金は取らないSweat Equity Modelだけで推進しており、しかも、仕組み上、お金は入ってこないのに税金だけが前もって出ていってしまうというかなり難しい状況でした。
「本質的なことをしておけばお金は後でなんとかなるやろ」くらいの認識しか持っておらずでした。今振り返るとあまりにも危機感が欠如していたと感じます。
そんな中、佐々木さんは村上隆さん率いるkaikaikikiのCOOとして旅立ち(現在はSEPの外部Partner)、入れ替わるような形で、現取締役の小西さんがJOINしてくれました。
彼は学生時代自分で起業をした企業を売却したのちにfor Startupsの同じチームに入ってくれた同志です。その後Scrum Ventures、そしてシード期だったamptalkの一人目ビジネスサイドに転職し一定以上の業績を打ち立てた後に、「そろそろ起業をしようと思ってる」と相談してくれました。
そんな彼に「今入ってくれたらほぼ起業みたいなもんだし、じゃあ、一緒にやろう!」と伝えたところ、2023年5月に入社してくれました。
ただ、小西さんが入ったタイミングではキャッシュは半年もつかどうかくらいの状況….。
「1年は株も役職もいらないです。圧倒的な業績を出すのでどうするかはその後に考えてください」と言ってくれたのですが、そんなことを言ってくれる小西さんをみて遅ればせながらお金を稼ぐことの重要性を認識し、一部、人材紹介業も両立することに。
人材紹介でのマネタイズをSweat Equity Modelと並行することで短期目線に偏ってしまうのではないか?といった懸念はありましたが、Sweat Equity Modelで日々培っている中長期目線にて、人の紹介をすることができてます。
SEP3期目(コンサルティングの拡大とモデルの横展開)
既存のビジネスに加えて色々なことにチャレンジをした一年でしたが、特筆すべきは新たにBOSCH様との取り組みを開始したことです。
まず、BOSCH社 国内最大級の東松山工場にて、スタートアップ8社(アダコテック様、イノフィス様、エイトス様、カミナシ様、スキルノート様、ゼロボード様、Mujin 様、MENOU様 )とBOSCH様の工場で働く方から経営陣の方々、総勢70名の方にご参加いただき、丸一日かけて工場見学やピッチ等を企画しました。
また、Robert Bosch VentureのManaging DirectorであるDr.Ingo Ramesolhさんと日本ベンチャーキャピタル協会の会長であるGenesia Ventures田島様とUTEC郷治様をお引き合わせさせていただき、双方のファンドの創設からの軌跡と日本のスタートアップの現状や今後についてお話しいただきました。SEPとしてはヨーロッパと日本との架け橋になればという思いでの取り組みでした。
応援していただけるチームの幅が広がってきているのと同時に、売上は1期目・2期目・3期目とそれぞれYOY 250%の成長を達成し足元のキャッシュフローも一定安定しているため、これからさらなるチャレンジをしていこうとしている最中です。
下記ではもう少しわたしたちのビジネスを紹介していきます。
SEPが「邪悪さがないはみ出しもの」たちに提供できる価値
わたしたちが、邪悪さがないはみ出しものたちに提供できる価値は現状下記2点です。
ボードタレントが入社したいと思える土台づくり
カルチャーフィット × スキルフィットするボードタレントの採用支援
この事業成長に携わる、課題の発見から紹介までに至る一連のフローをわたしたちはBANSOと呼んでいます。
1. ボードタレントが入社したいと思える土台づくりについて
わたしたちは、採用課題は採用課題のみに向き合うだけでは解決しないと考えています。順番としては、
①起業家の目指したい方向の深堀りと合意形成
②事業戦略(多くは営業/マーケ戦略/プロダクト)
③ HR戦略(多くは組織 /採用)
という順番で議論することが大事だと考えています。
①起業家の目指したい方向の深堀りと合意形成
まず、わたしたちは起業家たちと過ごす時間が圧倒的に多いです。
それこそ朝まで徹底的に飲んだり、夕方集まってボードゲームをしたり、日の出前の早朝に集合して遠くまで釣りをしに行ったりして、日常の中にふと垣間見える起業家自身が認識していないような思考の癖のような特性を知ることができると考えているからです。
そして、起業家のこれまでの人生についてEVANGEのようにライフストーリーインタビューを実施。
起業家の特性を理解した上で、本当にやりたいことや、事業の今後の展開について起業家と膝を突き合わせて議論します。
② 事業戦略(多くは営業/マーケ戦略/プロダクト)と③HR戦略(多くは組織 /採用)
小西さんは元amptalkのビジネスサイド立ち上げで入社をしているため、シード期のSaaSスタートアップビジネスサイドの立ち上げについて事業の相談から入ることが可能ですし、Independent Parterの泉水さんも元メルペイVPoEだった経験をはじめとしてフル活用し、採用の壁打ちに留まらず、そもそものエンジニア組織の作り方からディスカッションいただいてます。
事業戦略から紐解くと、元々経営陣が想定していた課題ではない課題が真の課題だったということになり、大抵の場合採用の方向性も刷新することになります。この深堀りこそが、SEPの強みだと言っていただくことが多いです。
課題設定の段階から入ってディスカッションすることによって、そこにいるメンバー全員が「これだ!」と膝を打つ瞬間に立ち会えることがこの仕事の大きな喜びの一つです。
加えて、わたしたちは、わたしたちはBANSOしている起業家のホンキのコミットを求めます。なぜならば、TOPのホンキ無しにあらゆる成功などあり得ず双方リソースの無駄に終わってしまうからです。
採用であれば良い人が入社をしてオンボードまでを本気でコミットする。できる打ち手は全て高速で実行する。そこに共に汗をかきBANSOするという意味で、“Sweat”という言葉を社名に入れています。
スタートアップとSEPが双方ホンキのコミットをして諸々の土台を整えた上で
2.カルチャーフィット × スキルフィットするボードタレント採用の実現
に移ります。
現在弊社からの紹介でもシードフェーズの企業にCXO相当のポジションが数十名ジョインするなど結果も出ている状況です。
ただ、現在2名体制の弊社から直接紹介をするのは限界があるため、より多くの起業家の理想を叶えるためにも「起業家を応援したい」という志を持った採用パートナーの皆様にご協力いただき、共に採用の支援にあたっています。
もっと、壮大な理想を描いている起業家を一緒に支援していきたいと思っているエージェントの皆様は是非ともご連絡ください!
※連絡はbanso@sweatequity.jpまでお待ちしております。
次に、わたしたちの今後にも簡単に触れていきたいと思います。
SEPの今後について
今までやってきた取り組みを洗練させていきながら、「邪悪さがないはみ出しもの達の信念をカタチにするために、ありとあらゆるネットワークを駆使してBANSOしていきたいと思っています。
今後については、あまりにも長くなってしまうので詳述は避けますが、2025年からはBANSOする起業家の幅をアジアへ広げていく予定です。
日本の成長を加速させるためにも、急成長する海外のグロース知見をBANSOしながら吸収し、日本企業へ還元して行ったり、海外で活躍する日本企業に対してもサポートができるようになっていきたいからです。もちろん、日本からGlobalに出ていくような気概を持ったチームの支援もしていきたいと考えています。
また、わたしには当時商社で駐在していた父についていくことで0歳から3歳までをバングラディッシュで過ごしたという過去もあり、学生の頃は技能実習生の研究をしていました。
そんな経験から、どこで生まれたか?で不利益を被るような世の中ではなく、真っ当なモチベーションを持って、真っ当な努力をしている世界中の人がハッピーになれる世の中にしていきたいと心から思うようになりました。
だからこそ世界中に優秀なタレントのNetworkを持って、そんな世界に一歩でも近づける世界中の起業家を応援していきます。
仲間を募集!
2024年までは、いろんな方々に支えていただきつつ、少人数でBANSO先の起業家と日々たくさんの トライアンドエラーを重ねてきましたが、2025年からは組織としてもっと力を蓄えて世界中の邪悪さがないはみ出しもの達とBANSOすべく、仲間を募集しています!下記は簡単な要件のイメージですが、少しでも興味がある!という方はぜひカジュアルにお話させていただけると嬉しいです。
【お願いしたい業務】
人材紹介
シード企業向けにSweat Equity Modelでの紹介
一定以上資金調達をしたチーム向けに通常Modelでの紹介
コンサルティング
スタートアップ向けに採用/組織づくりコンサル
大企業向けに新規事業コンサル
【要件】
経験
HRに関わってきた経験
事業会社のHR
人材紹介
VCHRなどなど
マインドセット
泥臭い仕事を厭わない
既存のHRの役割に物足りなさを感じている
臨機応変にベストな方法を考え動ける
クライアントや候補者の成功を自身の喜びと感じられる
歓迎
グローバルスタートアップでの経験
新規事業立ち上げや起業の経験がある
逆にSEPにジョインしてくれる仲間に提供できるものは何よりも、圧倒的な熱量を持った「邪悪さのないはみ出し者たち」と全力で向き合い、共に汗をかき挑戦する中で得られる経験です。
加えて
創業期ならではの経営に直結した意思決定をする経験
起業家との深いコミュニケーションを通じた事業解像度の深化
といったものも私がSEPを起業して新たに得たものだと思っております。
ぜひ、世界中の邪悪さがないはみ出しもの達の理想をカタチにする、次世代のGlobal Network Firmを一緒に作っていきましょう!
さいごに
わたしたちSEPが創業当初ベンチマークとしていたチームは、HRのチームではなく、実は1995年にBob Kagle、Kevin Harvey の2名によって創業されたBenchmark Capitalでした。
彼らはわずか5名のGPで、eBay、Twitter、Uberに投資をして、2006年からの2016年までの10年で、約2兆7,120億円以上を出資者に還元し、投資先が得た利益は10倍も増えているという、モンスターチームです。
20年ほど前に出版されたものですが、彼らの成功譚を記した「eボーイズ」という本があり、デイブ・バーンという人間のストーリーがあります。
彼は、人材紹介会社を起業して圧倒的な業績を上げ潤沢な資金も持っていましたが、短期的にはいくらでも稼げるその社長のポストを捨てて、創業直後の1996年にBenchmark Capitalという中長期的なリターンにかける環境に入り、投資先のヘッドハンティングをしています。
そして結果、人材紹介だけをしていたら手に入れられなかったであろう巨万の富を手に入れたのでした。彼の生き様はSweat Equity Modelの一つのヒントになってます。
わたしたちはデイブに負けないよう、誰よりも汗かく邪悪さがないはみ出しもののパートナーたちのGlobal Network Firmを作っていきます。
お忙しい中、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
今後とも、SEPをどうぞよろしくお願いいたします!
また、SEPのLinkedinページではシリコンバレーの著名投資家から資金調達をしたスタートアップの情報発信などもしておりますので、ぜひフォローください!