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#10「耐震工事」について
こんにちは。
高知県香美市で「世代を超えた家族の幸せ」
をコンセプトに工務店をしている
タカタワークス株式会社と申します。
今回は高知県で盛んに行われている
「耐震工事」についてお話していきます。
「耐震工事」とは
建築物がつくられる際、建築基準法に則って
設計・施工されます。
しかし建築基準法も改定が繰り返されており、
時代に合わせ、見直しが行われています。
その中でも耐震の制度も何度か改定がされており、
これにより1981年(昭和56年)5月31日までに
確認申請を受けた建物は「旧耐震」、
1981年6月1日以降の確認申請を受けた
建物は「新耐震」と呼ばれます。
この「旧耐震」と「新耐震」の違いとしては
「旧耐震」は震度5程度で倒壊しない、
「新耐震」は震度6~7程度で倒壊しないことが
目的となり、それに対する耐力壁の量や
計算の仕方などが違ってきます。
現在の建築基準法から見ると「旧耐震」の建物は
壁の量や基礎の形状等、構造の面で計算の数値が
低いものが多く、大きな地震に対して倒壊の可能性
が高いものとなっています。
「耐震工事」はそういった「旧耐震」の建物を
現在の建築基準法の計算に合わせ、倒壊の可能性を
小さくする工事となります。
南海トラフ等の大地震に向け現在高知県では
「耐震工事」が全国で1番盛んに行われています。
自治体からの補助金も手厚く、設計・施工ができる
業者の数も多いことから耐震の意識が高まって
きていることがわかります。
「耐震工事」の流れ
高知県での「耐震工事」の流れについて
話していきます。
まず最初に「耐震診断」を行います。
「耐震診断」は既存の建物を現行の
建築基準法に照らし合わせた際、どれほど
地震に対する力を持っているかを調べる
ものになります。
建物の間取り、小屋裏と床下の状況、
外壁や内壁等の劣化状況など現地で調査を
行います。
その後ソフトで既存の建物を現在の建築基準法
の耐震基準で計算をし直し、数値を出します。
その後は「耐震設計」を行います。
実際どの箇所を補強し、どれほどの金額が必要かを
精算する作業になります。
基本的に「低コスト工法」と呼ばれる
愛知建築地震災害軽減システム研究協議会が
出している方法に則り補強をしていきます。
一般的な新築で使用される耐力壁と異なり、
天井、床を解体せず補強する方法や部分開口
での補強など耐震工事の現場に合わせた補強が
豊富な施工方法になります。
最後に「耐震改修」を行います。
現場に大工さんが入り、施工をしていきます。
リフォームでもよくあることですが、
壁を解体していくと予定をしていた箇所に
柱や梁が無い場合があります。
その場合は柱や梁を付け加えたり、補強の箇所を
変更するなど現場によって状況を判断し
柔軟に対応することが必要となってきます。
補助金について
高知県では「耐震工事」に関する補助金が手厚く、
高知市では「旧耐震」の木造の住宅で個人が所有
するものには「耐震設計」に最大205,000円、
「耐震改修」に最大1,200,000円の補助があります。
建物の状況によっては持ち主の負担無しで
工事が行える場合もあります。
ぜひ最寄りの自治体や工務店等にお問合せください。
まとめ
「旧耐震」の建物はまだまだ数多く、
そこに住まわれる方もたくさんいます。
大地震が起こった際、命は助かったものの
建物が倒壊して身動きができなくなったり、
建物が道路に倒れ、避難や救助の妨げ
となってしまったという事例もあります。
自分の命のためだけではなく、周りの方々のためにも
まずは「耐震診断」を受け、建物がどのような状況か
把握し、対策を行うことを強くお勧めします。
ご意見やご質問等は
コメントやInstagramのDMでお待ちしております。
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