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#4「断熱」について
こんにちは。
高知県香美市で「世代を超えた家族の幸せ」
をコンセプトに工務店をしている
タカタワークス株式会社と申します。
#1自己紹介でお話をした、建物の基本性能の内
私たちが大切にしている
「耐震性」 「耐久性」 「断熱」 「気密」 「換気」
の詳しい話をしていこうと思います。
今回は「断熱」のお話です。
「断熱」とは
高気密高断熱住宅と謳う会社が増え、
テレビやSNSでもその言葉を見かける
ことが多々あります。
高気密高断熱化が広まることは
とても良いことではあるのですが
一方で懸念すべき点もあります。
断熱材
そもそも「断熱」とは、
「熱を伝わりづらくすること」で、
「断熱材」とは、
「熱が伝わりづらい材料」のことです。
一般的にはグラスウールや発泡ウレタン
といったものが使用されています。
「断熱材」もたくさんの種類があり、
断熱を施工する箇所
(屋根断熱or天井断熱、基礎断熱or床断熱など)
も違いがあり、どの選択肢にも
メリットとデメリットがあります。
会社によって考え方の違いはありますが、
私たちはこの断熱材やこの施工方法一択
ということは無く、ご予算や目標の断熱性能、
壁の構成、敷地の環境等によって選択しています。
断熱等級
高断熱という言葉がありますが、
高断熱の基準は何なのかご存じでしょうか。
日本には「断熱等級」というものがあります。
1~7まであり断熱等級7が最高ランクとなります。
基準となるのは、「UA値」とよばれる数値であり、
日本語で表すと「外皮平均熱貫流率」と言います。
こちらは建築物全体の外部への熱の伝わりやすさ
を表す数値で低くなるほど性能が良い
ということになります。
断熱材の種類や厚み、施工方法、
窓・玄関ドアの種類、外壁や基礎、屋根の面積等で
数値を求めます。
実際どの等級が高断熱というのは
明確には定まっておらず、
会社の考え方によって様々です。
しかし2025年に断熱等級4が義務化されることや、
2030年には断熱等級5が義務化予定
とされることに伴い、最低でも断熱等級6、
性能を求めるのであれば
断熱等級7は必要であると考えます。
また、断熱等級6,7を薦める理由の一つとして、
生涯コストの件もあります。
光熱費の削減や補助金の活用、税金の優遇措置等、
わかりやすいコストの変化に加え、
温度差の少ない室内空間をつくることでの
勉強や家事の効率化やヒートショック、熱中症、
アレルギー、冷え性の軽減が期待できます。
窓
「断熱」と聞くと「断熱材」ことを
思い浮かべがちですが、実は建築物の中で
「断熱」として真っ先に考えなければ
いけない物が「窓」になります。
「窓」は一番熱の影響を受けやすく、
条件もありますが
性能が悪いと結露が起きやすい箇所です。
「窓」にもU値という熱の伝わりやすさを表した
数値があり、ドイツやフランス、中国には
数値の基準があるのですが
日本には残念ながらありません。
極端な例ですが全てアルミでただのガラス1枚の窓
を使用してもお家を建てることは可能です。
ただそれでは結露で躯体を痛めるほか、
カビ等の発生でクレームになるので
最近はアルミ樹脂複合窓や
オール樹脂の窓が標準となってきました。
また、オール樹脂ならばOKなのかと言われると
そうでもなく、スペーサーの種類、ガラスの枚数、
日射取得か日射遮蔽、ガス入りか等
選ばなければならない項目はたくさんあります。
外壁の性能を上げることは大事ですが、
同時に「窓」の性能を考えることも大切となります。
パッシブデザイン
「パッシブデザイン」とは、太陽の熱や光、風等
自然のエネルギーを利用する設計手法のことです。
一見「断熱」とは関係ないのではないか
と思われますが、実は密接な関係があります。
よく高気密高断熱の家は夏涼しく冬暖かい
といわれていますが、
それは熱源がある前提の話となります。
あくまで建築物の箱としての性能なので
夏に日射遮蔽をしないつくりにしてしまうと
室内に日射を取り込み
その熱を閉じ込めてしまいます。
また、冬に日射取得をしないと
暖房をフルパワーで稼働させ、とても省エネには
ならなくなってしまいます。
敷地の向きや周辺状況を把握し、日射取得、
日射遮蔽を考慮しながら
「パッシブデザイン」をすることで
より「断熱」の力をより生かすことができます。
熱橋(ヒートブリッジ)
「断熱」を設計するうえで重要視するポイントとして
「熱橋(ヒートブリッジ)」というものがあります。
「熱橋」とは建築物の中で熱を伝えやすい部分
のことを言い例えば接合金物や窓まわりなどが該当します。
一般的にはあまり考慮されていませんが、私たちは
柱や梁等の木部も「熱橋」として考えています。
同じ断熱性能(UA値)でも「熱橋」を考慮した施工を
するかしないかでは実際の室内環境に
違いが出てきます。
タカタワークスの標準仕様
以上「断熱」についてお話してきましたが、
それをふまえ私たちは以下を標準仕様としています
・断熱等級6or断熱等級7(UA値:0.46W/㎡K以下)
・オール樹脂窓
・パッシブデザイン
ご希望があれば樹脂窓よりも性能の高い木製窓も
採用可能ですのでぜひご相談ください
まとめ
今回は「断熱」についてお話してきましたが、
大事なことをサラッと説明しただけなので
今後一つ一つ詳しく説明できたらと考えています。
また。#2「耐震性」でもあった「耐震等級」
と同じく、「断熱等級」というのは
あくまで計算上の数値であり、施工が伴っていない
と全く意味のないものとなります。
最近X(旧ツイッター)で話題になっていましたが、
グラスウールの配管部やスイッチコンセント部など
断熱欠損が起きやすい箇所の処理を適当に済ます方は
少なくありません。
断熱等級4が義務化され、国が断熱を重要視してきた
今だからこそ改めて「断熱」の知識を
深めなければならないと考えています。
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