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#5「気密」について

こんにちは。
高知県香美市で「世代を超えた家族の幸せ」
をコンセプトに工務店をしている
タカタワークス株式会社と申します。

#1自己紹介でお話をした、建物の基本性能の内
私たちが大切にしている
「耐震性」 「耐久性」 「断熱」 「気密」 「換気」
の詳しい話をしていこうと思います。
今回は「気密」のお話です。


「気密」とは

高気密高断熱住宅という言葉が
一般的に使われるようになってきました。
そもそもここで言われる「気密」とは、
「隙間を無くし、屋内と屋外の空気の出入りを
無くす」ということになります。
設計や構造で「気密」が良くなりやすいように
することはできますが、最終的には大工さんや
業者さん、現場監督等施工者が
どれだけ意識を高めるかで数値が変わってきます。

「気密」の基準

「気密」の良し悪しは一般的に
「C値(隙間総統面積)」
とよばれるもので判断されます。
「C値」は数値が低ければ
「気密」が良いという判断で
基本的には0.5程度が高気密住宅と言われます。
しかし現在「C値」には明確な基準や義務がなく、
会社によって「気密」の考え方も様々です。

「C値」は 
建築物全体の総隙間面積÷建築物の実質延床面積
で求められますが、この総隙間面積を求めるには
現場で測定器を使用し、「気密測定」を
行う必要があります。

気密測定

「気密」がどれだけとれているかの確認
だけではなく施工のミス等を確認するためにも
「気密測定」は行うべき工事の一つになります。

「気密測定」を行うタイミングとして、
「中間構造時」と「完成時」の2回あります。
「中間構造時」とは、建築物を上棟し、断熱・
気密工事を先行して行った後のことで、
まだ躯体が見えている際に測定を行います。
この時期に行う理由は、万が一数値が悪かった場合
修繕がしやすいといったメリットがあります。
「完成時」はお客様に引渡しをする直前になります。
「中間構造時」から仕上げをし、
最終的な建築物の性能として測定を行います。
「完成時」のみの測定だともし数値が悪かった場合、
原因の究明や修繕が難しい場合があります。

また「気密測定」の方法として
「減圧法」と「加圧法」があります。
「減圧法」とは一般的に行われる方法です。
建築物の中の空気を測定器の力で室外に出し、
室内を負圧の状態にして隙間から
入ってくる空気の量で総隙間面積を求めます。
仕組みとしては「減圧法」の逆になります。
室外の空気を測定器の力で室内に送り、
室内を正圧の状態にして隙間から出ていく空気の量で
総隙間面積を求めます。

「断熱」との関係

高気密高断熱という言葉があるように、
「気密」「断熱」
セットで考える必要があります。
そもそも「断熱」とは「熱を伝えづらくすること」
なので「気密」が悪ければ隙間から熱が逃げ、
いくら「断熱」をしても意味が無くなります。

「換気」との関係

「気密」は、次回のテーマとなりますが「換気」とも
関係が深い事柄になります。
「換気」を有効に作用させるためには建築物の隙間が
極力無いということが前提となります。
また、「気密」を良くしただけだと室内の空気の中の
二酸化炭素や化学物質の濃度が上がってしまうので
きちんと「換気」を行うことが必須となります。

タカタワークスの標準仕様

以上「気密」についてお話してきましたが、
それをふまえ私たちは以下を標準仕様としています

・C値:0.2㎠/㎡以下
・中間構造時気密測定実施
・完成時気密測定実施

まとめ

「気密」「断熱」と同じく
ここまでしなくても良いだろう、と思われる
実務者も少なくありません。
しかし、どのような環境がお客様にとって
快適だろうかと考えたとき、できる限りの
隙間を無くすという行為が無駄だとは
全く思いません。
また、将来の建築物の経年劣化を考えた場合
「気密」を良くしておくことに
こしたことはありません。
「気密」についての正しい知識を身に着けながら
工務店として現場をしっかりと管理していきます。

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