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歯の神経の治療

前回は歯の神経に至る虫歯の治療についてお話しました。
今回は歯の神経の治療「根管治療」の成功の3つの秘訣をお話します。
前回お話いたしましたとおり、根管治療はバイ菌の感染を取り去る治療です。
根管の構造はタイトル画像のように樹木のようで非常に複雑です。根管治療はどの歯科医院でもやっているポピュラーな治療ですが、それゆえに歯科医師の技術力の差が出やすい治療ともいえます。
残念ながら日本の根管治療の成績は非常に低く、大事な初回の治療(抜髄)の成功率は海外の専門医の報告は約90% 、日本の平均は50%程度といわれています。

①ラバーダム防湿

当然治療中は口の中や唾液の中のバイ菌が入らないよう配慮をしなければいけません。
体の手術でも手術野は清潔な布で分けられますよね?
口の中も同様です。
これを行わないと原因をとっていくのに、原因菌が歯の中(根管内)に入ってきてしまいます。

続いて②つ目は

根管内はとても狭く、見える範囲は限られています。
肉眼では手探り、山勘の治療になります。限られた達人と言われる人間には必要ないかも知れませんが、今の主流は感染源を見ながら除去してキレイにしていきます。

最後に③つ目

根管治療、それもすでに治療が行われた後の再治療
「感染根管治療」は非常に難易度が高く学術的報告では専門医であっても50%程度しか成功しないと言われています。
治らなかったら原因の歯を抜歯するしかないのでしょうか?!
最後の砦、感染を起こした根っこの先端と病巣を除去する「歯根端切除術」一度抜いた歯を病巣除去して植え直す「意図的再植術」などの外科的歯内療法を用いれば90%を超える成功率へと跳ね上がります。

まとめますと、、
①ラバーダム防湿をしているか
②マイクロスコープがあるか
③外科的歯内療法を行えるか

この3点になります。嘘偽りなくお話すると私が働いている歯科医院には②マイクロスコープはありません。
難しいケースは専門医にお願いして連携をとって治療を行っております。
以上になります、最後まで見ていただきありがとうございます。
真実の歯科医療をお伝えして、真の患者利益に繋がることを心から願っております!

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