親知らず、いつ抜く?
18歳ごろから生えはじめる親知らず、何かと抜くイメージがあるかと思いますがそれについて説明します。
1番奥に生えてくる親知らず。
歯ブラシが当たらず、歯磨きができないこともあります。それによって、虫歯や親知らず周りの歯周病になってしまうことがあります。
また、親知らずによって手前の歯を押して歯並びが悪化するという報告もあります。
あと稀ではありますが嚢胞(膿ぶくろ)、良性腫瘍の原因になっていることもあります。
最悪、痛みや腫れが出てからでも親知らずだけ抜けばいいか、、と思われるかもしれませんが同時に手前の歯が悪くなっていて2本抜歯なんてことも珍しくはありません。
親知らずは生え方によりますが真横に生えている、歯茎が被っている等、
①噛み合わせに参加していない
②歯磨きができない
③周囲の歯に悪影響がある可能性が高い
こういったケースは抜歯を受けられたほうがメリットが多いかもしれませんね。
実際、予防歯科先進国の北欧では若いうちに抜歯することが推奨されているそうです。
しかし、全部抜かないといけないの?!と思われるかもしれませんがそんなことはなく
抜かなくてもいい生え方や、他に将来的に失ってしまう可能性がある歯に自分の歯を移植するドナーになってくれることもあるので(自家歯牙移植といいます。)一概には言えません。
かかりつけの歯医者さんに判断してもらうのが1番だと思います!
でば実際にはどう抜歯するのでしょうか?
こういった真横に生えている方は抜歯をおすすめしています。
なおかつ、この患者さんは矯正治療で歯を奥に動かす必要があったので抜歯いたしました。
局所麻酔をして、被っている歯茎を押しよけて引っかかっている歯を上のように分割して抜去しました。
痛みを少なくし、治りが良くなるようにコラーゲンのスポンジを抜歯したところに入れて縫い合わせて終了です。ケースや処置する先生にもよりますが局所麻酔から始まって30分ほどで処置は完了します。
怖くて出来ない、なるべくストレスを感じたくない患者さんには点滴で眠くなるお薬をいれて抜歯を行うこともあります。(静脈内鎮静法といいます)
術後の痛みに対しては消炎鎮痛薬、腫れに対しては希望される患者さんには腫れどめのお薬を処方して対応しています。
今回は親知らず抜歯についてお話させてもらいました。
次回は続編で偶発症(リスクや起こりえるよくないこと)やその対応についてお話させていただきます。
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