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ピアノ発表会2023

自分が通っているピアノ教室のピアノ発表会に今年も参加させていただきました。

ピアノを習い14年。毎年クラシックの曲を聴くのですが、
今年は弾き語りに挑戦しました。

尾崎豊「I LOVE YOU」ピアノ弾き語り。バラードの名曲です。

1983年に発売された当時のプロのピアノ伴奏バージョンでの
弾き語りに拘り、思いっきり高い目標にしました。

この曲は、ピアノを始めて一年目に簡単なコードで弾き語りを覚えてファンイベントで披露しました。
尾崎豊さんが昔から好きで、尾崎豊さんといえばギターもありますがピアノでの弾き語りに憧れていたのでそれが叶った瞬間でもありました。でも、所詮ジャンジャンとコードを弾く程度なので弾き語りというにはほど遠い。
いつかプロのピアノ伴奏バージョンで弾き語りたいという思いが新たに生まれ、ひとつの目標になりました。

あれから13年。
ここ数年ピアノ発表会でピアノ伴奏者を横に歌う参加者の生徒さんがいたので、歌もありなのかと弾き語りの事が頭に浮かび、試しに先生にピアノ弾き語りでの参加は可能ですか?と尋ねると快く承諾してくださり、来年はこの曲でいきますと伝えました。
時は来た!という熱い思いが込み上げました。

初めに取り掛かったのは楽譜探し。
一般的なコードや簡単なピアノ伴奏の楽譜はあるのですが、1983年に発売された当時の「I LOVE YOU」のプロが弾くピアノ伴奏の楽譜が見つからず、2013年にリメイクで発売された「I LOVE YOU」のプロが弾くピアノ伴奏の楽譜も見つけられず、ネットにも動画サイトにも無く早々に出鼻をくじかれました。

先生に協力していただき、CDを聞きながら耳コピで楽譜に起こしていく作業を始めました。バンドも入るためピアノだけ聞き取ることが難しく、又ピアノが拾えたとしてもバンドと合わさったピアノが良い箇所であってピアノのみでは違和感があったりと相当に悩まされました。
先生の音感と、「I LOVE YOU」を30年聴いてきた僕自身の記憶と耳を頼りにああでもない、こうでもないと試行錯誤を重ねながら、オリジナルでピアニストが弾くピアノの要素と、逸脱せずオリジナルの魅力が損なわない様な編曲でピアノ伴奏の楽譜が一カ月?二か月?でなんとか完成しました。

ピアノのみであれば難易度は高くないので時間を掛けずに覚えることが出来ました。
しかし!歌が入ると別次元!
歌のリズムは崩れ音程も外れて音痴になるし、ピアノ伴奏も狂うし間違えるし、ゼロが増えるほどの難しさでボロボロにされノックアウト。
歌を気にすればピアノが狂い、ピアノを気にすれば歌が狂うシーソーゲーム。
こんな脳使ったことありませーん!!
プロのピアノ伴奏弾き語りの難しさの洗礼を浴びたのでした。

歌はカラオケで誤魔化せても、ピアノ伴奏では音が外れいるのが目立つ目立つ。
先ずは歌を何とかしようと、カラオケに通いカラオケ採点機能を使って「I LOVE YOU」の練習の日々。おかげで95点超えるまでになりました。

それでもピアノが入ると駄目なんですねえ。

ピアノ伴奏はリズムが取りやすいコードではなく、ピアノ伴奏用の曲のため裏だったり表だったり滑らかな旋律だったり半音下がってたりオクターブ変わってたりして、歌も難しいのに曲の音につられるを繰り返しモヤモヤが募る。
そもそも違うことをしているのだから混乱もするし、難しいのは当たり前。

「I LOVE YOU」をこんなに聞いた一年は無かったし、耳を澄ませて聞くことも初めてだし、分析することも初めてだし。
そうしているうちに、この曲の緻密に計算された音の編集と声のバランスが徐々に分かってきて驚愕しました。
僕なりに感じたことですが、尾崎豊さんが詩に込めた思いや感情を、母音や子音を駆使して伝えているから、技術的にそもそも難しい歌。そのテクニックを理解して磨いていければ確実にクオリティが上がる。

ピアノも歌とのバランスがあり、伝えたい箇所はピアノの音を下げ、相乗効果を狙うときは歌と音が重なり歌が押し上げられるような音量に微調整する。それ以外はピアノを前に出していく。これが凄まじく難しい!!

一見面倒な作業ですが難しさと対峙しているストレスなどは無く、こんなに緻密に計算された大事な曲に触れられていることが幸せで、発見するたびに感動し幸福感に満たされる日々でした。

ここまででも十分な難しさなのですが、リハーサルすることで大きな壁が立ちはだかるのです。
それは、

マイク!!

マイクの位置と角度と音量やエコーなど、音の確認も難しい上にマイクが単一指向性なので口や顔がズレると音を拾わないため、練習で培ってきた姿勢が保てないから気持ちがブレてしまい難しさレベルアップ!
マイクが不慣れだから鍵盤を見る目線も邪魔で歌もピアノも集中しきれない。会場から反響して聞こえる自分の声が気になるし。
ほんとに参りました。
歌だけならまだしも、ピアノだけならまだしも、これが弾き語りの難しさか、と嘆く暇もなく、人間が持つ適応能力を最大限に活かすことだけに集中しました。

ピアノと歌の音量や間のタイミングと
会場に響く反響を確認しながら微調整中。

どうしたって時間は過ぎていき、本番を迎える。
もうどうにでもなれ!
緊張のせいで無駄口と独り言が増える。(瑞穂あるある)

本番で弾くときの心構えとして、練習時に良く弾けた時の天井を80点から100点とするとそこは目指さない。ここは出来ておきたい課題が50点だとするとそこを底辺としてクリアを目指す。それ以上に出来た場合はご褒美エリアとして自由に加点を目指す。だから加点になっていれば51点でもいいし80点でもいい。十分な合格であり、その加点は底上げ成功となり、次回からその曲の底辺となる。

今回課題の底辺は欲張らずに40点として、細かいミスもありましたが何とかリカバーしながら歌い弾き終え、点数的には70点かな。僕にとって満足のいく合格ライン。
無事に第14章を完走し実のある充実な一年になりました。

弾き語りは本当に難しかったけど、
本当に難しいのはマイク!!

という感想で〆たいと思います。

記念すべき15周年は節目に相応しい曲を練習中です。
第15章も頑張るぞ!



ここからは有料ページとさせて頂きます。
ご覧のラインナップです。
※映像は素でピアノを弾く高杉瑞穂が映っているだけです。

  • 第15章課題曲のお話

  • ピアノ発表会2023直前リハーサル映像(約32分)限定公開

  • おまけ 「I LOVE YOU」弾き語り練習映像(約4分)限定公開


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