オープンオフィス 2020/08/18 北周士さん
2020/08/18 17:00-18:00 (実際は18:30まで話してた)
ゲスト:北 周士(きた かねひと)さん @noooooooorth
スタートアップ関連の法務(新規事業の際の法的なフィージビリティスタディとか)
事務所のサイト
https://alcien.jp/lawyers/kita
インタビュー ベンチャー支援を続ける弁護士が「労務・法務のリスクマネジメント」を重視する理由とは
https://lmedia.jp/2016/12/02/72278/
きっかけは、むかし一緒に講演やる企画があり、そこから気にしてくださってて、先日プロトタイプシティを読んでくださった。
北さんの仕事 ベンチャー向け法務とは
法務フィージビリティスタディ
新しいビジネスを日本に持ってくるときに、法務のチェックが必要。
特に、お金を扱うとなると、許認可がいるかどうか、どういう手続きがいるかどうか
その後も、ビジネスが続く限り関係は続く
規約を作る
契約書を作る
会社がおおきくなるとパートナーが増え、契約も増える
たとえば
非接触充電 充電の距離を伸ばす、たとえば家中で充電できるようにすると、電波法にひっかかる
電波法はそれを考えて想定してない
道交法とキックボートなど、そういうことはたくさんある
法改正とかに行かない方向で前に進めるためにはどうすれば良いか考える
たとえば決済代行は今も規制がないが、貯めてしまうと預金とか資金移動になる、ポイントになるとポイント分の引き当てしておかないとならない。
これまでで一緒に仕事していて、IPOまでいったクライアントもある。ハードウェアよりもサービスに関するクライアントが多い。
たとえば情報提供でも、たとえば不動産情報とか金融だと、想定されてない法律がたくさんある
日本の重心はイノベーション側になさそう
先進国のほうが規制が激しい。どこの国でもそうだけど、日本は特に法改正の速度感が遅い
また、法律的に強いリーダーシップをどこかが執るようになっていないので、大なたが振るいづらい。そのなかでイノベーションをしていくには?
ビジョンも、「経済成長のためならなんでもやる、スマホ使えないやつは頑張って付いてこい」みたいな方向には行っていない。
そのぶん意図しない規制も増える
日本は構造上ITリテラシーを最下限にあわせるをえない
法律や司法はもともとイノベーションから遠い。たとえばイギリスは今回の新型コロナでIT裁判を加速しているが、日本はあまりやってない。
今後なにかできるとすれば
中国でこんなビジネス存在する?and日本でこの辺の法制度が問題になってるんですよ~みたいな情報共有は、みんな面白がるかも。
高須から深センの法律事務所を紹介する。また深センで会えるといいですね。
深センを訪ねて思ったこと
2019年5月に深センをベンチャー経営者と一緒に視察し、テンセント、アリババ、平安保険、DJI,などをみて面白かった。
その後2019年7月にマニラを訪ねて、両方から
「テクノロジーで人の行動が変わる」ということに衝撃を受けた。
たとえばマニラではGrabというタクシーアプリの効果、それまで行くだけでつらい新興国が一気に変わった
人間の行動がテクノロジーで変わる
何をするにも調べるのが基本だけど、調べるのは面倒くさい Googleみたいにその場で調べられるのがありがたい。その意味でGoogleは人の行動パターンを変えた。
配車アプリや信用スコアも同じ。
テクノロジーが世の中をよい方に変える?
日本の法律はドイツやフランスをベースに建国し、WW2後はアメリカの影響を受けている。いずれにせよ個人情報や人権がベースで、とにかく新しいテクノロジーを入れるという時に障害も多い。
テクノロジーは民主化を促進するか?
→民主化するかどうかはわからないが、
・属人性は外れていく
・複雑すぎて専門職しか扱えなくなった組織を再びわかりやすくして、一般に手の届くものにする
という効果はあるのでは。
法務職としては、今まで人力でやってた手続きや分析は、ますます複雑化して専門職しか扱えなくなっている。これは、システムが大きすぎて理解できないからで、テクノロジーで物事をわかりやすくすることができれば、その点での民主化(限られた人から一般へ)が起こる可能性がある。
中国はなぜベンチャー大国に?
2014年から2015年からの大衆創業、万衆創新は、それまで選択と集中重視から、スタートアップとVCによる多産多死の「マスイノベーション」を促進した。
高須はけっこうそういう記事を書いている
日本参入シャオミが手掛ける「閉じた」クラウドファンディング
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00058/121000029/
【19-10】《亜洲創客》「大衆創業・万衆創新」は、正解のないイノベーションへ
https://spc.jst.go.jp/experiences/studylife/studylife_1910.html
曲がり角の中国経済が深センの若者を起業に駆り立てる
https://diamond.jp/articles/-/143535
プロトタイプシティのきっかけ、集合知
コミュニティの価値、集合知を作っていくことは高須の問題意識の中心にあって、ニコ技深圳コミュニティでは意識的に集合知で取り組む活動をしている
https://www.youtube.com/watch?v=h931cXjd0o8
電子書籍 コミュニティで未来を理解する #マッハ新書
https://booth.pm/ja/items/838188
動画はここにアーカイブしてあります。