【プロのアクティングコーチが選ぶ!!おすすめ演技レッスン(演技ワークショップ)】
こんにちは。
演技講師、アクティングコーチのスギウチ タカシです。
この記事では演技に役立つような内容を不定期に書いています。
今回のテーマは【プロのアクティングコーチが選ぶ!!おすすめの演技レッスン(演技ワークショップ)】です。
自分も演技ワークショップを開催していますが、今日は他の方が開催している演技ワークショップをご紹介していきます。
まず、簡単なぼくの自己紹介ですが
ボクは元々20代前半から俳優として活動していて、今から約7年前に俳優から演技講師、アクティングコーチに転向しました。現在も講師として活動中です。今までたくさんのプロの俳優、女優さんのコーチングやオーディション、撮影本番の準備のお手伝いをしてきました。
俳優時代は全く演技のセンスがなく、事務所の先輩から満面の笑顔で「タカシは本当に芝居が下手だなぁー」と爽やかに言われるほどでした。その為、たくさんの演技レッスンやワークショップに通って色々なメソッドを学んできて今に至ります。
では早速本題に入りましょう。
はじめに
なぜ、このような記事を書こうと思ったかというと「演技を学んだり、訓練する場所が欲しいけど、どこに行っていいのかわからない」とか「どこのワークショップを選べばいいのかわからない」などなどの質問や悩みを聞く機会がホントに多い!!
ならば、ボクが「知っている」「信頼のおける」講師が担当している演技ワークショップについて書いてみようと思ったわけです。
上記の簡単な自己紹介でも書かせてもらった通り、ボクも俳優時代には演技ワークショップを色々渡り歩いてきました。
その中で(完全に個人的主観ですが)、各演技ワークショップの特徴や講師の人柄、こういう人におすすめです〜みたいなことを紹介できればと思います。
Prayers Studio
まず、ここを紹介させていただきたいと思います。
ボクがアクティングコーチとしての基礎を学ばせていただいたところです。
このPrayers Studioの代表、渡部朋彦氏は俳優でもあり、演出家、そして演技講師でもあります(スギウチのお師匠さんです)。劇団員も所属していて自分達のアトリエで公演も定期的に開催しています(現在はコロナの影響でリモートで様々な企画をしています)
メインの演技ワークショップは2つの軸があり
○脚本分析法を身につける(『ホンが読める役者になるクラス』)
○自分の感情に気づいて自由に使いこなすことを目指す(『ベーシッククラス』)
主にスタニスラフスキー・システムを基にした(その他メソッドも使用)内容のレッスンが特徴です。
またコロナ禍に入ってからオンラインでのレッスン(メンタルトレーニングクラス、アクティングトレーニングクラス)も開催しています。
ホンが読める役者になるクラス
このクラスは実際にボクも受けたことがあるのですが、まさに「目から鱗」でした。
今まで「なんとなく」脚本を読んでいた当時の自分でしたが、きちんとした分析法があるのは全く知らず、この方法を知ってからは撮影現場に向かうときの不安が無くなりました。
逆に知らずに現場に行っていた自分は「無謀だな」と恐ろしくなりましたが…。
講師は代表の渡部朋彦氏が担当。
このクラスは主に座学が中心ですが、パート2としてその分析した脚本をもとに「シーンクラス」も別枠で開催しているそうです(ホンが読めるクラス受講済みの方のみ参加可能)
前出の通り、渡部さんはボクのお師匠さんでもあるのですが、特にこのホンクラスのときは「受講者と一緒に考える」という姿勢が特徴的です。そしてエンジンが掛かってくると早口になります。
俳優の近藤芳正さんには「早口おじさん」と呼ばれていました😅
受講者のみなさんと同じ目線で考えながら進めるので、その回によって新たな発見があったりするので、リピーターも多いクラスです。(全5回)
人気のクラスなので、気になった方はお早めに!!
ベーシッククラス
こちらは主にPrayers Studioの俳優であり、アクティングトレーナーの妻鹿ありかさんが担当しています。
「感情が出ない」「相手役と交流出来ない」などの悩みがある人達に10回のレッスンを通して「ホンモノの伝わる感情表現」が習得できるようになるクラスなのですが、このありかさんの感覚の鋭さはヤバイです!!
なかなか感情を表に出せないタイプの人は無意識のうちに感情を隠そう、気づかないようにしようとしてしまうのですが、ありかさんは本人が気づいていない感情も気づいてしまいます。しかもかなり深いレベルで。
ボクが横にいて一緒に見ていても「全くわからん…。」ということに気づいていたりして「能力者か⁉️」と思ったほどです。
クラス内容としては、前半が調律(リラックス)、想像力の訓練(感情解放)、後半が『繰り返しのエクササイズ』と言われるサンフォード・マイズナーのテクニック『レペティション』を行なっています。
回を重ねる毎に少しずつ課題も変わっていくので、自分のより深い感情に気づくことができます。
こんな人におすすめ
✔️「感情が出せるようになりたい」「脚本読解力をつけたい」など、自分の弱点にピンポイントに取り組みたい人
✔️継続して通うのではなく、ある程度の期間(5回〜10回)集中して学びたい人
レッスンの詳細はPrayers StudioのHPまで
マイケルチェーホフ東京
スタジオの名前にもある通り、「マイケル・チェーホフ」という20世紀を代表する俳優(ちなみに有名な「かもめ」などの著者アントン・チェーホフの甥っ子)が作り出した独自の演技テクニックが学べるワークショップです。
講師は秋江智文氏。マイケルチェーホフテクニックを本場のイギリスでがっつり学んで来た人です。なんとなくのマイケルチェーホフテクニックではなく、海外の専任コーチから学んできたので、きちんと「体系立てて」マイケルチェーホフテクニックを学ぶことができます。これができる講師は、日本ではかなり稀な存在です。
そんなちょっと固そうな説明から入ってしまいましたが、この秋江さんはかなりの甘いモノ好きです。そしてほとんどお酒が飲めません😅
でも飲み会にはよく来ます!!
ただし、レッスンのときは真剣そのものです。
話していると『芸術』というものを心から愛していて、その志の高さが伺えます。
また本人も俳優として活躍していて「インプロ(即興)」にチャレンジしてみたり、関西方面にワークショップや公演をしに行ったりと、精力的に動き回ります。
この後紹介するマイケルチェーホフテクニックの特徴でもある「身体」を使うことが好きなのでしょう。
多分、前世はマグロなどの回遊魚でしょう🙄
レッスンの特徴
先ほども少し触れましたが、マイケルチェーホフテクニックの大きな特徴として「身体からのアプローチ」というのが挙げられます。
様々な演技メソッドがありますが、大きく分けて
・心からのアプローチ法
・身体からのアプローチ法
に分けられます。マイケルチェーホフテクニックは後者の代表的なテクニックです。
「身体からのアプローチ」と言っても「心」をおざなりにするのではなく「身体を通して、心とつながる」アプローチ法です。
背中を丸めてうずくまる姿勢を取ると気分まで落ち込んできますよね?
逆に胸を張った姿勢を取ると、気分までシャキッとしてきたり。
もちろんレッスンではもっと専門的なテクニックを学ぶことができますが、上の例であげたような「身体を通して」「身体を動かして」行うトレーニングが多いのが特徴です。
またシーンワークでは海外の戯曲を取り扱うことが多いです。
そのときも「身体を通して」キャラクターにアプローチする方法を実践することができます。
クラス
○ベーシッククラス→週1回定期的に開催されているクラス
(毎週土曜日18:30〜21:00、毎週日曜日18:15〜20:45)
※約半年をかけてマイケルチェーホフテクニックの基本から学ぶことが出来るクラス
○ワークショップ→主に2日間連続で開催される短期ワークショップ
※1日だけの参加も可能
がメインで開催されています。
また不定期ですが、海外から講師を招聘してワークショップを開催したり(現在はコロナ禍のため、主にリモート開催)、関西でワークショップを開催することもあります。
こんな人におすすめ
✔️「心からのアプローチ」ではなく「身体を通してのアプローチ」に興味がある、チャレンジしてみたい人
✔️短期(2日間)のワークショップで、ピンポイントでテクニックを習得したい人
✔️海外の講師から学んでみたい人
レッスンの詳細はマイケルチェーホフ東京のHPまで
PROJECT Higher MORE
あらゆる種類の、海外系演技メソッドを使って「生きる」演技を目指すワークショップです。
代表は柿沼慶典氏。Prayers Studioの渡部さんや ありかさんと同じロシア功労芸術家のレオニード・アニシモフ氏を師事し、スタニスラフスキー・システムをはじめ、数々の海外演技メソッドを勉強してきています。
この柿沼さんは、一言で言うと「デカイ」です。
一見、強面かと思ったら全く真逆で「クマさん」みたいな癒し系です🙄
そしてしょっちゅうラーメン屋に行った写真をSNSにアップしています。
自宅で麺を打ったりしている投稿もあったりして、かなりの「凝り性」です。
その「凝り性」の性格が、様々な海外メソッドを勉強しつくすことにも繋がっていると思います。
なので、非常に親切丁寧に各メソッドを説明してくれます。
HPに「もう悩まない!!」と書いてあるのも納得です。
演技のことで頭の中がこんがらがってる人を正してくれます。
レッスンの特徴
なんといっても海外系演技メソッドをたくさん使っています。
・スタニスラフスキー・システム
・イヴァナ・チャバック・テクニック
・サンフォード・マイズナーテクニック
・ベラ・レーヌ・システム
・マイケル・チェーホフテクニック
代表的なものでこれだけあります。
この中で特に珍しいテクニックとして紹介させてもらいたいのが「ベラ・レーヌ・システム」という演技テクニックです。
ボクも昔の記事で、この「ベラ・レーヌ・システム」について書いたことがあるのですが、習得しておくと非常に撮影現場で役立つ!!テクニックです。
また超少人数制クラスで開催しているので、たっぷりレッスンを受けることができます。
レッスン内で行うエクササイズも漠然としたものではなく『具体的な訓練』なので、確実に力がついていきます。
シーン・レッスンでは映画のワンシーンを主に使用しているそうです。
シーンクラス
2022年6月より曜日が変更になっていて
○毎週金曜日(18:00〜22:00)に開催しているそうです。
1回ずつのチケット制なので、一度体験レッスンとして行ってみても良いかもしれません。
こんな人におすすめ
✔️様々な海外系メソッドを体得したい人
✔️理論的にメソッドを理解したい人
✔️自分のペースに合わせて通いたい人
レッスンの詳細はPROJECT Higher MOREのHPまで
ST Acting Studio
ちゃっかり自分のところのスタジオも紹介させていただきます。
私、スギウチ タカシが代表のST Acting Studioです。
前出のPrayers Studioさんで5年ほどクラスを持たせていただいた後に独立し、2019年に立ち上げたスタジオです。
レッスンの特徴
シーンワークの中で、ボク自身が俳優として活動しているときに習ってきた演技メソッドの中で「実践で使える!!」と判断したテクニックを習得してもらっています。
そしてレッスンの大きな特徴として
『身体学』と『心理学』をスギウチがそれぞれ専門家の方から習い、エクササイズ、そして実際の「演技」の場面にも活用しています。
『身体学』で学んだ訓練法を続けることで
「身体が本来持っている機能を充分に発揮できる状態=脱力した状態(リラックス)」」
を目指します。そうすることで表現力をはじめとするパフォーマンス能力が上がります。
(演技以外のパフォーマンスも上がります!さらに健康面にも改善が!!)
そして『心理学』を応用して開発したメソッドにより、自分自身でありながら「キャラクターの視点」に立った演技(いわゆる説明的演技の真逆)が、今までより数倍簡単にできるようになりました。
この『身体学』と『心理学』の理論を取り入れたオリジナルのメソッド、訓練法が学べるスタジオになっています。
レギュラークラス
2022年12月より
○月曜(18:00〜22:00)
そして
レッスン内でのシーンワークで、オーディションや撮影本番の台本に取り組むことが出来ます!!(ペラ1〜2枚くらい)
スギウチは考えました。
「俳優さんが一番アクティングコーチを必要とするときはいつだろう?」
「……、オーディション、そして撮影本番前!!」
以上の理由でレッスン内に持ち込みオッケーにしました。
その他に『身体学』の基礎が学べるワンデイワークショップも開催しています。
こんな人におすすめ
✔️既存のメソッドに満足できない人
✔️継続的にレッスンを受けたい人
✔️レッスン内でオーディションや撮影本番の準備をしたい人
さいごに
アクティングコーチ目線から、おすすめの演技ワークショップをご紹介させていただきました。
今回紹介できなかったけれど、素晴らしい演技レッスンを行っているワークショップはたくさんあります。
また残念ながら、そうではない演技ワークショップもあるのは事実です…。
それぞれ特徴があり、講師との愛称もあると思うので「自分に合った」演技ワークショップを見つけるときの参考になれば幸いです。
ST Acting Studio
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では!!
ST Acting Studio
スギウチ タカシ