見出し画像

松本人志が週刊文春に勝てない3つの理由(3)最終回

割引あり

 文春砲の直撃を食らった松本人志氏だが、芸能活動を休止して裁判に注力する方針を示した。果たして、彼の選択は功を奏するか。かつて文藝春秋や週刊文春取材班と取材し、多くの記事を書いてきたジャーナリストの上杉隆が解説する。ちなみに、上杉は、週刊文春の顧問弁護士である喜田村洋一氏とは25年来の知己で、現在も顧問契約関係にある。また、松本人志の個人弁護士の田村政弘とは、2009年から始まった週刊朝日誌上での東京地検追及の取材時、並びに検察取材のまとめ『暴走検察』(朝日新聞出版)での取材対象であった。その上杉が松本人志が文春に勝てない3つの決定的な理由を示した。今回は連載の最終回。

3、弁護士の実力差と裁判所の印象

 松本側の弁護士が過去に懲戒を受けた経歴を持つのに対し、文藝春秋側の弁護士は喜田村洋一弁護士で、その実力は高く評価されている。

裁判の結果は多くの要因に依存しますが、弁護士の能力は重要な要素のひとつである。喜田村弁護士のような著名で実力のある弁護士が週刊文春側についていることは、松本にとって不利な状況を作り出している。また、裁判官の印象や判断にも影響を与える可能性があり、これが松本の勝訴の可能性をさらに低下させる要因にもなり得る。

これらの理由から、松本人志が文藝春秋に勝訴することは非常に難しい状況にあると考えられる。

まずは松本人志氏の代理人である田代政弘弁護士についてだ。田代氏は1967年生まれ、現在57歳(2024年現在)の弁護士であり、税理士でもある。田代氏は、東京地検特捜部に勤務していた期間に陸山会事件を担当したが、捜査報告書に虚偽の記載をしたことで告発されている。最終的には、告発そのものは不起訴となったが、減給6ヶ月の懲戒処分を受け、2012年には東京地検を辞職している。

ここから先は

1,558字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?