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サルバドール・ダリ展(大分県立美術館)

2025年、年明け早々に偉大なる作家、サルバドール・ダリの作品を鑑賞しました。

大分県立美術館にて2025年1月19日までの展示でしたので、なんとか滑り込みで足を運ぶことができました。

『サルバドール・ダリ』はスペインを代表する作家。

当然、ダリという名前くらいは聞いたことはあります。

そして、名前だけなく、顔写真を見れば、ダリだと分かります。

なにせ、大きな眼と長く上にそり立った髭は、インパクトの与えるには十分ですから。

一方、ダリの作品はといえば、顔に負けず劣らず、インパクトは大です。

人🏃‍➡️や時計🕰️が曲がりくねって描かれたり、そもそも何が描かれているのか分からない絵さえあります。

一般的に素人の世界では、絵が上手い・下手は、対象物を写真のように忠実に描けているかどうかで判断されます。

その判断基準から言えば、ダリの絵は下手ということになるのですが、ダリはそういった絵を描かないだけ。

一般的に誰もが上手いというような写真に似た絵では感動はありません。

一般の人の目から見て理解できないような絵。
ダリは、ダリ自身の深層心理や世間への独自の見方を絵を通して外の世界に発信しているのです。

ダリ独自の考えが、ダリの独自の技法で描かれているため、一般人に理解できないのは当然です。

ただ、ダリの絵から、すさまじい熱量と何かしらの大きなメッセージを感じることはできます。

人はみなそれぞれに、異なったものの見方や考え方を持っています。

もし、いま私が世の中に対する不満や怒りを絵の中で表現しなさいと言われても、怒りや不満は出てきますが、キャンパスに向かってその感情を表現することはできません。

おそらく、私が握った筆はピクリとも動かないでしょう。
何をどう描けばいいか分かりません。

自分の中に眠っているものをキャンパスに描き、その絵が独創的で斬新的で、そして人々にすさまじいエネルギーは与える。

これができる人は稀有な人です。
そして、ダリは間違いなくその一人であることを今回の展示会で確信することができました。




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