歌謡曲レコード その15 ミスティトワイライト(80)/麻倉未稀 めっけもん!ジャズコンポーザー・大野雄二氏が出掛けた名歌謡
わたしはジャズ畑の大野雄二氏が手掛ける歌謡曲が大好きである。
由紀さおり、弘田三枝子、尾崎紀世彦、河合奈保子、しばたはつみらに提供した楽曲はいまだもってゴールデンだと思っている。
ある種の普遍性とも言えるジャズという音楽をベースにしつつ、時代の流行に寄り添った歌謡曲という日本独特な解釈音楽が融合すれば、鬼が出るか蛇が出るか。その結果ダイアモンドがたまたま出来上がる確率が高いのがお大野雄二ものであろうと信じている。
そのゴールデンなラインアップに加えたい大好きな歌がまた見つかった。
麻倉未稀のデビューシングル「ミスティトワイライト」である。これは80年の彼女のデビューに合わせて用意された大野雄二作曲、プロデュースによる1曲だ。
こんなジャジー・ブルージーなうたでデビューしている麻倉美稀がとにかくすごいのだけれど、彼女のポテンシャルを見越した制作陣のセンスが本当に素晴らしいと思う。
大野雄二氏の手がけた音楽を漁ってて見つけた曲であるが、ダイナマイトボディ、いや、ダイナマイトボイス一辺倒だと思っていた麻倉未稀の歌手としての誤解を解いてくれた、まさに「めっけもん」な1曲だった。