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90年代の音楽を知らないアナタへ その57 IF YOU HAD MY LOVE(99)/JENNIFER LOPEZ 新世紀のラテンディーヴァ衝撃のデビュー
ジェニファーロペスの音楽デビューは期待以上だった。予想を遥かに超えた音楽のクオリティが「本気度」マックスだったのだ。
それまでラテン系の中途半端なスター女優の(勝手な)イメージだったんだけど、直前に出演したジョージ・クルーニーとの共演作「OUT OF SIGHT」での姿がもの凄く魅力的でちょっと世界的にブームになった時期があった。この映画を切っ掛けとしてジェニファーロペスへの注目度・認知度が世間的にも一気に上がった感じがメディアを通して実感としてあったのだ。
そしてレコードデビューの一報。女優だと勝手に思い込んでいたので、最初は「は?」って感じ。ダンスをしていたのも知らなかったし、ミュージシャン志望だということも全然情報として持っていなかったので、とにかく驚いたというか、人気にあやかって中途半端なポップソングをごり押しで作ったんだろうと呆れたというのが本音だろうか。まだ聴いてもいないのにだ。
そして99年についにリリースされたファーストシングル「IF YOU HAD MY LOVE」は、新進気鋭であったロドニー・ジャーキンスのプロデューサーに迎えたミディアムテンポのダンスミュージックで大ヒット。程よいR&B感と、キャッチーなメロディ。そしてPVに関してはミレニアム直前に相応しい近未来的ヴィジュアルに美しいジェニファーの姿と、いまとなっては定番になっている激しいダンスのブレイクタイム。この曲を聴いて、このPVを見てジェニファーは本気なんだなと、先入観でみていた自分を殴ってやりたかったほど夢中になっていた。
今聴いてもこの曲は断然良く、ファーストアルバムは死ぬほどリピしたもののひとつである。