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Canon ST-E10 スピードライトトランスミッター

Canonのスピードライトトランスミッター ST-E10を導入した。マルチアクセサリーシューを搭載した割と新しいミラーレス機でしか使うことができないが、対応機種と対応ストロボで使ってみたらかなり便利だったので紹介したいと思う。

導入の経緯

GODOX製のワイヤレスフラッシュトリガーを使用してSS 1/160で発光したらなぜか画面の一部分にストロボ光が入っていないというアクシデントが起きたのでフラッシュトリガーを純正品にすることにした。

GODOXのフラッシュトリガーを使用すると1/200などEOS R3の電子シャッターのシンクロ速度を超えるシャッター速度でもストロボを発光することができてしまうことは把握しており、シンクロ速度を超えるシャッター速度で撮影した場合に画面の一部にストロボの光が入っていない状態になってしまうのはシンクロ速度の上限を超えているので仕方ないが、1/160というシンクロ速度内の速度でも発行タイミングが合わないアクシデントが起きて機材として信用しきれないなと思ったので純正品を買うことにした。

GODOXを購入したときはなぜかCanon製のST-E10が納期2-3ヶ月になっていて品薄だったので、Canon純正品を買うまでの繋ぎのつもりで買ってみたらGODOX製でも普通に使えていて問題なかったのでそのまま純正品を買わずにGODOX製を使っていたが、今回のアクシデントで嫌になったので純正品を購入した。

比較

2製品を比較すると、GODOXの方はカメラ側に装着するパーツと、ストロボ側に装着するパーツがあり輸送時にかさばるが、Canonのスピードライトトランスミッターは対応ストロボでしか使えないが対応ストロボは本体内に通信機能を搭載していてストロボ側に受信機はいらないのでカメラ本体側の送信機だけだ。

[電源]
GODOXのものはカメラ側とストロボ側にそれぞれ単4乾電池が2本ずつ必要で、前回の撮影のときにうっかり電源を切り忘れると、次の撮影までに電池が切れていて使えなくなっている可能性があるので、予備の単4電池を持っていたほうがいいが、Canonのものはカメラ本体から電源をもらって動くのでカメラのバッテリーさえ問題なければ電池切れを心配しなくていいのがメリットだ。

評価

[シンクロ]
自宅で発光してみたが、ちゃんと1/180(EOS R3の電子シャッターのシンクロ限界)まで発光させてもストロボ光が欠けることもなかった。

[機能性]
スピードライトトランスミッターに付いているMENUボタンを押すとストロボの設定画面に入ることができ、ストロボの設定値をカメラ側から変更して無線で設定値がストロボ側に反映されるのでスタジオ撮影などでちょっと離れた場所に設置しているストロボの場合でもストロボのあるところまで行かずに手元でストロボを操作できるので便利だ。
また、ストロボ本体のマニュアルモードでは1/128までしか出力を下げることができなかったが、このワイヤレストランスミッターからだと1/8192まで光量を下げることができ、最新のモデルと遜色ない光量まで下げることができた。
ストロボ側では設定できない値をカメラ側から設定できてしまうので、ストロボ側の電源回路とかに1/128より弱い光量で発光させる能力があったことが意外だ。

[電源]
カメラ本体からスピードライトトランスミッターの電源は取ってくれるので、電池を気にする必要がないのは便利だ(多分その分カメラの電池消費は少し早いかもしれないが、R3の場合はバッテリー容量が大きくて余裕があるので問題ない。

[対応カメラ]
対応機種はR1,R3,R5ii,R6ii,R7,R8など新しい機種が中心だが、対応したカメラとストロボで合わせて使うとストロボ撮影としてはかなり便利なのでおすすめ度は高い。

[対応ストロボ]
対応ストロボはEL-1や600EXii-RT,600EX-RT,430EXiii-RTなどが対応しているようで、このマニュアル自体が更新されていないのか、EL-5などのページを見に行くとST-E10を使用したオフカメラライティングという話も書いてあるので使えるようだが(要確認)、比較的新しいモデルじゃないと使用できない。

個人的には、特典会の写メで使う程度だとそこまで強い出力を必要としないので、オフカメラライティングのみでの使用でストロボ本体を安く抑えたいならマップカメラで中古品の430EXiii-RTを買ってきて使うのでいい気がする。
実売価格を見てみると、EL-10が4万、EL-5が6万円くらいのようだが、暗い屋内でのポートレート撮影には強い光量は必要ないし、そこまで頻度の高くない特典会での写メ撮影でそこまで高価なストロボを買うよりはレンズ自体に課金したほうがいいと思う。


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