見出し画像

オフカメラシューコード テスト撮影

オフカメラシューコードを購入したので、実際に自宅で発光させてみてどの程度の出力が実際の撮影に必要かを予習して、実際の撮影に応用してみた。


テスト撮影

条件

EOS R3(電子シャッター)
EF 70-200mm F2.8L IS II USM(70mm側)
屋内(LEDシーリングライト)
ストロボ:スピードライト 600EX-RT(Canon)

ISO 800、F2.8、1/160
ストロボ出力:M 1/128、光量が強すぎるためワイドパネル使用

テスト画像

ストロボを発光すると、光が加算されるのでカメラの露出設定が同じなら元の画像よりも明るくなるのは100%確定なので、元画像はちょい暗めに設定して、それベースにストロボを色々な向きから発光させてみて実際にどれくらいになるのかを試してみた。
色々な向きから当ててみると被写体(今回の場合はレンズ)のテカり具合が変わるが、全体的な傾向としてストロボの光量設定をワイドパネル使用(15mm) 1/128の条件で発光させてみると、いずれの向きから光を当ててもハイライトが強すぎる傾向にありちょっと白飛び気味なのでISO感度を下げるかF値を下げるかして、ストロボの光が明るすぎにならないように調整する必要性がある。ストロボの光量はこのままだとこれ以上減らすことはできないので(距離を離すかディフューザーを使うなどすれば減らせるが)、ISO感度を落とすと背景の明るさが弱くなりすぎてしまったりと色々と問題を生じるので、そのへんのバランスを考慮して撮る必要がある。

1,ストロボなし

2,正面(クリップオンストロボの位置)

3,左

4,右

5,上

6,下

テスト撮影その2

条件

EOS R3(電子シャッター)
EF 70-200mm F2.8L IS II USM(70mm側)
屋内(LEDシーリングライト)
ストロボ:スピードライト 600EX-RT(Canon)

ISO 800、F2.8、1/250
ストロボ出力:M 1/128、光量が強すぎるためワイドパネル使用、ハイスピードシンクロ

テスト画像

ストロボの光量を絞れるだけ絞ったがそれでも光量が強かったのでハイスピードシンクロを使用した。
バウンス発光を行ってみたが、バウンス発光は壁紙の色や、部屋の広さ、天井の高さ、など直接被写体に光を当てるよりも色々な要素のい影響を受けて予想がつきにくいので取り扱いが難しいのが欠点だが、適当に発光しても直接照射するよりも白飛びのリスクが少ないのはメリットだ。

バウンスなし

バウンスあり

実際に撮ってみた

EOS R3
1/160、F2、ISO 500(電子シャッター)
EF 85mm F2L IS USM

ストロボ:スピードライト 600EX-RT(Canon)
ワイドパネル使用
Godox ワイヤレスストロボトリガーを使用。
ストロボ位置はレンズ下(左手でレンズと一緒に持った状態で撮影)

事前に自宅で撮影した感じでは、ISO 800程度では結構明るくて白飛びが怖かったので、ISO感度を思いっきり下げてISO 500に設定した。(自分でも内申低すぎるのでは?って思いながら撮ったが白飛びすると後で調整するときに画像として破綻してしまってどうにもならなくなってしまうので、それならまだ暗く撮ったほうがマシだ。

元画像はこんな感じ。
会場の照明は暗く、ストロボなしで撮影した場合思いっきり感度を上げるかシャッター速度を落として撮影することになり、手ブレのリスクや高感度ノイズで画質が大幅に低下したり、どこからの光がメインでどこの部分が光として強く出るか予想がつかなかったので、それなら1灯でも自分で出力をコントーロールできる人工照明を使って撮ったほうがマシだなと判断してストロボを主光源で撮影した。

今回のオフカメラシューコードとは関係なくなってしまうが、Godoxのワイヤレスストロボトリガーは便利だった。
ワイヤレスなので、距離的な制限がなくなるのでより自由な配置で発光することができるし、ケーブルだとコイルケーブルで伸ばすことはできても、カメラから距離を取るとケーブルがつっぱるので、やはりワイヤレスのほうが距離的な制約がないのは便利だ。

欠点としては、Canonのストロボシューの情報通信をすることができないので、ストロボのスリープ状態からの復帰や、ハイスピードシンクロ、ETTL調光などを行うことができないので、実質的にマニュアルで光量を設定して使う前提となるなと思った。
また、ストロボはカメラにつながっていない状態だと結構短時間でスリープモードに入ってしまうので、撮影する直前にストロボを起動する必要があるのでちょっと使いづらいが、3500円程度でワイヤレスで発光することができるのは便利だ。

これも実際に購入してみたが、純正品とほとんど変わらず、5つの電子接点があるのでEOSと電子通信を行うことができるし、純正に比べてこれといった欠点はなかった。(純正品のオフカメラシューコードは入手性が悪かったり値段が高かったりするので、特に細かいことを気にしなければこれで十分だと思う。)
あと、こっちのほうが純正品よりもちょっとケーブルが長めなので、配置的に扱いやすいと思う。

まとめ

アイドル現場の特典会での撮影では、一般的に光量が安定しているスタジオとは異なり暗い場所で撮ることが多くなるのでたぶん一般的な人物撮影のシーンよりも高いISO感度で撮影することが多いと思うが、高いISO感度で撮影する影響でストロボの光量の設定を最弱に設定してもストロボの光が強すぎる問題に直面してしまう点が難しいところだ。

ストロボの光量が強すぎるので1/128よりも弱い数字を入力することができれば便利だが、より弱い出力値を設定することができるようになったCanonのEL-1は生産終了してしまい、また価格もかなり高いので使用頻度を考慮してもなかなか出費に見合わないという問題はある。

弱い光が欲しい条件なんて昔からあったのではないかと思うが、微小発光という概念が最近まで大きなトピックじゃなかったことに驚いた。

https://store.canon.jp/online/g/g4571C001/
https://store.canon.jp/online/g/g4571C001/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?