メーカーごとのハイエンド単焦点レンズの価格比較
今回はポートレート撮影用に一般的に使用する50mm、85mm、135mmの3種類の単焦点レンズでメーカーごとの価格差を調べてみた。(※2024年10月9日時点、マップカメラの価格)
純正レンズ同士で比較すると全体的な傾向としてはSONYが一番安く、Canonが金額が高い傾向にある。
50mm
50mmはCanonが一番高かった。
レンズ本体のサイズはNikonがダントツで大きく50mm F1.2とは思えない長い鏡筒だが、それ以外のメーカーのサイズはそんなに変わらないという印象だ。
最近の話題としてはSIGMAからミラーレス用の50mm F1.2が登場したのが気になるところだ。
ミラーレス専用レンズとしてはSIGMAからは50mm F1.2とF1.4がたった1年くらいの間隔を経て登場しており、F1.4の方なら約12万円で購入できるので、F1.2の開放を求めないのならばコスパのいい価格帯だと思う。
自分的にはF1.2まで絞りを開けると被写界深度が薄すぎてあまり好きではないのでF2くらいで撮ることが多い。正直F1.2でもF1.4でもどっちでもいいけど、解像度の面で考えるとLレンズじゃない開放F値がF2くらいの50mmレンズのF2で撮るよりもLレンズをちょっと絞ってF2で撮るほうが画質がいいからという理由でハイエンドのレンズを使いたいくらいの理由だ。
85mm
85mmも相変わらずCanonが高かった。
SONYは85mmF1.4になるかわりに少し小さめだ。SIGMAの85mm F1.4は一眼レフ全盛の時代に作られた85mm F1.4の鏡筒を延長してミラーレス用のレンズとして販売されていて、レンズの光学設計はちょっと古めだが約11万円で買うことができるのは魅力的だ。
85mmで最近アツいのは間違いなくSONYだろう。最近は光学性能を追求するために大きく重くなる傾向にあるが、先代に比べて小型化軽量化され、アクチュエータの高速化が図られたのでライブ撮影用途でのAFの追従性が個人的には気になるところだ。(自分が使っているEFマウントのEF 85mm F1.4L IS USMは画質はいいがAFの追従性は70-200mmなどのスポーツ撮影に向いている望遠レンズに比べると追従性が劣るのが欠点で、RFマウント版の85mm F1.2のほうがAFが速いのは分かっていたが金額面で断念した。とはいえ、EF 50mm F1.2やEFマウント向けの50mm F1.4 Artなどのレンズに比べるとEF 85mm F1.4L IS USMのAF速度は格段に速くてライブ撮影としても許容できる速度だったので購入したのだが。)
135mm
135mm F1.8はNikonが一番高く、SONYが一番安かった。また、現在は廃盤になってしまっているのでリストアップしなかったが、85mm F1.4と同様にSIGMAから一眼レフ用の光学系を継承して鏡筒を延長したミラーレス用レンズが出ていたが現在は廃盤になっており、中古でもあまり流通数は多くなさそうだ。
Canonはレンズ内手ぶれ補正が入っていて、Nikonはボケ味を追求していて、SONYはコンパクトで、3メーカーの個性が出ている焦点距離だ。
結論
現在Canonのボディを使っていて50mmのハイエンドの単焦点レンズが欲しいなと思ったときに、RFマウント版の50mm F1.2を買うか、SIGMAのEFマウント用の50mm F1.4 Artでも買ってくるか(重くて嫌なのだが)と考えていたときに、他のマウントならレンズも安くてボディももっと高画素なボディの選択肢もあるのでは?と考えた次第だ。
CanonのRFマウント用の50mm F1.2の新品価格が32万円くらいなのに対して、SIGMAの50mm F1.4が約12万円で、SONYのα7R4のボディが中古で24万円くらいなので、RF 50mm F1.2L USM 1本の新品購入価格に少し足すと中古の高画素機と新品の50mm F1.4を購入することができるので単体の機材として考えたらコスパいいなと思ったが、すでに持っているCanonの機材と混ぜて使うには複数のマウントを掛け持ちするのはコストも手間もかかるし、使ったことないメーカーのカメラで撮影した写真のRAW現像の慣れの問題もあるので現実的に難しいところだ。(あと、ポートレート写真を撮ったところでTwitterに載せると解像度は4Kになっちゃうので高画素機で撮る意味がそこまであるわけでもない)