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EF16-35mm F4L IS USM
前回の魚眼レンズにレビューに続き広角系のレンズのレビューが続く。
今回はデジタル対応していてシャープなEF16-35mm F4L IS USMをご紹介する。解像度もかなり高いのでおすすめの1本だ。
このレンズの良いところ
開放でも周辺部まで解像度が高い。
SIGMAの15mm F2.8 FISHEYEレンズも広角系のレンズとしては十分な画質があったが、それと比べても収差などが少なく画質のクリアさがワンランク上でシャープだ。
いずれもF4で撮影
逆光に強く、きちんとコントラストが維持されるのがこのレンズの優秀なところだ。
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SS 1/25で撮影しても容易に止めることができ、手ぶれ補正が強力なのもこのレンズの魅力の1つだ。
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これまでCanonの広角ズームレンズは周辺部の画質の評判がそこまで良くなかったが、EF16-35mm F4L IS USMが登場して、当時画質的に評価が良くなかったEF 17-40mm F4やEF 13-35mm F2.8iiとかと比べて格段に画質が良くなった。
開放から解像度が高く、収差とかも少ないので開放から安心して使うことができる良いレンズだ。
このレンズは2014年中頃に登場したレンズで、おそらく翌年に登場した高画素機のEOS 5Ds/5DsRに向けて評判の悪かった広角レンズ群を一新する意味もあったのではないかと思う。
推奨レンズのリストが公開されていたようで、リストを見ると17-40mm F4や16-35mm F2.8iiなどの設計の古い広角ズームレンズはリストから外されていることからもこのレンズの描写力の高さがわかると思う(当時16-35mm F2.8iiiが出ていなかったので、広角系の5Dsシリーズの作例は16-35mm F4だった記憶)
手ぶれ補正もある
広角レンズは望遠と違って手ブレが出にくいが、手ぶれ補正があると安心して低速シャッターを使用したり、ライブビューで撮影することができる(ライブビューではファインダー撮影に比べてしっかりとカメラを支えることができず手ブレが出やすくなるので、手ぶれ補正があったほうがいい)
逆に言えば、手ぶれ補正があることでライブビュー撮影でも安定した解像度を発揮することができ、より自由に構図を表現することができるようになるので手ぶれ補正はやはりあると便利ではある。
過去に撮った作例を提示したいと思う。
シャッター速度1秒で手持ちで撮影して手ぶれ補正の限界を攻めたが、手ブレは綺麗に抑えられていて、周辺部まで綺麗に解像している。
この1枚から、レンズの解像力も高さもだが、手ぶれ補正の効きの良さも伝わると思う。
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周辺部まで画質がいい。
手ぶれ補正を使って手持ちで撮る悪条件なのに周辺部までシャープなのはイマドキのレンズならではだ。
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中央部も綺麗。
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純正なのでレンズ補正が使える
純正レンズなのでボディ内で周辺光量補正も使うことができるし、なんだかんだレンズ補正が純正で最初から使えるのは現像時に調整する項目を減らすことができるので便利だ。
USMを使用していてAFが速い
SIGMAの15mm F2.8FISHEYEレンズはDCモーターを使用しているのでAFはそこまで速くなかったが、やはりリングUSMを使用しているとAF速度は速い。
広角レンズはフォーカスの移動量が小さいし、被写界深度が深いし、望遠レンズほどピントにシビアじゃないのでSTMだとしても別にピント速度に問題があるとは思ってないが、リングUSMを使っていてAF速度は速いに越したことはない。
逆光に強い
このレンズが登場したとき雑誌とかのメディアで大きく評価されていたポイントとして、逆光耐性が強いことが挙げられる。
広角レンズの割には強い点光源が入ってもフレアやゴーストが出にくいのがこのレンズの強みでもある。
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(表面上は)レンズが伸び縮みしない
このレンズはレンズの内側の筒が動くことでズーム動作をするので、保護フィルターを装着すると実質的にインナーズームになるので、普通の伸縮ズームに比べてズーム操作でレンズの全長が変わらないメリットがある。
伸縮ズームのレンズは伸ばした状態でレンズ先端をぶつけるとレンズの光学精度に影響するリスクが大きいのでレンズは伸びないほうが良い。
フィルターしちゃうと稼働部密閉できるから実質インナーズーム https://t.co/jNDsTU8Dy4 pic.twitter.com/DckR8HloZy
— タカシ💛🐣 (@sayakanocameco) January 23, 2025
このレンズの悪いところ
このレンズは純正レンズで、最新の高画素機にも対応可能な高解像度も備えていて、手ぶれ補正も搭載していて、逆光にも強く、限りなく弱点の少ないレンズだが、弱点を無理やり挙げるならばって感じだ。
F4
SIGMAの15mm F2.8 FISHEYEレンズのところでも少し述べたが、周辺部が流れてしまう広角レンズでは絞ることで周辺画質を確保するのはよくある手段だが、ライブ撮影の現場ではそこまで絞る余裕はないので開放~F4くらいで撮ることが多いが、このレンズは開放がF4なので暗いシーンだとシャッター速度を落としたりISO感度を上げて対応するシーンがF2.8のレンズに比べると増えてしまう。
ただ、このレンズは開放から周辺部まで画質が良いので1段絞ってとか気にする必要はないのでF4で明るさ的に問題がなければそこまで困らない。(広角はそこまでシャッター速度を気にしないのでF4でも意外と問題ない)
そこまでコンパクトではない(大きいわけでもないが)
比べてしまうとだが、そこまでコンパクトではない。
あと、EF 16-35mm F4は値段がそこまで安いわけではない。新品で買うと約14.5万円、中古で約7.5万円くらいする。後述するがRF 16mm F2.8とかのほうが全然安いし、小さいし、明るいので単焦点で良いならそこまで積極的にこのレンズを選ばなくてもよいとは思うが、まだレフ機の資産を持っている人とかは一眼レフ用のレンズのほうが良いかもしれないし、それは人によると思う。
RF版の14-35mm F4の広角ズームレンズと比べると重量が少し重くレンズ本体の全長が15mmくらい長くなってしまう。また、RF版は焦点距離が14mmからスタートするので画角的な調整幅が広いこともRF版のメリットだと思うが、RF版は実売で新品で21万円くらい、中古で18.5万円くらいからで価格が高いのがネックだ。
RFマウントの16mm F2.8の単焦点レンズと比べると16-35mm F4はレンズの明るさで劣り重量やサイズで比較すると重量は1/4くらいで全長も半分以下なのでRF 16mm F2.8はズームはできないがコンパクトなのが魅力だ。価格も新品で買っても4万円未満とかなりお買い得なのでズームが必要じゃない人や、既にミラーレスに移行している人はわざわざEF 16mm F2.8より価格が高いEF 16-35mm F4を選ばなくてもよいとは思う。
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感想
RFレンズ買わなくても正直これで十分
RFマウントが主流になった現在では他にもっといい広角レンズもあるが、RF14-35mm F4 L IS USMは広角側が2mm広くなっているが値段が高いし。RF16mm F2.8 STMの広角単焦点レンズはズームすることができないしボディ内手ぶれ補正がないとスローシャッターは厳しい。(EOS RやR8などIBIS非搭載のフルサイズ機だとスローシャッターは手ブレがこわい)
EF16-35mm F4L IS USMは現在中古ならそこまで値段が高くないし、描写力も高画素機でも十分に高く、当面の間現役で使うことができる機材だと思うので、RF14-35mm F4 L IS USMよりも少し大きく重く広角側2mm狭いが、16mmと必要十分なスペックがあり描写力が高いので、中古で8.5万円くらいで買えるお手頃で写りが良いLレンズとして今でもいい選択肢だと思う。
過去にもどこかで書いた記憶があるが、予算があるなら自分もRF14-35mm F4 L IS USMが欲しい。(そうするにはRFのボディを1台増やす必要があるが)
正直RF14-35mm F4 L IS USMは欲しいが、使用頻度の低い広角レンズに20万円を投じて得られるもののコスパとしては劣悪なので、当面の間はこの16-35mmF4を現役機材として使い続ける所存だ。
最新のレンズのほうが広角側が2mm広いが、画角以外では解像度,手ぶれ補正,逆光耐性など描写力に関連する性能は今もなお第一線レベルの非常に優秀なレンズなので画角的な不満が出ない限りは買い替えの必要はないと思う。
広角レンズの2mmの画角差はそれなりにあるが、この2mmに差額10万円以上払うかってなったら+10万円払える人はなかなかいないと思う(現に自分もまだ入れ替えできていない)
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RF16-28mm F2.8 IS STMが発表されて追記
RF16-28mm F2.8 IS STMが登場した。レンズ重量が450g程度で軽いなと思ったので、現在使っているEF 16-35mm F4から買い替えようかなと少し考えたが、そもそも今使っているEF16-35mm F4L IS USMの重量を調べると615gで自分的には十分に軽い重量だったので、買い替える必要性はないなと判断した。(EF 16-35mm F4L IS USMの中古の査定額を調べたら32000円くらいで、約17万円するRF16-28mm F2.8 IS STMを買うには実質新調みたいな金額が必要なのもあって買い替えないことにした)
RF16-28mm F2.8 IS STMのメリットとデメリットを整理してみたいと思う。
[メリット]
F2.8
小さい
[デメリット]
先に登場している28-70mm F2.8も周辺画質では大三元に劣るとの評判だったので、周辺画質が現状では未知数(おそらくF値の割にレンズが小さいから周辺画質は厳しいかもしれない)
値段が高い(中古のEF16-35mm F4L IS USMは約7万円の破格で高画素向けのデジタル設計のLレンズを買うことが出来るのに比べると新品でも17万円の広角レンズは自分の使用頻度では高いかなと思う)
沈胴式なのでレンズが伸びる(EF16-35mm F4L IS USMはレンズの内側の筒が動くので、フィルターを付けると実質インナーズームになるので、レンズの表面では長さが伸縮しないのでぶつけたりしたときのダメージを考えるとEF16-35mm F4L IS USMは構造的に優れている)
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