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大変だけどオリジナル"アド"プラットフォームを作った方が良い理由

今、非常に多くのメジャー企業がオリジナルアドプラットフォームを提供しています。
それは、高収益を実現するために実施していますが、本noteではそれについて説明します。
また、結論は「オリジナルアドプラットフォーム作りましょう!」というものになりますが、そちらについても説明しています。
ご興味ある方はご覧くださいませ。

どんな"メジャー企業"がやってるの?

アドテク界隈のカオスマップで有名なTerence Kawaja氏がFacebookで投稿しています。

https://www.facebook.com/tkawaja/posts/pfbid02sjgfTxxEbYapWhcN5Rixg18ZfRaGpeGGDF9cxNBWzyNgAM7dSJ6GUEQf5bzzscjLl

名だたる有名企業(日本だとメジャーではないかも?)が、こぞってアドプラットフォームを作っています。
Kawaja氏いわく「このトレンドはしばらく続くでしょう」とのことなので、まだまだ増えそうです。

書いてるお前は誰だ?

この話を深堀する前に簡単に自己紹介しておきます。
アドテク開発支援もしている株式会社EVERRISE(エバーライズ)で取締役をしている伊藤です。
沢山アドテク系システム作ってきました。
アドテク忘年会なんかも一昔前はやってまして、数百名のアドテクエンジニア達と交流してきています。
気になる方は弊社サイトをみてくださいませ。

どうしてオリジナルで作るの?

広告ビジネス (枠を提供する側) を実施する際、もっとも簡単なのは、既存のRTB市場に参加する (HB、SSP利用) か、既存のアドネットワークに参加するかになります。
でも、それを実施せずに自社でわざわざアドプラットフォームを作ったのが上記したメジャー企業なわけです。
その理由はシンプルで儲かるからです。

なぜ儲かるの?

広告枠の広告収益を分解すると以下の式で表わせます。

広告露出量(imp) × 広告単価 × 広告効果(CTR) × ( 1-販売手数料率 ) = 広告収益

既存の仕組みにのっとると、広告出稿量以外の要素すべてを他社にお任せすることになります。
オリジナルで作ると、自社ですべてコントロール可能になります。
広告露出量以外は「プロである外部パートナーに任せてしまった方がよい結果が出るのでは?」という素朴な疑問も出るかと思いますが、そんなことはありません。
既存の仕組みを提供している外部パートナーから見れば、あなたの広告枠は、何万、何億とある枠の一つとしてしか見ていません。あなたの枠のために最適化しよう!となることはありません。
そのため自社ですべての要素を改善することが出来るオリジナルアドプラットフォームが作られています。

どんな企業がやるべきなの?

BtoCサービスを提供していてメジャーな企業であればどこでも実施可能です。
なぜなら、上記した広告収益の要素の中で、もっとも大事な広告露出量(imp)を提供可能だからです。
ちなみに、メジャーな企業と表しましたが、特定業界のニッチトップスモールマスでも良いです。
広告主が必要としている認知量を提供できれば良いわけです。
たとえば、日本に7万人いる女性医師のうち1~2万人にリーチできる広告枠という要素があれば、特定の広告主にとっては非常に魅力的に見える可能性が高いです。

どうやって各要素を改善すれば良いの?

広告露出量は媒体の持つ根本的な力なので、ここでは触れません。
広告単価、広告効果、販売手数料率について、どのように改善すれば良いのかを説明します。

広告単価

広告フォーマット(テキスト、動画、静止画等)と広告枠の場所(ブラパネ、掲載順位等)だけで単価が決まると思ってる方が多いようですが、上記2つ以外でも単価は変動します。それは以下の要素です。

広告単価を高める要素

専門性、話題性は媒体特性(枠特性)に依存しますが、希少性、独自性、正確性、安全性は、広告部門だけでも改善させることが出来ます。
具体的な事例で1つ1つ説明しようかと思いましたが、あまりにも長くなりそうなので割愛します。

広告効果

広告の効果というと様々な定義がありますが、ここでは単純に計測が可能なものをさします。(クリック数、指名検索数、問い合わせ数等)
その定義のもと、広告を出すとして「効果が良い媒体」と「悪い媒体」があるとしたら、どちらの方が人気広告になるかは明白です。
ゆえに、広告商品を売る媒体社は
・他媒体と比べて広告効果が高いか?
・自社媒体に出ている広告のうち、どういったものが効果が高いか?
・出稿される広告の何を変えれば効果が上がっていくのか?
について把握しておく必要があります。
これらを把握して、広告主へ改善提案を実施すれば良いわけです。
こちらも具体的な手段は割愛します。

販売手数料率

広告主が支払える広告費というのは上限が大体決まっています。
もちろん、キャンペーン個別に見れば追加予算が出るケースもありますが、日本の広告費総額は30年間ほとんど変わってません。
とすると、最終的に媒体社の広告が買われるまでの仲介手数料が多ければ多いほど、媒体社の取り分は減ります。
現在、一般的に行われている取引および仲介を図にしましたが、かなり高い率の手数料を取られているのが現状です。
この手数料率を極力減らすような努力をし、定期的に購入し続けてもらう努力をすれば収益は上がっていきます。(ようはD2Cでサブスク)

広告販売の手数料

オリジナルアドプラットフォームに共通する機能とは?

オリジナルアドプラットフォームに明確な定義はありませんが、以下の3つの機能を有しているケースが多いです。

  1. オリジナル管理画面

  2. オリジナル配信設定

  3. 運用可能な広告メニュー

オリジナル管理画面は、アカウント作成から広告購入までを少額からワンストップで即時に行えることを意識されているケースが多いです。
オリジナル配信設定は、媒体特性に合わせた特殊メニュー(フォーマット、ターゲティング、オークションの仕組み等)があるケースが多いです。
運用可能な広告メニューは、キャンペーン、予算、単価、クリエイティブ等を自由に運用可能な場合が多いです。 
基本的には買いやすさ、試しやすさ、効果の良さを意識されています。

どうやって作るの?

代表的な手段としては、以下の5つがあります。

  1. GoogleAdManagerをラッピングする

  2. レンタル可能なアドサーバーおよびOEMを利用する

  3. 他社サービスを買い取る(システムだけコピーする等)

  4. OSSのアドサーバーを自分たちで立ち上げる

  5. 一から自分たちで構築する(ソースコード販売等も含む)

それぞれの手段で良し悪しがありますが、これも詳細に説明していくと長くなるので割愛します。
要点だけまとめると、実現したい機能・初期コスト・ランニングコスト・導入期間・データ保管場所・契約リスク・組織構築あたりが手段選択の決め手になります。
ちなみに、弊社がご協力しているのは1と5です。「自社の場合どうすればよいか?」と疑問に思ったら気軽に相談くださいませ!

まとめ

タイトルに書いた通りですが、以下の条件が揃えば大変だけどオリジナルアドプラットフォームは作った方がいいです。
・メジャーなBtoC企業である(広告露出量が十分ある)
・アドプラットフォームを日々改善することが出来る
メディア企業にとって、もっとも大切な広告収益を自社のコントロール下で改善していくのを是非目指してみてください!


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