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❨390❩1972.9.25.月.晴/北川さんを訪ねる/ミナス·ジェライス→ベロ·ホリゾンテ到着/ブラジル(Brazil)

ベロホリゾンテ着。スゴイ所だ。
道端に、鉱物がころがっている。
道路脇の土も、黒くキラキラ光った鉱物だ。
あちこちで黒い山を掘っているのが見える。

一つの石を拾うと、雲母の塊だった。岩肌がキラキラ輝いて見える。

日本人には羨ましい限りと思う。あの山一つでも日本にあったなら、どんなにそこからスバラシイものが生まれることか。

工場から出来た街らしく、にぎやかで露店が目立つ。熱気と車の排気ガスでムンムンする。あの室蘭の町へ入った時の事を想い出す。

やはり坂が多く、その為に車の排気ガスがすごい。
道端で、カニヤ(サトウキビのジュース)を4杯飲んだ。うまかった。

今朝ラーメン一杯で、7時20分から10時30分まで走ったが、昨日の疲れも少し重なって、非常に辛かった。

日本で紹介してもらった、北川さんの兄さんに会った。
会社の近くのレストランで、仕事が終わるまで夕飯がてら待った。ビールがよく回る。
北川さんは、小柄な、やはり日本の北川さんと似た感じの気の強そうな人だ。
村上先生に似た人で、すぐ気安くなれた。

東芝の工場に勤める北川さんは、移住して20年程になるといい、奥さんも日本人で実にいい人達だった。

息子さん達は3人。あまり日本語がせない。
聞けるらしいが。

夜、ピンガでしばらく旅の話、日本の話をしたが、気が合い、俺の話もよく受け入れても らえ、嬉しかった。

白い人間も、黒い人間も、
今はもう、壁はない。
全て友であり、仲間である。
それも、この旅が俺へ教えてくれたことだ。
なぜ、どこから、戦争が生まれるのか。
無理をしている人間がいるのだ。
無理は、人間を悪くする。
良くする為には多大な努力を必要とする。
努力せずして無理をしては、いけないと思う。
そして、計算のない無理もいけない。
この旅は、俺に、人間について考えさせてくれている。

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