❨518❩1973.1.31.水.曇/ボゴタの印象/Bogota:Columbia
9時、相部屋の彼と町へ見物に出、先づ、モンセルラーテへ登る(ケーブルで3分・7ペソ)。
上には、民族衣装や装飾品を売る、風流な店が二筋に並んでいた。
下りは、二人で歩いて帰る。
ところが、とんでもないがけの山道で、やっと下まで着いた時には、膝がガクガクしていた。
いったんホテルへ帰る。
一人レストランで昼食(スープ・メシ・フリ ホーレス・ジャガイモ・肉少し・卵一コ・野菜少しで10ペソ)と安く、俺の胃には全部入 り切らなかった。
二時頃から奴のビザ(パナマ)と、俺のビザ(ベネズエラ)を取りに出かけたが、どちらも苦労して、コンスラードを見つけたが今日は取れずガッカリ。
長い路を、町を見ながらフラフラ歩いて帰る。ずい分歩いた。
ホテルへ着くと、もうグッタリ。
マーケットで買った、パン・マンテキーヤ・卵に紅茶を沸かして、経済的な夕食を取る。
疲れた。全く今日は疲れた。
ボゴタ(首都)
俺は、この町が気に入った。第一に涼しい事。
そして、何でも安い事。めずらしいものが沢山ある事。美れいな娘が沢山歩いている事。山があり緑が沢山ある事。
人も都市にしては親切な感じだ。
何よりも、カフェテリアや、土産物の店がいっぱいあり、目を動かすのが忙しい程である。
フルーツも色々ある。もし今、金が十二分にあれば、ここに住むだろう。
都市でありながら、何となく古くさく、田舎じみた感じもする。
そして、近代的でありながら、古代的な雰囲気を匂わせるところもある。
パリッと背広を着込んだ紳士と、薄汚れた破れた帽子を被った草履の男が、ごく自然に町ですれ違う。そんな気安い、おかしな調和を感じさせる、どこか独特なものを持った町。
これが、昨夜と今日の両日で観たボコタ。