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7月31日の米主要企業決算

■7月31日(水)

◆メタ (META)

メタ・プラットフォームズ (META) は第2四半期の決算を発表しました。
全体として良い決算でした。

第2四半期のEPSは5.16ドルで、予想を0.40ドル上回りました。

売上高は390.7億ドル (前年同期比+22.1%) で、予想を7.6億ドル上回りました。

一人当たりの平均売上は11.89ドル (前年比+14.1%、前期比+6.2%) でした。

デイリーアクティブユーザー数 (DAP) は、2024年6月の平均で32.7億人となり、前年同期比+7%となりました。

広告インプレッション数は、同社が管理するアプリ全体で前年同期比で+10となりました。
また広告1件あたりの平均価格は、前年同期比+10%でした。

●事業運営費 (OpEx) の内訳

リサーチ及びディベロップメント費用は105.37億ドル (前年比+12.8%、前期比+5.6%) でした。

マーケティング及びセールス費用は27.21億ドル  (前年比-13.7%、前期比+6.1%) でした。

一般管理費は36.58億ドル  (前年比-12.2%、前期比+5.9%) でした。

●来期の見通し

同社は第3四半期の見通しを出しています。

売上高は385億~410億ドル (中央値397.5億ドル) で、市場予想を5.7億ドル上回りました。

●2024年度通期の見通し

同社は2024年度通期で総費用を960億~990億ドル (中央値975億ドル) と見込んでいます。

2024年度通期の設備投資額は以前の350億~400億ドルから370億~400億ドル (中央値385億ドル) に上方修正し、市場予想より9億ドル上回りました。
また2025年度の設備投資は大幅に増加すると見込んでいます。

同社の持つ生成AI「Llama」(ラマ) への投資がこれからも増加することが示唆され、引き続きAI関連事業を強化する姿勢が打ち出されています。


◆マスターカード (MA)

マスターカード (MA) は第2四半期の決算を発表しました。
全体として良い決算でした。

第2四半期のEPSは3.59ドルで、予想を0.08ドル上回りました。

売上高は70億ドル (前年同期比+11.1%) で、予想を1.5億ドル上回りました。

決済ネットワーク売上高は前年比+7% (為替要因を除けば同+9%) でした。

クロスボーダー (国際間) 取引量の成長率は現地通貨換算で前年比+17%でした。

カード決済総額は2.4兆ドル (前年比+6.1%、前期比+4.9%) でした。

営業費用は28億ドル (前年比及び前期比+8%) でした。

営業マージンは59.4%でした。なお前期は58.8%でした


◆クアルコム (QCOM)

クアルコム (QCOM) は第3四半期の決算を発表しました。
全体として良い決算でした。

第3四半期のEPSは2.33ドルで、予想を0.07ドル上回りました。

売上高は93.9億ドル (前年同期比+11.3%) で、予想を1.7億ドル上回りました。

●セグメント別売上高

QCT部門は80.69億ドル (前年比+12.5%、前期比+0.5%) でした。

QTL部門は12.73億ドル (前年比+3.5%、前期比-3.4%) でした。

ハンドセット部門は58.99億ドル (前年比+12.3%、前期比-4.5%) でした。

自動車部門は8.11億ドル (前年比+86.9%、前期比+34.5%) でした。

IoT部門は13.59億ドル (前年比-8.5%、前期比+9.3%) でした。

●来期の見通し

同社は来期 (第4四半期) の見通しを発表しています。

EPSは2.45~2.65ドル (中央値2.55ドル) で、市場予想を0.08ドル上回りました。

売上高は95億~103億ドル (中央値99億ドル) で、予想を2億ドル上回りました。


◆アーム・ホールディングス (ARM)

アーム・ホールディングス (ARM) は第1四半期の決算を発表しました。
全体としてそこそこの決算でした。

第1四半期のEPSは0.40ドルで、予想を0.05ドル上回りました。

売上高は9.39億ドル (前年同期比+39.1%) で、予想を3250万ドル上回りました。
内、ライセンス売上高は4.72億ドル (前年比+72%)、ロイヤリティ売上高は4.67億ドル (前年比+17%) でした。

●来期の見通し

同社は来期 (第2四半期) の見通しを発表しています。

EPSは0.23~0.27ドル (中央値0.25ドル) と見込まれ、市場予想を0.03ドル下回りました。

売上高は7.8億~8.3億ドル (中央値8.05億ドル) と見込まれ、予想を7750万ドル下回りました。

●2025年度通期の見通し

EPSは前回と同様、1.45~1.65ドル (中央値1.55ドル) と見込まれており、予想を0.02ドル下回りました。

売上高も前回と同様、38億~41億ドル (中央値39.5億ドル) と見込まれており、予想を5000万ドル下回りました。

決算自体は良いものでしたが、来期及び通期の見通しがすべて予想を下回る形となり時間外取引で売られています

同社のビジネスモデルは半導体チップのIP (知的財産 = 同社の回路設計データを指す) を主力としており、最新技術を含むアーキテクチャの売上高に左右される展開が続くと思われます。

半導体市況が追い風を受けると共に株価も上昇しやすいため長期では心配ありませんが、秋口までの売られやすい相場に一喜一憂する展開が予想されるでしょう。


◆ボーイング (BA)

ボーイング (BA) は第2四半期の決算を発表しました。
全体としてそこそこの決算でした。

第2四半期のEPSは-2.90ドルで、予想を0.89ドル下回りました。

売上高は168.7億ドル (前年同期比-14.6%) で、予想を4.8億ドル下回りました。

営業キャッシュフローは-39.2億ドルで、予想を1.9億ドル下回りました。

フリーキャッシュフローは-43.3億ドルで、予想を1000万ドル上回りました。

受注残額は5.16兆ドルでした。これは民間航空機5400機以上を含んでいます。

負債は第2四半期最初の社債発行などにより、前期の479億ドルから今期は579億ドルまで増加しました。

●セグメント別売上高

コマーシャル・エアプレーン部門は60.03億ドル (前年比-32.1%、前期比+29%) でした。

ディフェンス、スペース及びセキュリティ部門は60.21億ドル (前年比-2.4%、前期比-13.4%) でした。

グローバルサービス部門は48.89億ドル (前年比+3.0%、前期比-3.1%) でした。

民間航空機の納品は92機 (前年比-32.4%、前期比+10.8%) でした。
内、主力の737は70機、787は9機でした。

同社はデイブ・カルフーン社長を8月8日に交代させることを決定し、新社長及びCEOとしてケリー・オートバーグが就任する予定です。


※当記事はファンダメンタルズにおいて事実の正確さを満たすために尽力していますが、万一事実と異なる点等ございましたらお気軽にご教示ください。

※企業決算は売上高やEPS、ガイダンスを考慮し、更に市場の反応とトレンドなど総合的な観点から「良い」「そこそこ」「悪い」と三段階評価としています。
この評価は飽くまでも個人の評価であること、見る方によって十人十色の受け止め方があることをご了承ください。