9月30日・10月1日の米主要企業決算

■9月30日(月)

◆カーニバル (CCL)

カーニバル (CCL) は2024年度第3四半期の決算を発表しました。全体としてそこそこの決算でした。

EPSは1.27ドルで、予想を0.12ドル上回りました。

売上高は79億ドル (前年同期比+15.3%) で、予想を8000万ドル上回りました。

修正EBITDAは28.2億ドルで、予想を1.5億ドル上回りました。

客室稼働率は112%で、予想を1%上回りました。

旅客者は390万人 (前年比+8%、前期比+18%) でした。
また長期借入金額は266.4億ドル (前年比-10%、前期比-2%) でした。

●来期の見通し

同社は来期 (2024年度第4四半期) の見通しを発表しています。

EPSは0.05ドルと見込まれ、予想を0.02ドル下回りました。

修正EBITDAは11.4億ドルほど (前期比約+20%) で、予想をおおよそ1000万ドル下回りました。

●通期の見通し

同社は通期 (2025年度) の見通しを発表しています。

EPSは1.33ドルと見込まれ、予想を0.12ドル上回りました。

修正EBITDAは60億ドルと見込まれ、予想を9000万ドル上回りました。

同社の予約状況は好調を維持しており、累積の先行予約数及び価格の両方が前年度を上回っていました。
またFRBによる利下げサイクルも開始されたことでドル安傾向になり、チケット価格が上昇してもなお強い需要があることから業績面においては緩やかな成長が期待できると考えられます。

チャート上でも横ばい相場ながら徐々に値動き及び出来高が細くなっており (売り手の枯渇)、目先20ドルちょうどを超えたあたりから再び上昇トレンド入りする可能性が高いと見られます。


■10月1日(火)

◆ナイキ (NKE)

ナイキ (NKE) は2025年度第1四半期の決算を発表しました。全体として悪い決算でした。

EPSは0.70ドルで、予想を0.18ドル上回りました。

売上高は116億ドル (前年同期比-10.4%) で、予想を5000万ドル下回りました。

グロスマージンは45.4%で、予想を1%上回りました。

在庫金額は83億ドル (前年比-5%) でした。

●セグメント別売上高

フットウェア部門は74.62億ドル (前年比-11.4%、前期比-9.4%) でした。

アパレル部門は30.32億ドル (前年比-10.5%、前期比-8.8%) でした。

エクイップメント部門は6.03億ドル (前年比+13.6%、前期比+4.3%) でした。

同社は業績不振に苦しむ企業の一つですが、以前予定されていた投資家向け説明会が延期になったことも相まって株価の下落傾向から抜け切れていません。
今決算でも株価は下落で反応していますが、業績がしっかりと上向くまで保有するのは厳しいかもしれません。


◆ペイチェックス (PAYX)

ペイチェックス (PAYX) は2025年度第1四半期の決算を発表しました。全体として良い決算でした。

EPSは1.16ドルで、予想を0.02ドル上回りました。

売上高は13.2億ドルで、予想を1000万ドル上回りました。

営業キャッシュフローは5.46億ドルでした。
また修正EBITDAは5.86億ドル (前年比+1.3%) でした。

●通期の見通し

同社は通期 (2025年度) の見通しを発表しています。

EPSは前年比+5%~+7%と見込まれ、予想を上回りました。

売上高は前年比+4%~5.5%と見込まれ、予想を上回りました。

営業マージンは42%~43%と見込まれています。

同社は米国及びヨーロッパの中小企業向けに給与や福利厚生などの人的資本管理サービスを提供する企業ですが、チャートとしても現在は最高値付近に滞在しており、業績も着実に伸びている企業でもあります。

特に中小企業は中央銀行の利下げにより恩恵を受けると考えられ、これから顧客の需要が伸びやすい環境が続くとすれば同社の伸びも加速すると考えられます。


※当記事はファンダメンタルズにおいて事実の正確さを満たすために尽力していますが、万一事実と異なる点等ございましたらお気軽にご教示ください。

※企業決算は売上高やEPS、ガイダンスを考慮し、更に市場の反応とトレンドなど総合的な観点から「良い」「そこそこ」「悪い」と三段階評価としています。
この評価は飽くまでも個人の評価であること、見る方によって十人十色の受け止め方があることをご了承ください。

※決算の来期予測 (ガイダンス) などで "○○ドル~○○ドル" のような範囲で示された場合、その中央値 (0.72~0.78ドルであれば、0.75ドルが該当) を以て予想と比較する慣例があります。
また決算発表の予想をすべて超えていても、前期や前年比との比較で成長度が落ちたと判断されれば株式が売られやすいことにも注意が必要です。

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たかし
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