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ごみ処理非常事態宣言について

先ほど緊急記者会見を終えましたが、菊川市・掛川市のごみ処理施設(環境資源ギャラリー:掛川市満水)において故障(1号炉及び2号炉の双方)が発生したため、ごみ焼却の一部ができなくなったことから、明日付でごみ処理非常事態宣言を出すことになりました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

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本件については本日以降報道、区長文書回覧、同報無線等により周知がなされますが、状況をできる限り正確にお伝えし、ご協力をお願いするために書き記したものです。

(1)故障原因


 施設稼働から15年を経過したことによる老朽化に加え、コロナ外出自粛期間中における各家庭からの片付けごみ増加、中でも大量の布系ごみ(衣類等)により、5月末に機器の詰まりや亀裂等の想定外の故障が発生しました。具体的には1号炉破砕ごみ搬送コンベアチェーン破断、2号炉ごみ破砕機出口シュートの閉塞(これらは布系ごみが原因である可能性大)及び下記の写真の亀裂。

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ライトで照らしている付近が2号炉熱分解ドラム第1支点部の水漏れ及び亀裂発見箇所

(2)古布について


 故障の一因ともなった布系ごみ(古布)については、新型コロナウィルスの影響で中国への輸出ができなくなったことから、これまで行ってきた回収を一時中止し、古布ボックス(コンテナ)も撤去しております。このため各家庭において燃えるごみとして出されたものと思われます。今後の古布回収は再開が決定され次第、お知らせいたします。

(3)非常事態宣言中のごみ焼却について


 今回の非常事態宣言期間は、1号炉の機能回復工事が終了する8月までの約2ヶ月間です。この間はもう片方の炉での焼却を行いますが、これを超えるごみについては静岡市に協力をお願いし、焼却処理をしていただくことになりました。具体的には、市内で回収したごみを環境資源ギャラリーで大型パッカー車に積み込み、静岡市まで運搬します。

(4)非常事態宣言中の出せるごみについて


 市民の皆さんにお願いしたいことは、家庭ごみの減量です。現在環境資源ギャラリーの貯留槽(ごみピット:最大容量1600トン)はすでに満杯ですので上記の通り静岡市まで運ぶわけですが、静岡市さんにご迷惑がかかることに加え、菊川市及び掛川市で負担する処理費用及び運搬費用も追加的にかかるため、これを可能な限り少なくする必要があります。具体的には、「生ごみ及び紙おむつなどの衛生上影響のあるごみ」についてはこれまで通り収集いたしますが、それ以外の布・衣類・靴・かばん・剪定枝・プラスチック製品(リサイクルできないもの)については、宣言期間中は申し訳ありませんが各家庭において保管をお願いいたします。


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ごみピット。容量にまだ余裕があるように見えますが、クレーンの可動域を考慮すると既に10mほどに達しており、満杯近くです

 例えば最近利用が増えているお弁当やテイクアウト等のプラスチック容器についても、これまではそのまま燃えるごみとして出されていた方も、一手間増えて恐縮ですが、洗ってプラスチックリサイクルに出す等の協力をお願いしたいです。
 プラスチック、びん・かん・ペットボトル、古紙などについては、引き続きリサイクルに一層の協力をお願いします。
 また、環境資源ギャラリーへのごみの直接搬入についても、原則としてご遠慮ください。

(5)焼却炉の今後の検討


 現在の環境資源ギャラリーの焼却炉は老朽化していることから、概ね5年後を見据えて今後の処理施設のあり方(現在炉の基幹改良または新しい炉の建設)の検討に昨年から着手しておりました。今回の故障をふまえ、この検討を加速できないか、考えていきます。

私自身も昨日、菊川・掛川両市の組合議会にて報告、補正予算可決後に、関係者とともに現場視察を行いました。コロナの緊急事態宣言が開けたところに今回はごみ処理非常事態宣言となり、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。奇しくも発令日となる明日6月5日は環境の日。これは偶然の結果ではありますが、これを機に一層のごみ減量とリサイクル、サーキュラーエコノミー(循環経済)を実現するきっかけとなればと願っています。

最後に、処理を受け入れてくださった静岡市さんに感謝申し上げます。また、掛川市民の皆さん、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご協力をお願いいたします。

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