Japanese Rock 80’s on Radio 第10回 2022.1.2放送分
新年一発目の放送のこと書くの忘れてましたw
要するに、”偶然似ちゃった曲”特集やったんですがw
偶然にしてはよく似てるというか、自分と同じ顔の人世界に3人いるっていうよね的なw 神経衰弱的なw お正月お祭り企画ってことです。
有名なネタもありますが、意外に語られることが少なめのやつを選んでみました。できる限り「レモンティー」レベルのやつを選んだつもりです。
動画はなるべくライヴ・ヴァージョンにしたので、本当に比べてみたい人はスタジオ録音を探してみてください。
【1曲目】
RCサクセション「雨上がりの夜空に」(80年・シングル)
MOTT THE HOOPLE「Drivin’ Sister」(73年)
これは有名ですね。イントロからAメロまでほぼ同じです。
1つお詫びなんですが、”MOTT”の曲ってことを覚えてて、放送ではMott The Hoople解散後のMOTTだって言っちゃったんですが、アルバムタイトルの方の『MOTT』でした。気をつけます。
【2曲目】
THE ROOSTERS「Fool For You」(80年・『THE ROOSTERS』)
OTIS RUSH「Homework」(62年)
ルースターズのデビューアルバムに入ってる曲。
オーティス・ラッシュは、全盛期のコブラからチェスに移り、その後にDukeでシングル1枚だけ残したのがこの曲。なかなかマニアックなセンスの良いチョイスなんですが。
ほぼ替え歌といっていいほど全部一緒ですw アレンジはぜんぜん違います。
【3曲目】
PRINCESS PRINCESS「19 Growing Up」(88年・シングル)
BALANCE「I’m Through Loving You」(81年)
プリプリが本当の意味で自分たちらしさを出し始めた記念すべき1曲がコレだと思ってます。名曲ですね。
なんですが、印象的なイントロのリフの元ネタはコレです。
BALANCEは、後にノーメイク時代のKISSに加入するブルース・キューリックの兄貴のボブ・キューリックがやっていたバンドで、AORというか産業ロックというか、そんな感じです。ドラムはアンディ・ニューマークで、このときは正式メンバーだったようです。
ぶっちゃけ、大した曲じゃないので、プリプリの方がいい仕上がりです。
【4曲目】
すかんち「恋は最後のフェアリーテール」(94年・シングル)
MR.BIG「Romeo」(77年)
これはもう確信犯。ローリーのB級ブリティッシュ・ロック好きは有名ですね。
これは(英国の)MR.BIGの唯一のヒット曲なんですが、サビメロは同じだし、”ロミオとジュリエット”という言葉を使ってるところも同じ(歌詞は森雪之丞さんだけどw)。
たぶん、ローリーはこの曲が好きすぎて、同じ曲を作りたかったんだと思いますw 愛ですw
【5曲目】
X「紅」(89年・シングル)
KISS「Black Diamond」(74年)
Xを採り上げるのはいろいろアレなんですがw
「Black Diamond」はデビューアルバム『KISS』の最後に収められた曲。そのイントロのギターのアルペジオのところが似てます。
「紅」はインディーズの初期からやってる曲で、何度か録音して形を変えながら、現在の形になったんですが、最初はこのアルペジオのイントロはなかったんです。で、『Vanishing Vision』(88年)でこのアルペジオが登場。後付けなんですね。実は曲自体も微妙に似てたりするんですがw
KISSはお化粧バンドとしてXのインスピレーションの元になったはずだし、これもルーツ表明の1つという感じでしょうか。
放送ではメジャー録音のヴァージョンをかけました。
【6曲目】
THE YELLOW MONKEY「嘆くなり我が夜のFantasy」(95年・シングル)
VOX POP「Pretty Impossible」(93年)
イエモンといえばデヴィッド・ボウイ・ネタがたくさんあることはよく知られていて、ファンがこぞってネタ探ししてるようなところがあるんですがw この曲のギターのリフはここからインスパイアされたんじゃないかと。
VOX POPは60年代に同じ名前のバンドがいたんですがそれではなく、93年にこのシングル1枚だけ出しているバンドのようです。「嘆くなり我が夜のFantasy」はもともとインディーズ時代からやっていた曲なんですが、残念ながら当時のヴァージョンを聞いたことがありません。でも、時系列を考えると、これもメジャーで録音するときにアレンジを変えるときの参考にしたんじゃないかというパターンですね。ただ、こんなくそマイナーなバンドを参考にするかな?とも思うので、正直、微妙ですw
【7曲目】
TOPAZ「Princess」(91年・『S to M』)
BEATLES「No Reply」(64年)
TOPAZは44MAGNUMのギターのジミーさんと、マグナムのバックアップでデビューした橋本みゆきさんのユニット。その2ndアルバムに入ってた曲なんですが。
歌い出しのメロがまさかのあの超有名曲と全く同じw まさか意図的に引用したとも思えず。なんせ天下のビートルズ様ですから、普通なら気が引けます。
想像するに、このメロディなんだっけ?と思いつつも思い出せず、どこかで聞いた曲なのかオリジナルで思い浮かんだのかもわからず(ってことよくあるはず)、そのまま採用してしまったんではないかと。真実は如何に?
【8曲目
】
佐野元春「INDIVIDUALISTS」(86年・『Cafe Bohemia』)
THE STYLE COUNCIL「Internationalists」(85年)
この時期の元春さんがスタカンが大好きだったのはよく知られている通りで。この曲は『Our Favorite Shop』に収録されたこの曲そのものって感じです。
元春さんって実は憑依型の人だと思うんですよ。本人になりきっちゃうというか。某イベントでみたときには、ファッションから歌い方からディランになりきってるの見たことありますし。そういう感性が呼び込んだんじゃないかなって気がします。
【9曲目】
中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」(85年・シングル)
Willie Nile「Poor Boy」(81年)
この曲、よくTOM☆CATが元ネタって言われることが多いんですが。近いフィールドで活動する人の前年の大ヒット曲をパクるわけないじゃん。
ほんとの元ネタはコレです。イントロが全く同じ。
Willie Nileはニューヨーク出身のアメリカン・ロッカーですね。少しパンキッシュで切れ味鋭い感性がカッコよきです。「Poor Boy」はその2ndアルバム『Golden Down』の収録曲。
本当はもう1曲元ネタがあって(サックスのフレーズにもネタがあります)、それとの合わせ技で出来上がってる曲なんですが、もう1つのネタがなんだったか忘れてしまった・・・。知ってる人教えてください。
【おまけ】
放送前に準備してるときに聴いていて、すっかりかけた気になって忘れてたのがあったので、それもここで紹介しておきます。
PASSENGERS「淋しくてたまらない」(89年・『PASSENGERS』)
TOMMY CONWELL AND THE YOUNG RUMBLERS「If We Never Meet Again」(88年)
これもBメロ以外は原曲とほぼ同じ。
PASSENGERSは名ギタリストの森永淳哉さん率いるバンドで、森永さんはRed WarriorsやREBECCAのメンバーらとアマチュア時代から一緒にプレイするなど、埼玉コミュニティ出身の人です。NOKKOが高校時代に初めて(キーボードで)参加したバンドのギタリストが森永さん。
この曲は2ndアルバムを作ってるとき、最後の最後で急遽もう1曲必要になって、急いでたのでそのときヒットしててたまたまラジオでかかってたこの曲をベースにちゃちゃっと作ったそうです。そしたらすごくいい仕上がりで、アルバムのリード曲になっちゃったというw
「If We Never Meet Again」はJules Shearが作った曲で、Julesのバンド、Reckless Sleepersでもやってます。
というわけで、2022年もコマラジと「Japanese Rock 80’s on Radio」をよろしくお願いします。
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