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学生の自転車競技に適したスプロケットとは

ロードバイクのギヤ比を考えたことがあるでしょうか。
小学生や中学生などの自転車選手が乗るバイクには、14-28Tのいわゆるジュニアスプロケットを使用していることが多いでしょう。UCIではギヤ規制が撤廃され、特に14-28Tを使用しなくていいという方向に時代は進んでいますが、ではどんなスプロケットを使えばいいのかという疑問が出てくるはずで、大抵はみんな11-28Tを選択しているのをよく見かけます。

ただ果たしてそれでいいのでしょうか。ちゃんとギヤ比を計算して11-28Tを選んでいるならばいいですが、何も考えずに14Tより11Tの方が速いと思っているならば、今一度しっかりと計算をしながらこのブログを読んで考えてもらいたいと思います。


ロードバイクを使用する競技

■クリテリウムやロードレースなど

平均時速35~45km/hほど

<巡航時>
★フロント52T、ケイデンス90rpmでの速度計算例
17T=35.2km/h
16T=37.4km/h
15T=39.9km/h
14T=42.7km/h
13T=46.0km/h

<スプリント>
★フロント52T、ケイデンス125rpmでの速度計算例
14T=59.3km/h
13T=63.9km/h

■ヒルクライム

平均時速15~25km/hほど

<登坂時>
★フロント36T、ケイデンス75rpmでの速度計算例
23T=15.0km/h
22T=15.7km/h
21T=16.4km/h
20T=17.3km/h
19T=18.2km/h
18T=19.2km/h
17T=20.3km/h
16T=21.6km/h
15T=23.0km/h
14T=24.6km/h

ヒルクライムの場合は、75rpmで計算はしましたが、トップクラスの選手は90rpmほどで登るのでまた計算は違ってきます。

★フロント36T、ケイデンス90rpmでの速度計算例
27T=15.3km/h
26T=15.9km/h
25T=16.6km/h
24T=17.3km/h
23T=18.0km/h
22T=18.8km/h
21T=19.7km/h
20T=20.7km/h
19T=21.8km/h
18T=23.0km/h
17T=24.4km/h

■クリテリウムやロードレース、ヒルクライムで必要なギヤは?

使用するスプロケット歯数

11-28Tの構成は11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28ですが、16Tがないため、クロスレシオで使いたい高速巡航でギヤが飛ぶことになります。
そこで代替スプロケットとして12-28Tだったら12-13-14-15-16-17-19-21-23-25-28なので、16Tが存在しています。シマノでは、Dura-Aceなどでこの構成がラインナップされていますね。
Micheなども12-30Tといった痒いところに手が届くスプロケットを販売しているので、それらを使用するのも良いかもしれません。

まとめ

UCIなどでは、チェーンリングの巨大化が進んでいます。
フロントチェーンリングは54-39Tといった組み合わせが増え、スプロケットも11-34Tなどを使用していることが多くなってきたように思います。

その場合54-34Tのギヤ比は1.59ですが、インナーでいう39‐25Tのギヤ比が1.56と近いため、インナーに落とさないままアウターで走れるメリットがあります。
メリットとしては、まず同じギヤ比ならばフロントチェーンリングが大きい方が踏みやすいということ。そしてアウターのまま走ることでチェーン落ちのリスクを回避できることなどが挙げられます。

実際にスプロケットが11-34Tの歯数構成だとクロスレシオにはなりませんが、UCIのレースでは細かいインターバルが繰り返されることはそこまでないためそういったセッティングにしているのだと思います。

UCIのコース設定に合うギヤセッティングもあれば、日本のコースに合うセッティングも当然あり、単純に真似ることはできません。
ただ一つだけ間違いなく言えるのはギヤ比というのは重要で、意図して選択するものだということ。

11Tトップのスプロケットが多いから仕方なく使うのではなく、まずは自分がどういった特性(平均ケイデンスやコースレイアウトなど)で使用したいのかを考えることが重要なのではないでしょうか。

自分は下りで125rpmで踏んだのにギヤ比で負けた!
なんてことは起こりません。

そう考えると使う機会がほとんどない11Tを選ぶよりも、12Tを選んだほうがよりレースでの有用性は増すのではないでしょうか。
もちろん52-14Tという選択も大いにアリです。
特に何も考えず52-11Tで走る人は16Tがないことで損をすることはあっても、11Tがあることで得することはないということを、まず知ることが大事ですというお話でした。

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