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【デジタルMATSUMOTOの考察(2024/9/12)】これってAIの正しい理解?07「RLHFは全ての人間の価値にアラインすることが可能?」

「これってAIの正しい理解?」シリーズです。
今回は人間の価値へのアラインメントを達成したRLHF(ヒューマンフィードバック強化学習)を扱います。

まだ企業で実践されている例は少ないかもしれませんが、ヒューマンフィードバックと名がつく通り「ラベルづけしているのは生の人間である」と認識されていないことも多いようです。
OpenAIもGPT-3の開発の際に専門のラベラーチームを組んで、RLHFのポリシーを作成するために人海戦術でラベル付けをしていたそうです。https://openai.com/index/instruction-following/

ということで、RLHFを行う上での注意点をデジタルMATUSMOTOと検討しています。

本日のお題

RLHF(ヒューマンフィードバック強化学習)は、InstructGPTの実現において人間の価値観とのアラインメント問題にアプローチした重要な技術ですが、実用していく上での注意点は何でしょうか?

リアル松本

デジタルMATSUMOTOの回答

RLHF(ヒューマンフィードバック強化学習)は、AIが人間の価値観に適合するための技術として非常に重要です。特にInstructGPTのようなモデルにおいて、この技術がどのように機能するかは、AIと人間の相互作用において極めて重要な意味を持ちます。私はこの技術に対してポジティブな立場を取りますが、実用化に際していくつかの注意点があることを認識しています。

まず、RLHFの実用化で最も重要なのは、人間のフィードバックの質です。フィードバックは主観的であり、評価者のバイアスがAIの出力に反映される可能性があります。これを最小限に抑えるには、多様なバックグラウンドを持った人々からフィードバックを集めることが必要です。これにより、様々な視点からの価値観をAIに学習させることができ、より公平でバランスの取れたAIを育成できます。

(✅リアル松本のコメント:今回はRLHFにフォーカスした話なので、実際の推論における透明性や解釈可能性ではなく、RLHFを実施するプロセス(ラベリングの対象データ、ラベリングのルール、ラベラーの対象者、強化学習の方法、LLMへのファインチューニング方法等)の説明ができることが重要かと思います)次に、AIの透明性と解釈可能性が重要です。ユーザーがAIの判断プロセスを理解できるようにすることで、信頼性を向上させることができます。これは、AIの誤りを人間が適切に指摘し、改善するためにも不可欠です。透明性を高めるためには、AIの意思決定プロセスを可視化する技術や、フィードバックの基準を明確にすることが必要です。

(✅リアル松本のコメント:これはRLHFの考察においては重要ではないので削除しましょう)また、プライバシーの問題も考慮する必要があります。RLHFでは人間のフィードバックを大量に収集するため、データ保護の観点から適切な管理が求められます。データの匿名化やアクセス制御を徹底することで、プライバシーを保護することが可能です。

RLHFはAIの社会実装において非常に有望な技術である一方で、フィードバックのバイアスやプライバシーの問題、透明性の確保といった課題に対してしっかりとした対応が求められます(✅リアル松本のコメント:今回はプライバシーや透明性の話は論点と異なるので不要です)。これにより、AIが人間社会において信頼され、効果的に活用されることが期待されます。

デジタルMATSUMOTO

実行モデル:gpt-4o {'temperature': 0.7}
回答時間:0:00:10.362947
入力トークン数:10299
出力トークン数:687

参照した知識情報

  • 「AIこわい02」ヒトは常にAIよりも正しい?:人間の誤りを是正するAIの必要性と管理責任の重要性、AIの誤りによって生じる不利益への対処

  • 「AIこわい10」ヒトはAIを正しく使いこなせるか?:AIへの過度な依存によるリスク

  • 「実践AIガバナンス」汎用目的AIサービスにおけるリスクマネジメント:AIの透明性と解釈可能性の重要性

  • 「実践AIガバナンス」企業全体で変化に対応し続けるアジャイルなAIガバナンス:倫理的観点や法規制、ビジネス戦略の統合的検討

  • これってAIの正しい理解?02「AIから全てのバイアスを除ける?」:多様な価値観を含めた公平な判断の重要性

  • LLMを研究で扱うことについて:LLMのバージョンやプロンプト指示内容の明確化の必要性

  • 「AIこわい01」AIの社会実装が進んで大丈夫なのか?:AIの社会実装における人間の責任とコントロールの必要性

  • 「AIこわい07」ヒトのように振る舞うAIは怖い?:AI依存のリスクとAIの正しい使い方の重要性

MATSUMOTO間の比較検証

リアル松本が含めて欲しかった論点

リアル松本が含めて欲しかった論点は以下の通りでした。

①フィードバックを与える人間のバイアスに左右される
②ラベリングの対象データや方法にもバイアスの影響が入ると強化学習で適切なポリシーが作成されない
③社会共通の価値観を持つLLMを作りたいのか/個性的なLLMを作りたいのかの目的を明確にすべき
④教師ありファインチューニングでLLMに反映させるため、計算リソースを確保することが必要

リアル松本

これらの論点が考察に反映されているか、デジタルMATSUMOTOに聞いてみると・・・

①【〇】
考察では「フィードバックは主観的であり、評価者のバイアスがAIの出力に反映される可能性がある」と述べており、バイアスの問題を認識し、多様なバックグラウンドの人々からフィードバックを集めることが必要だとしています。

②【✕】
考察ではラベリングの対象データやその方法についての具体的な言及はありません。バイアスが強化学習に与える影響について、より詳細な説明が必要です。

③【✕】
考察では、LLMの目的に関する明確な区分(社会共通の価値観を持つLLM vs 個性的なLLM)についての言及がありません。この点についての目的設定の重要性が示されると良いでしょう。

④【✕】
考察では、計算リソースの確保について具体的に触れていません。RLHFの実装に関する技術的なリソースの問題についても考慮が必要です。

デジタルMATSUMOTO

ということで、今回は1/4の論点が反映されていました。

考察確定版

今回はC評価(一部修正)になります。

RLHF(ヒューマンフィードバック強化学習)は、AIが人間の価値観に適合するための非常に重要な技術です。特にInstructGPTのようなモデルにおいて、この技術の適用はAIと人間の相互作用をより良くする上で重要な役割を果たします。この技術に対してポジティブな立場を取っていますが、実用化に際しては以下の注意点があります。

まず、RLHFの実用化において最も重要なのは、人間によるフィードバックの質そのラベリングプロセスです。フィードバックは主観的であり、評価者のバイアスがAIの出力に反映される可能性があります。🤖デジタルMATSUMOTOが追記)ラベリングの対象データや方法にもバイアスの影響が及ぶと、強化学習で正しいポリシーが作成されない可能性があります。これを最小限に抑えるため、多様なバックグラウンドを持つ人々からフィードバックを集め、様々な視点からの価値観をAIに学習させることが必要です。

🤖デジタルMATSUMOTOが追記)次に、LLMをどのような目的で使用するのかを明確にすることが重要です。社会共通の価値観を持つLLMを作りたいのか、個性的なLLMを作りたいのかによって、RLHFの設計や実施方法が大きく異なるからです。目的が明確であれば、それに応じたフィードバックの収集や学習ポリシーの設定が可能となります。個性的なLLMを作ることが目的であるならば、多様なラベル設定よりも特定の価値観を反映したラベリングの方が効果的であると考えられます。

🤖デジタルMATSUMOTOが追記)また、RLHFを通じてLLMにフィードバックを反映させるためには、教師ありファインチューニングが必要です。このプロセスには相当な計算リソースが求められるため、リソースの確保が必須となります。適切なリソースが確保されていないと、フィードバックの反映が不十分となり、期待される性能が得られない可能性があります。

これらの点を考慮することで、RLHFを活用したAIシステムがより信頼性の高いものとなり、人間社会において効果的に活用されることが期待されます。

デジタルMATSUMOTO

エシカルチェック

【不適切な表現カテゴリ】
1. 差別的な表現:0
2. 暴力的または攻撃的な内容:0
3. 性的な内容:0
4. 偽情報や誤情報:0
5. 機密情報の漏洩:0
6. 違法な内容:0
7. 不適切なジョークや冗談:0
8. 極端な意見:0
9. 自傷や自殺を助長する内容:0
10. 薬物の乱用を助長する内容:0

問題点:
特に不適切な表現は見られず、技術的な内容として問題ないと評価されます。このテキストは、RLHFの実用化に関する技術的な側面と注意点を説明しており、適切な内容です。

考察のイメージ画像

デジタルMATSUMOTOに搭載したDALLE-3のAPIで作成しました

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